そこで今宵の曲、もうお分かりですね、「ハンフリー・ボガート/Humphrey Bogart」と「イングリッド・バーグマン/Ingrid Bergman」主演の映画「カサブランカ/原題;Casablanca」(1942)の主題歌、「アズ・タイム・ゴーズ・バイ/As Time Goes By」です。元々は、1931年に「ハーマン・フップフェルド/Herman Hupfeld」が、ブロードウェイ・ミュージカルのために作詞・作曲した曲だが、この映画で使われ、一躍スタンダード曲になった。「時の経つまま」、「時の過ぎゆくままに」と訳されるが、「Verse」から読むと、「時が経っても、どんなに時が流れようとも」の意味であることが分かる。
【 AS Time Goes By 】 by Herman Hupfeld
「♪ <Verse> This day and age we're living in 僕たちが生きている今の時代 Gives cause for apprehension 不安でいっぱい With speed and new invention スピードだの新しい技術革新だの And things like third dimension あらゆる方向での進化に Yet we get a trifle weary ちょっとうんざり With Mr. Einstein's theory アインシュタイン博士の理論にもね So we must get down to earth at times だから時々地に足を着けて Relax and relieve the tension リラックスし、緊張を和らげるんだ And no matter what the progress 進歩や未来にわかるだろうことなんて or what may yet be proved いまは関係ない The simple facts of life are such 人生で大事なことを They cannot be removed 人がどうのこうの出来るようなものではない
<Chorus> You must remember this このことを覚えていてほしい A kiss is still a kiss キスといえばキスをすること A sigh is just a sigh 溜め息といえば溜め息をつくこと The fundamental things apply 基本的なものは変わらないんだ As time goes by 時が流れようとも
And when two lovers woo だから恋人たちは求め合うときは They still say, "I love you" 「愛している」といつの時代も言う On that you can rely だから期待してもいいんだよ No matter what the future brings どんな未来が来ようとも As time goes by 時が流れようとも
Moonlight and love songs 月の光やラブ・ソングは Never out of date 決して時代遅れにならない Hearts full of passion 心に溢れる情熱や Jealousy and hate 嫉妬や憎しみだってなくならない Woman needs man 女は男を求め And man must have his mate 男もまた女を求める That no one can deny この事を誰も否定することは出来ない
Well, it's still the same old story そう、それが昔から変わらぬ男と女のお話 A fight for love and glory 愛と栄光のために闘い A case of do or die 結果、生きようが、死のうが この世は The world will always welcome lovers いつも変わらず恋人たちに歓迎される As time goes by... どんなに時が流れようとも ・・・ ♪」
映画の影響でしょう、ピアノの弾き語り、あるいは、ピアノとのデュオによるカバーが多いようです。「キャロル・ウェルスマン/Carol Welsman」から。アルバムは、「This Is Carol ~ Jazz Beauties 」(2019)。アップされていないので、TVショー、「The Mark Steyn Show」からの動画を。最初の2分半と最後にMCの語りがありますが、ご勘弁を。
ピアノならこの二人、まずは、歌ものを弾かせたら一番と私は思っている「ビル・チャーラップ/Bill Charlap」率いる「ニューヨーク・トリオ/New York Trio」のアルバム、「The Things We Did Last Summer/過ぎし夏の想い出」(2002)から。i-PODの前は、このCDと携帯CDプレイヤーが海外出張の必携品でした。