オープニングは、今年3月に60歳、還暦を迎えた「小曽根真」が、それを記念した完全ソロ・ピアノ・アルバム、「OZONE60」(2021)に収録されている、「Gotta Be Happy(幸せになろう)」から始まった。父親、実氏の想い出を語り、実氏が作曲した「夜は君のもの」を想いを込めて弾き、神戸の街、北野への想いを、やはり「OZONE60」に収録されている「Struttin' In KITANO」に込めて弾く。先日2月9日、惜しくも亡くなった「チック・コリア/Chick Corea」とのエピソードや、断念せざるを得なくなった、今年彼と行う予定だったツアーのことなどを万感を込めて弾く「スペイン/Spain」。そして、このコロナ禍で音楽活動を制限され、53日間の無料ライブ配信を行ったことなどを語り、ファン、視聴者を始めすべての人への感謝を込めて、「For Someone/誰かのために」を奏でた。実はこの曲、2019年アフガニスタンで銃弾に倒れた「中村哲」医師の言葉にインスパイアされ作った曲だという。これも「OZONE60」の最後に収録されている。