6月9日は「ロックの日」だという。まあ、日本人の好きな語呂合わせなんですが ・・・。歳をとるにしたがって、アヴァンギャルドなジャズからも、ロックからも少しづつ遠ざかり、いまや、女性ボーカルやジャズ・ピアノを中心とした軟弱(?)な世界をうろついている私である。
「ロックの日」に取り上げたのは、音楽のジャンルの垣根をいとも簡単に、楽々と超える二人の女性アーティスト。シカゴ・ブルース、シカゴ・ジャズ発祥の地、シカゴ出身でシカゴを活動拠点とし、独自の音楽世界を作り上げている、ボーカルとキーボード、「パトリシア・バーバー/Patricia Barber」。そして、美しいメロディ・ラインとクリアで力強いタッチが絶妙に同居している、ウィスコンシン州出身のピアニスト、「リン・アリエール/Lynne Arriale」。
JAZZとロックの垣根を自分流に取り払い、ミステリアスに歌う、かの「サンタナ/Santana」の「Black Magic Woman」は、アルバム、「Companion」(1999)から。かって「Jazz Life」誌は、彼女をこう評したことがある。「ノワールの語り部、夜の闇をミステリアスに歌うパトリシア・バーバーの青白き情熱の炎」。1955年生まれ 、65歳。もう相当なお歳なのに、まだ現役で精力的に音楽活動を続けている。あっぱれ ・・・。
Companion
パトリシア・バーバー/Patricia Barber
Premonition Records 「Patricia Barber - Black Magic Woman」 「リン・アリエール」。彼女は1957年、ウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ、63歳。もう相当なベテランである。ピアニスト&作曲家として国際的に演奏活動を行うほか、ノースフロリダ大学でジャズを教え、様々なコンクールでも審査委員を務めているという。こちらも、あっぱれ ・・・。
スピード感溢れる曲から、スローなバラードまで、なんでもこなすが、彼女の音楽は、とにかく切れがよく、パッショネートである。名前を知らずに聴いていれば、男性のアーティストと思うってしまう、いやそれ以上である。
「ビートルズ/The Beatles」のナンバー、「Come Together」は、アルバム、「Lynne Arriale Trio Live」(2006)から。
Lynne Arriale Trio Live
Lynne Arriale Trio
Motema Music「Come Together - Lynne Arriale Trio」