4月に交付申請をした、「マイ・ナンバー・カード」なるものを市役所に受け取りにいってきた。特に取得の必要性は感じなかったものの、「マイナポイント/5000ポイント」を鼻面にぶら下げられ、CD2枚分相当かと思い、欲に駆られて・・というが実のところである。
「マイ・ナンバー・カード」なるものは手には入れたが、「マイ・ナンバー」は確定申告のネット申告に必要だが、さて、「カード」、当面、これっといって使い道がない。どうしたもんだろうか。使い道のないカード、さりとて非常に重要なIDカード、常時持ち歩く必要もないし、どこへしまっておこうか。
今宵の歌姫、ポーランド語など全くわからないが、聴くといつも不思議な感覚に襲われ、写真を見ると、その碧い瞳に吸い込まれそうな感覚を覚えるポーランドの歌姫、「アナ・マリア・ヨペック/Anna Maria Jopek」。10年くらい前でしょうか、ある読者さんから、「とびきりの東欧美女が、ささやくように歌うボサノバを聞きたい。」というリクエストがあり、そんな5つの難関ハードルをクリアしようと「東欧の囁き姫」を探している途中で出会ったのが、「アナ・マリア・ヨペック」であった。
「アナ・マリア・ヨペック」。1970年、ワルシャワ生まれの音楽家、歌手、作詞家、作曲家、音楽プロデューサー。父親は舞踏団の花形ソリスト、母親は舞踏団の歌手でダンサー、妹は現役のバイオリニストという。音楽一家に生まれ育つ。ワルシャワの名門、「ショパン音楽アカデミー」で学び、卒業後はニューヨークにある「マンハッタン音楽院」でジャズを学ぶ。
1997年アルバム、「Ale jestem」でデビュー。その後、2002年に「パット・メセニー/Pat Metheny」とのコラボレーション・アルバム、「Upojenie」(ポーランド国内盤)を発表し、2008年に同作品のインターナショナル盤をリリース。このあたりから、世界中に彼女の名が知られることになる。
2011年には、ジャズ・ピアニスト「小曽根真」、邦楽篠笛奏者「福原友裕」とのコラボ・アルバム、「Haiku(俳句)」をリリース。最近のアルバムでは、2017年のアルバム、「Minione」はキューバ出身の実力派ピアニスト、「ゴンサロ・ルバルカバ/Gonzalo Rubalcaba」と、「ULOTNE/幻想」(2018)では、「ブランフォード・マルサリス/Branford Marsalis」とコラボを組んでいる。
その「アナ・マリア・ヨペック」の歌唱は、「ID」。「ID」が「アイデンティフィケーション/identification」を意味するのかどうかは、ポーランド語が全くわからないのでわかりませんが、同名タイトルのアルバム、「ID」(2007)から。
ID Anna Maria Jopek/アナ・マリア・ヨペック Universal Polska 「Anna Maria Jopek - ID」 VIDEO 彼女を最初に知った「パット・メセニー/Pat Metheny」とのコラボ・アルバム、「ウポイエニェ/Upojenie」(2002)から、彼女自身の作曲になるタイトル曲を。「エクスタシー/ecstacy」という英語タイトルがついているが、ポーランド語で「酔い」という意味だという。このスロー・ボッサは単に心地よいだけでなく、どこか見知らぬ世界へ誘ってくれるような気がする。こんな英訳詩がブックレットにのっていた ・・・。
「♪ 男の鼻孔を膨らませるような風が吹く
男の顎を大理石にしてしまうような霜が降りる
あなたは私にハーブも薔薇の一束も贈ってくれなかった
そして月が輝く宵の甘いひとときさえも
あなたは闇のような風、あなたは青白き霜 ・・・ ♪」
Upojenie Anna Maria /アナ・マリア・ヨペック 、 Pat Metheny/パット・メセニー Nonesuch 「Upojenie (Ecstasy) - Pat Metheny · Anna Maria Jopek」