私に家のご近所に咲く「ランタナ」。5月ころからずっと咲き、いつ見ても、蝶が蜜を吸いに来ている。しかし、家主に方はその繁殖力の強さに手を焼いているようで、「駆除しても、駆除しても毎年生えてくるので、もうあきらめています」という。
「ランタナ」、「植えてはいけない植物」と言われているという。調べてみると、国際的な「IUCN(国際自然保護連合」)が定めた「世界の外来侵入種ワースト100」や、日本の環境省による「生態系被害防止外来種リスト」に載っている「侵略的外来種」である。元々自生している熱帯地方では、爆発的に繁殖し続けてしまうため。ほかの自生植物が生存競争に負けて駆逐されてしまうほどの旺盛な繫殖力で、また、 熟していない実や種には毒性があることがその理由だという。
しかし、「ランタナ」は寒い冬が苦手で、日本では極度に繁殖しすぎるということはないようだが、今後、温暖化の影響もあり、懸念されているという。くだんの家の「ランタナ」、爆発的な繁殖とまでは至っていないが、家主の心配をよそに増え続け、咲き続け、相変わらず蝶が群がっている。危ないものほど魅力的。蝶の世界も人間の世界も同じか ・・・。
今宵、危ないくらい魅力的というキャッチの歌手。あまり馴染みがないかもしれませんが、チェコのジャズ・シンガーで、「バーボラ・スウィンクス/Barbora Swinx」。
2012年には、「チェコの最も美しいジャズ・ディーバ」にも選出されているという彼女、その妖艶さは、モデルと見間違えるほどの美貌と言ってもいい。2枚しかアルバムを聴いたことがないが、ウィスパー・ヴォイスで、ガーシュインなどのジャズのスタンダードから、シャンソン、ボッサ、バカラックなどのポップスまで、よく知っている曲、悪く言えば八方美人的な選曲。デビュー・アルバムでは、「Close to You」(2014)では、「バーボラ・ミンドリーヌ/Barbora Mindrinu」と言う名でリリースされている。
キャリアなどは、よくわからないのですが、6歳の時にバイオリンを習い始め、やがて音楽学校に入学、歌の勉強もするようになり、チェコ民族音楽楽団で歌と踊りを担当、ヨーロッパ各国を回る。ローカルのオーケストラでバイオリストとして経歴を積んだあと、2000年「チェコ国立シンフォニック・オーケストラ」に加わる。一方でこの頃からJAZZを歌い始め、次第にJAZZシンガーとしての適性を自覚していったという。チェコや国外のジャズメンたちとのセッションを重ね、2008~2011年はギリシャに住み、「Barbora Mindrinu」の名前で音楽活動をした。この時の名前が、今回の世界デビュー時の歌手名となっているという。
そんな彼女の歌う、「Mi Tierra」をアルバム、「Colors Of Love」(2015)から。実は、この曲、「ミ・ティエラ/Mi Tierra」はスペイン語で、「My Hometown、My Homeland/わが故郷、わが祖国」という意味で、キューバ生まれのアメリカの歌手、ラテン・ポップスの代名詞と言ってもいい「グロリア・エステファンGloria Estefan」がオリジナルである。英訳があり、それを訳すと、こんな歌の様です。
「♪ わが祖国よ、美しきわが祖国よ、気高きわが祖国よ
ドラムやティンパニのもも悲しい響きを聴くと
遠く離れた祖国に住む兄弟の歌声のようにも聴こえ
彼の苦悩に満ちたうめき声を思い出す
その悲しみや嘆きに満ちた調べ
彼はそれを聴いては悲嘆に暮れていた
・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
Colors Of Love Barbora Swinx Arta 「Mi Tierra - Barbora Swinx」 VIDEO 「Close to you」からもいくつか聴いてみましょう。
Close To You Barbora Mindrinu Divadlo Sansonu 「Barbora Mindrinu - Here Comes The Sun / Bewitched / Close To You」