人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大屋地爵士のJAZZYな生活

凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  

凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_22442554.png

凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_23024110.jpg



 今日は、西宮にある「兵庫県立芸術文化センター、KOBELCO大ホール」で「小曽根真×上原ひろみ」のコンサート。元々は、今年2月9日に惜しくも79歳で急逝した「チック・コリア/Chick Corea」生誕80周年を記念して、チック・小曽根・上原の3人で行われるはずだったアニバーサリー・ツアー。

 1968年の初来日以来、50年以上にわたり50回以上来日、日本のファンを沸かせてきたチックは、日本の人々と文化をこよなく愛し、日本に対して特別な思いを抱いていると生前語っていたという。今秋予定されていたツアーのテーマは「Love for Japan」。チック本人のたっての希望で企画されていた、「チック・コリア×小曽根真×上原ひろみ」による夢のピアノコンサート。残念ながら3人によるピアノ・コンサートは、幻の企画となってしまったが、チックを深くリスペクトし、チックのスピリッツを受け継ぐふたりが、チックの思いをピアノで語るスペシャル・トリビュート・コンサートとなった。

凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_22513023.jpg

凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_22522627.jpg

   
 3時開演、2時開場。2時半ころ会場に着いたが、入場のための長蛇の列。約2000席の大ホールもほぼ満席。二人の人気の高さがうかがえる。ロビーには、「チック・コリア」の遺影と略歴、メッセージが置かれていた。今日二人が使用するピアノはヤマハのグランド・ピアノ。

 開演。最初から二人のピアノによる対話が始まった。いきなりのエンジン全開である。そして、最後のアンコール曲の「スペイン」まで、途中、二人の一曲づつのソロを除いて、スリリングで情熱的で、繊細で、時に怒涛のように観客を圧倒する二人のインプロビゼーションに、ただただ引き込まれる。チックへの渾身のリスペクト、トリビュート。凄いものを見てしまった。凄いものを聴いてしまった。もし、ここにチックが加わっていたらどうなったんだろう。そして、「上原ひろみ」のピュアな音色がいつまでも心に残った。
  
本日の演奏曲
【1st set】
■Humpty Dumpty/Chick Corea
■O’berek/Makoto Ozone
■Fortitude/ Hiromi Uehara
■3 Preludes/George Gershwin

【2nd set】
■Children’s Song No.4/Chick Corea(上原ひろみソロ)
■Crystal Silence/Chick Corea(小曽根真ソロ)
■Fantasy For Two Pianos/Chick Corea

【アンコール】
■Spain/Chick Corea


凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_23124833.jpg


 「上原ひろみ」の2年ぶりの新作、ピアノ+弦楽四重奏という野心的な編成での、新プロジェクト「上原ひろみ ザ・ピアノ・クインテット」名義でのアルバム、「シルヴァー・ライニング・スイート/Silver Lining Suite」(2021)から。2020年のコロナ禍の自粛期間中に書き下ろした4パートから成る組曲「シルヴァー・ライニング・スイート」を筆頭に、オリジナル曲を収録。
    
 「新日本フィルハーモニー交響楽団」のコンサート・マスターである「西江辰郎」を中心とするストリング・カルテットとの繊細かつ躍動感あふれる演奏は心を躍らせてくれる。「シルヴァー・ライニング・スイート」収録の「リベラ・デル・ドゥエロ/Ribera Del Duero」と、「報道ステーション」でライブ放映された「Jumpstart」を。パーソネルは、「上原ひろみ:piano」、「西江辰郎:1st violin」、「ビルマン聡平:2nd violin」、「中 恵菜:viola」、「向井 航:cello」。


凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_23254061.jpg

 シルヴァー・ライニング・スイート (初回限定盤)(SHM-CD)(2枚組)
 上原ひろみ ザ・ピアノ・クインテット
 Universal Music








「Hiromi - Ribera Del Duero (Official Audio)」
  
     
  

「上原ひろみ - Jumpstart(テレビ朝日 報道ステーション 2021年9月10日放送)」


 「小曽根真」。60歳記念のソロ・ピアノ・アルバム、「OZONE-60」(2021)。スタインウェイD型とヤマハCFXという2台のグランドピアノを曲により弾き分け、クラシックとジャズ両方の魅力を存分に伝える2枚組のアルバムから。
   
 クラシック・サイドでは、モーツァルト、ラヴェル、プロコフィエフ等の名曲を、即興演奏を織り交ぜて演奏。「SONGS」と題するジャズ・サイドでは、書き下ろしの新曲をメインに9曲を収録。「水戸芸術館 コンサートホールATM」での収録。


凄いものを聴いてしまった ~小曽根×上原 Tribute to Chick Corea ~  _b0102572_23290515.jpg

 OZONE 60 (2SHM-CD)
 小曽根真
 Universal Music








 「Songs」サイドから「Gotta Be Happy」を。
   
「Gotta Be Happy - Makoto Ozone」
   
 クラシックサイドから、「プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番「戦争ソナタ」 第3楽章 Op.83」を。
  
「Piano Sonata No. 7 In B-Flat Major, Op. 83: 3. Precipitato - Makoto Ozone」
   


   
by knakano0311 | 2021-09-27 00:00 | 音楽的生活 | Comments(7)
Commented by photofloyd at 2021-09-27 18:47
OZONE のニューアルバム「OZONE 60」がリリースされましたね。
私は、これがe-onkyoから、ハイレゾでMQA-flacでダウン・ロード可能でしたので、その線で高音質を狙って聴くことにしました。(多くがMQA対応になってきています)
このところ、高音質のハイレゾに凝ってしまって、ダウンロロードやストリーミングといろいろと大変です。
まだ、ストリーミングは私は本格的ではありませんが、将来はTidalなどによるもののような、そんなことになるんでしょうかね。
目下は、e-onkyoのダウン・ロードによるそのデータをMQA対応DACで処理して遊びながら、楽しんでいます。しかしアルバム・ケースやジャケがないと寂しいですね(プリントアウトは出来ますが)。
Commented by knakano0311 at 2021-09-27 22:26
> photofloydさん   
最近MQA-CDと普通のCDとの比較体験サンプラーを入手して聴いてみましたが、私の貧弱なシステムでも、たしかにMQA-CDの音質の良さはわかります。Windows media Playerにダウンロードして再生できればいいのですが ・・・。
Commented by ShiroYuki_Mot at 2021-09-28 18:34 x
Humpty Dumpty から Spain 迄、懐かしい曲が並んでいますね。
1曲目に此れを選んだのは、乗り易いからでしょうね。
ラストが Spain なのも頷けます。 一般受け狙い、ね。
いやぁ、今晩、アルバムを漁りますか?。 ご本人の演奏で。
Commented by knakano0311 at 2021-09-28 22:40
> ShiroYuki_Motさん  
いや凄いコンサートでした。トリビュート・コンサート、全4回のうち、この日がラスト。渾身のデュオ、入魂の演奏だったと思います。
Commented by photofloyd at 2021-09-28 23:07
再度のコメントになりますが、MQAの場合は、mqa-flacタイプのデジタル・フォーマットで、e-onkyoから有料でダウン・ロードできますが、音はWindows Media playerにて再生可能ですが、それはMQA対応DACをいくら通しても、高音質のMQAでは再生されません。音質はハイレゾでなく一般のCDタイプのPCMです。
PCではMQAの高音質再生は、MQA対応再生ソフトが必要です。そしてそれをMQAフルデコード対応DA通す通す必要があります。
Commented by photofloyd at 2021-09-28 23:15
再々コメントです。
MQA-CDは、普通のCDプレイヤーでは、音は通常のCDの音で、高音質ハイレゾMQAの音は出ません。それを出したかったら、CDプレイヤーからデジタル・アウト・プット(光などの)で、MQAフルデコード対応DACに繋ぎ、それをを通して、アンプに繋いで初めてMQAのハイレゾ音が出ます。
Commented by knakano0311 at 2021-09-29 10:09
> photofloydさん   
ご教授ありがとうございます。私が手に入れたサンプラーCDは、「これがハイレゾCDだ!」、「MQA-CD×UHQCD=ハイレゾも聴ける高音質ディスク、これがCDの最終進化形」とうたっていて、「アナログ・テープをもとにしたDSDマスターを352.8kHz/24bitに変換して収録している」そうです。たしかに通常CDよりは音質がいいのですが、MQA対応機器を使用しないとマスター通りのハイレゾ音質は再生できないようです。当たり前と言えば、当たり前ですが ・・・。ハイレゾを手に入れようすると、あとはコスパの問題と、断捨離を止めるかどうかの決心次第です。多分そこまでは ・・・。
<< ソウルフードの花が咲く 路傍の花、樹々の鳥(423)... >>