あの有名曲を外すことはできませんね。「Moon And Sand」。1941年、作曲家、「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」と、彼と40年間に亘ってコンビを組んだ作詞家、「ウィリアム・エングヴィック/William Engvick」らの作品。ワイルダーは、ボストンの銀行家の御曹司に生まれたが、家業ではなく、音楽の道に進んだことで、NYでは変人中の変人として知られ、一生独身、ごく少数の友人とだけ付き合い、ミッドタウンの文人宿に住み、気ままな汽車の旅やJAZZを愛したという。
【 Moon And Sand 】 by Alec Wilder , Morty Palitz , William Engvick
「♪ Deep is the midnight sea, 真夜中の海は底深く Warm is the fragrant night, かぐわしき砂浜は温かい Sweet are you lips to me, 君の唇は甘く Soft as the moon and sand. その柔らかさは月か砂のよう
Oh, when shall we meet again 次はいつ会えるのか? When the night has left us ? 夜が去っても会えるのか? Will the spell remain? 恋の呪文の効き目は残るのだろうか?
The waves invade the shore 浜辺に打ち寄せる波 Though we may kiss no more たとえもうキスはできなくとも Night is at our command 夜は僕たちの自由 Moon and sand 月と砂 And the magic of love. それは恋の魔法 ♪」
フランスのジャズ・ボーカル、「アンヌ・デュクロ/Anne Ducros」はどうでしょうか。寺島レコードの「For Jazz Vocal Fans Only Vol.2」(2017)で紹介されましたが、オリジナルは、「チック・コリア/Chick Corea」、「ジャッキー・テラソン/Jacky Terrasson」、「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」、「ルネ・ユルトルジュ/René Urtreger」、「 ブノワ・ドゥ・ムスメ/Benoît De Mesmay」ら、5人の豪華絢爛ピアニストが参加しているアルバム、「PIANO, piano」(2006)。「Moon And Sand」の歌伴は、「エンリコ・ピエラヌンツィ」。
ピアノです。その「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」をトリビュートしたのが、イタリアのクラシックとジャズのピアニスト、「ステファノ・バターリア/Stefano Battaglia」、彼のトリオ演奏で。アルバム、「In The Morning - Music Of Alec Wilder」(2015)から。