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大屋地爵士のJAZZYな生活

雪は降らないはずだが ・・・

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 「北京冬季オリンピック」である。昨年の「東京オリンピック」もそうだったが、手放しで喜べないし、あまりTV中継を見る気はしない。ニュースで見る程度である。そして、理不尽な失格やら、残念なアクシデントがそれに拍車をかけている。
   
 思えば、建築中の愛称「鳥の巣」、段々と出来上がっていく「北京・国家体育場」を横目に見て、提携先の中国企業へ何回となく通っていたのは、定年数年前から定年後の嘱託の時期。2か月に一度程度の出張が続き、2008年、「北京オリンピック」の直前までであった。もちろん真冬の時期もあった。私の経験では、北京はこの時期でも雪が降らない。中国で大雪を経験したのは、海沿いの街、大連だけであった。もっと北の黒竜江省、ハルピン市でも、-30℃に冷え込んだが、雪は降らなかった。なぜなら、中国大陸のはるか西は乾燥した砂漠地帯、連日氷点下になるほど寒いが、雪は運んでこない。だから北京の車はすべてノーマルタイヤであった。一回だけわずかな積雪を経験したが、即アイスバーンになり、市内いたるところで、スリップ事故が発生していた。
    
 北京は大量の黄砂に度々見舞われる乾燥した砂漠のようなところに建てられた街だと聞いたことがある。そんな雪が降らない北京市近郊でどうやってスキー競技を?と思っていたが、やはり、ほとんどの会場が、人工雪だそうだ。たしか、2018年の「平昌オリンピック」でも人工雪に頼らざるを得なかったように記憶している。あの大量の人工雪、環境への影響はないのだろうか。
  
 スケート競技と違って、屋外でやらざるを得ないスキー競技。雪が降らないのだから、建設した施設はレガシーとはなりにくい。施設建設にかかわるお金のこともさることながら、温暖化によって、ますます開催のハードルが高くなっていくのは間違いないであろう。そのうちどこか北の国に固定して開催をせざるを得なくなるかもしれない。
  
 10日は南岸低気圧の通過で、関東甲信地方は大雪だという。


 ということで。今宵は「砂漠/desert、sand」のタイトルを持つピアノ曲を中心に ・・・。
   
 「Moonlit Desert/月の砂漠」。「ケニー・ドリュー・トリオ/Kenny Drew Trio」です。アルバム、「クレオパトラの夢/Cleopatra's Dream」(1992)から。パーソネルは、「Kenny Drew(p) 」、「ニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン/Niels-Henning Ørsted Pedersen(b) 」、「アルヴィン・クイーン/Alvin Queen(ds)」。
   
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 クレオパトラの夢
 Kenny Drew Trio
 アルファレコード






「Kenny Drew - Moonlit Desert / 月の砂漠」
   
     

 「Cold Sand」。「アレッサンドロ・ガラティ/Alessandro Galati」。同タイトル「Cold Sand」(2017)から。
  
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 COLD SAND
 アレッサンドロ・ガラティ・トリオ/Alessandro Galati Trio
 澤野工房




   

「Cold Sand - Alessandro Galati Trio」

  
 あの有名曲を外すことはできませんね。「Moon And Sand」。1941年、作曲家、「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」と、彼と40年間に亘ってコンビを組んだ作詞家、「ウィリアム・エングヴィック/William Engvick」らの作品。ワイルダーは、ボストンの銀行家の御曹司に生まれたが、家業ではなく、音楽の道に進んだことで、NYでは変人中の変人として知られ、一生独身、ごく少数の友人とだけ付き合い、ミッドタウンの文人宿に住み、気ままな汽車の旅やJAZZを愛したという。
   
【 Moon And Sand 】 by Alec Wilder , Morty Palitz , William Engvick
   
「♪ Deep is the midnight sea, 真夜中の海は底深く
  Warm is the fragrant night, かぐわしき砂浜は温かい
  Sweet are you lips to me,  君の唇は甘く
  Soft as the moon and sand. その柔らかさは月か砂のよう

  Oh, when shall we meet again 次はいつ会えるのか?
  When the night has left us ?  夜が去っても会えるのか?
  Will the spell remain?  恋の呪文の効き目は残るのだろうか?

  The waves invade the shore 浜辺に打ち寄せる波
  Though we may kiss no more たとえもうキスはできなくとも
  Night is at our command   夜は僕たちの自由
  Moon and sand        月と砂
  And the magic of love.    それは恋の魔法   ♪」
  
  
 フランスのジャズ・ボーカル、「アンヌ・デュクロ/Anne Ducros」はどうでしょうか。寺島レコードの「For Jazz Vocal Fans Only Vol.2」(2017)で紹介されましたが、オリジナルは、「チック・コリア/Chick Corea」、「ジャッキー・テラソン/Jacky Terrasson」、「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」、「ルネ・ユルトルジュ/René Urtreger」、「 ブノワ・ドゥ・ムスメ/Benoît De Mesmay」ら、5人の豪華絢爛ピアニストが参加しているアルバム、「PIANO, piano」(2006)。「Moon And Sand」の歌伴は、「エンリコ・ピエラヌンツィ」。

  
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 FOR JAZZ VOCAL FANS ONLY VOL.2
 V.A.(選曲・監修:寺島靖国)
 寺島レコード







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 PIANO, piano
 Anne Ducros/アンヌ・デュクロ
 Dreyfus






「Moon and Sand - Anne Ducros」


 ピアノです。その「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」をトリビュートしたのが、イタリアのクラシックとジャズのピアニスト、「ステファノ・バターリア/Stefano Battaglia」、彼のトリオ演奏で。アルバム、「In The Morning - Music Of Alec Wilder」(2015)から。
  

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 In The Morning - Music Of Alec Wilder
 Stefano Battaglia/ステファノ・バターリア
 ECM Records







「Stefano Battaglia Trio - Moon and Sand」


 「エディ・ヒギンズ・トリオ/Eddie Higgins Trio」も聴いておきましょう。アルバム、「If Dreams Come True」(2005)から。パーソネルは、「Eddie Higgins - piano」、「ジェイ・レオンハート/Jay Leonhart - bass」、「ジョー・アスキオーネ/Joe Ascione - drums」。


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 If Dreams Come True
 Eddie Higgins/エディ・ヒギンズトリオ
 ヴィーナス・レコード







「Eddie Higgins - Moon and Sand」


このトリオは聴きに行きました。「トヌー・ナイソー・トリオ/Tonu Naissoo Trio」。アルバムは、「Live At Osaka City Museum of Fine Arts」(2011)から。

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 LIVE AT OSAKA CITY MUSEUM OF FINE ARTS
 トヌー・ナイソー・トリオ/Tonu Naissoo Trio
 澤野工房






「Moon and Sand (Live at Osaka City Museum of Fine Arts) - Tõnu Naissoo Trio」





by knakano0311 | 2022-02-10 00:00 | 想うことなど・・・ | Comments(0)
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