さて今宵のボーカル、オーストラリアのノーブランド女性ヴォーカリスト、「キンバ・グリフィス/Kimba Griffith」。メルボルンで活動しているが、2015年に配信のみでひっそりとリリースしていたアルバム、「Each Time the First Time」が、「寺島靖国」氏の目にとまり、「キャリオカ/The Carioca」が、「For Jazz Vocal Fans Only Vol.4」(2020)に収録された。「Each Time the First Time」。直訳すると「毎回が初めて」という意味ですが、「一期一会」と訳しましょうか、まさにそれ。或いは「初心忘るるべからず」とでも。続いて、同じ年にCDとしてリリースされた。
ビッグ・バンドをバックにのびのびと溌溂に歌う彼女。少しレトロで都会的な歌唱は、かっての「女性ボーカル+ビッグ・バンド」という組み合わせが全盛であった50年代を彷彿とさせる。「キンバ・グリフィス・セプテット/Kimba Griffith Septet」、アルバム、「Each Time the First Time」(2020)から3曲ほど。
「Comes Love」、「The Carioca」、「That's All」。お馴染みの曲を。
【 Comes Love 】 by Lew Brown / Sammy H. Stept / Charles Tobias
「♪ Comes a rain storm, put your rubbers on your feet 雨嵐が来るなら雨靴を履け Comes a snow storm, you can get a little heat 雪嵐が来るなら体を暖めろ Comes love, nothing can be done でも恋がやって来たらどうしようもない
Comes a fire, then you know just what to do 火事ならどうすりゃいいか知っている Blow a tire, you can buy another shoe タイヤがパンクしたら、別のを買えばいい Comes love, nothing can be done でも恋が来たらなす術がない
Don't try hiding, cause there isn't any use 気持ちを隠すな 何の効果もないから You start sliding 心の電気を入れりゃ when your heart turns on the juice 勝手に滑り始めるさ
Comes a headache, you can lose it in a day 頭痛がしたって一日もすりゃ治るさ Comes a toothache, see your dentist right away 歯が痛いなら歯医者へ行きゃいい Comes love, nothing can be done でも恋に落ちたらどうしようもない