ウクライナからの国外への避難民が400万人を超え、その内240万人近くが隣国ポーランドへ避難しているという。そのポーランドの憂愁の歌姫、「アンナ・マリア・ヨペック/Anna Maria Jopek」が、ポーランド音楽をルネサンスから現代まで、古典的な伝統と現代ジャズへと新たな視座で見直したアルバムがある。「Polanna」(2011)。「POLAND+ANNA」という造語であるが、タイトルに込められたポーランドへの想いを十分に感じ取れる。
「♪ Słyszę, że jesteś tu. あなたがここにいると聞きました Czuję Cię blisko. あなたが近くにいるのを感じています Czy pozwolisz mi zobaczyć Twoją czułą twarz? 私の愛に満ちた顔が見えますか? Brak mi spojrzenia Twych oczu. 私にはあなたの眼が見えません Tęsknię za barwą, melodią Twoich słów. 目の色も声すらも忘れてしまいました Czekam z nadzieją na noc, na sen, 今夜あなたに逢えると楽しみにしていたのに By w nim móc przytulić Cię znów. 逢ってあなたを抱きしめることができると A Ty - でも、あなた ・・・ Od lat nie przychodzisz. あなたは今日もまたこなかった Czy nie chcesz, bym pytała Cię, きっと、あなたは聞きたくないのね Jak tam jest? なぜなの?と私が尋ねるから ♪」 (自動翻訳機によるいい加減な拙訳)
ワルシャワ蜂起の時、市民の間で歌われ、今では国民的愛国歌となっている「Dziś Do Ciebie Przyjść Nie Mogę(今夜は帰れない)」と、第2次世界大戦の末期、イタリアの「モンテ・カッシーノ」で4ケ月に及ぶ大激戦による戦死者を悼む「Czerwone Maki Na Monte Cassino(モンテ・カッシーノの赤いケシの花)」。極めて甘美で哀切の思いに溢れているスラブ風の二つの曲が、ショパンのノクターンでつながっている。(詳しくは、拙ブログ「Patriotic Song、愛国歌 ・・・ 哀哭歌」参照してください)