去年、炭焼きのために伐採した「クヌギ(椚、橡)」の切り株から新芽が出ている。やはり「クヌギ」の生命力は強い。しかしよく見ると、新芽が鹿に食べられている。という訳で、大型連休明けの活動日は、鹿の食害から守って、切り株を台場クヌギに育てるため、切り株一つ一つに金網を設置する作業を、小雨の中で開始。今年も鹿との知恵比べ、第1ラウンドのゴングが鳴った。
ポールを立て、金網を巻き、結束バンドで留めていく。今まで色々な方法を試みてみたが、この方法がコストも安く、確実で、手間もあまりかからず、成長後の伐採もしやすいので、一番ベターな方法だと思っている。最後の写真は、昨年、金網を巻いた株が1年経って成長した状態。7~8年経てば立派な台場クヌギに成長するであろう。5月はこの作業に集中。
「知恵比べ」のことを、「contest of wits、compare wisdom、battle of ideas」などというらしいが、今宵の曲は、「Ray's Idea」。1946年、「レイモンド・ブラウン/Raymond Brown」、「ウォルター・ギルバート・フラー/Walter Gilbert Fuller」作曲の古いスタンダード。「マイルス・デイヴィス/Miles Davis」、「ディジー・ガレスピー/Dizzy Gillespie」、「ケニー・ドーハム/Kenny Dorham」、「チェットベイカー/Chet Baker」など、多くの演奏がある。
「Ray's Idea」。今宵は、「ラリー・フラー/Larry Fuller」のピアノ・トリオ演奏、アルバム、「Easy Walker」(2003)から。
「ラリー・フラー/Larry Fuller」。1965年オハイオ州生まれ、ニューヨークを拠点として活躍する、キャリア豊富な正統派の人気ピアニスト。いまや伝説的なベーシストとなっている、「レイ・ブラウン・トリオ/Ray Brown trio」の最後のピアニストだった。その後は、「ジェフ・ハミルトン・トリオ/Jeff Hamilton Trio」、2005~2013年は、「ジョン・ピザレリ・カルテット/John Pizzarelli Quartet」などを経て、自身のトリオ、「ラリー・フラー・トリオ/Larry Fuller Trio」を結成し、現在に至っているという。
重心のしっかり据わった、硬質で歯切れのいいタッチのピアノながら、繊細で耽美的なエレガンス溢れるロマンティックなフレーズを聴かせたり、小粋で瀟洒なスイングで、リラックスや親しみを感じさせたりもする。決して、イージーリスニングでははないが、さりとて重々しい、ストレートな本格派とは言えそうもない。そして、とてもわかりやすいので、我々世代には、どことなく安心できるノスタルジーも感じる。その辺の塩梅が心地よく、ジャズをBGMとして聴いている軟弱なジャズ・ファンの私には、ちょうどいいかもしれない。「オスカー・ピーターソン/Oscar Peterson」、「ジーン・ディノヴィ/Gene DiNovi」、「エディ・ヒギンズ/Eddie Higgins」など、私の好きな「楽しめるJAZZピアノ」のカテゴリーにいれてもいいだろう。
Easy Walker ラリー・フラー・トリオ/Larry Fuller Trio Pony Boy 「Ray's Idea - Larry Fuller Trio」 VIDEO 「フィニアス・ニューボーン/Phineas Newborn Jr.」の演奏も。「Harlem Blues」(1969)から。
ハーレム・ブルース/Harlem Blues ザ・フィニアス・ニューボーン・トリオ/The Phineas Newborn Trio ビクターエンタテインメント 「Phineas Newborn Jr. - Ray's Idea」