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大屋地爵士のJAZZYな生活

蝉は泥だらけの殻を脱ぎ捨て、汗まみれの爺さんたちは ・・・

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  尾根筋の木に、「ニイニイゼミ」の抜け殻がいっぱい。体長1cm、全身泥にまみれた抜け殻は、ほかのセミの抜け殻とは容易に区別がつく。いろいろな要素の積分値が、閾値(しきいち)に達したらしい。先週は鳴き声を聞かなかったのに、今日は一斉に鳴きだした。
  
 蟬が成虫になった後、よく「2週間生きる」と言われるが、「ニイニイゼミ」は4年土の中で過ごし、たった2週間精一杯鳴いて相手を見つけ、一生を終え、再び土へ帰っていく。今、泥だらけの殻を脱ぎ捨て、青春を精一杯生きているようにも見える。
  
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 さて、汗まみれの爺さんたちは、今日から新兵器、「クールウェア」を装着。最近屋外で作業する人たちによく見る、例のファン付きのベストである。腰から脇、首筋へ風が抜け、汗のべとつきを抑えるので、涼しいとすこぶる評判がいい。これで熱中症のリスクが少しでも抑えられれば、狙いは達成。
 
 蝉たちは泥だらけの殻を脱ぎ捨て青春を謳歌、汗まみれの爺さんたちはベストを着て熱中症のリスクを避ける ・・・。


 今宵の歌、「Muddy Water」、「泥水」という意味である。1920年代から1930年代にかけて活躍した歌手で、当時の黒人歌手としては大きな成功を収め、「Blues Queen/ブルースの女帝」とも呼ばれた、「ベッシー・スミス/Bessie Smith」の曲」。その後、「アレサ・フランクリン/Aretha Franklin」なども歌っているが、ノスタルジックなジャズを指向して人気が高まった「マデリン・ペルー/Madeleine Peyroux」の歌唱を。アルバム、「Dreamland」(1996)から。

   
【 Muddy Water 】by Harry Richman / Jo Trent / Peter De Rose

「♪ Dixie moonlight, Swanee shore  ディキシーの月の光 スワニーの岸辺
  Headed homebound just once more 思いはもう一度
  To my Mississippi delta home ミシシッピ・デルタの家に帰ること
  
  Southland's got that grand garden spot サウスランドにあるガーデンスポット
  Although you believe or not  君が信じようが信じまいが
  I hear those trees are whispering  そこにある木が囁くんだ
  "Come on back to me"       帰って来いと
   
  Muddy water 'round my feet  泥水に足が浸かる
  Muddy water in the street    ストリートの泥水に
  No, God don't shelter   でも神は逃げ出さない
  Down on the delta    このデルタに降り立ったんだから

  Muddy water in my shoes   靴の中にも泥水が入って来る
  Reeling and rocking to them lowdown blues
  They live in ease and comfort there
  I do declare

  Been away a year today 今日で故郷を離れて1年
  To wander and roam  あちこち彷徨い転々としたけれど
  I don't care, it's muddy there ここが泥だらけでも構いはしない
  But this is my home   ここがホームなんだから

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」



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 Dreamland
 マデリン・ペルー
 Atlantic / Wea







「Muddy Water - Madeleine Peyroux」

     


 「Muddy Water」というと思い出す男がいる。「マディ・ウォーターズ/Muddy Waters(1913年 - 1983年)」。ブルース・シンガー、ギタリストで、「シカゴ・ブルースの父」と呼ばれた男。子供時代、泥んこになって遊ぶのが大好きだったことから、「マディ・ウォーターズ(泥水)」とのニックネームで呼ばれるようになったという。

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 シカゴにおいてエレクトリック・ギターを使ったバンド・スタイルのブルースを展開し、シカゴ・ブルースの形成に大きな足跡を残し、生涯に6度グラミー賞を受賞し、没後の1987年にはロックの殿堂入りを果たした。

 ロック界においても、「ローリング・ストーンズ/The Rolling Stones」、「エリック・クラプトン/Eric Clapton」、「ポール・ロジャース/Paul Rodgers」などに大きな影響を与えたという。「ローリング・ストーンズ」のバンド名は、「マディ・ウォーターズ」のヒット曲、「ローリング・ストーン」に由来しているというのは有名な話だし、「エリック・クラプトン」も彼の曲を好んで歌っている。


 彼の代表曲、「Got My Mojo Workin' 」を「マディ・ウォーターズ」自身の演奏と「エリック・クラプトン」のカバーで。「Mojo」というのは、ブゥードゥの呪術者が行なう「まじない」「魔術」で、ここでは「女にもてるまじない」。「まじないが効いてきた」という意味のようだ。

【 I Got my MOJO Workin' 】
   
「♪ Got my mojo working, まじないよ効いてこい
  but it just don't work on you でもなぜかお前には効かない
  Got my mojo working,  まじないよ効いてこい
  but it just don't work on you でもなぜかお前には効かない
  I wanna love you so bad お前を愛したいけどダメ
  'til I don't know what to do  どうすりゃいいかわからない
   
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」


「Muddy Waters - Got My Mojo Workin'」


「Eric Clapton - Got My Mojo Workin' - Baloise Session 2013」







by knakano0311 | 2022-07-15 00:00 | 炭焼き小屋から | Comments(0)
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