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大屋地爵士のJAZZYな生活

愛用している道具がある

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 修理をしながら愛用している道具がある。山作業で使う鋸の皮ケース、剪定鋏とそのケースである。18年前に他界した父親が愛用していた道具。形見と言っていい。特に鋸の皮ケースは父親の手作りで、縫い目がほどけたり、痛んだりしたのを補修しながらずっと使っている。このケース、折り畳みの鋸がぴったりと収まり、腰に吊るせるので、至極使い勝手がいい。また、剪定鋏は、ろくに手入れもしないのに切れ味抜群。二つとも、父親が使っていた期間を含めれば、数十年になろう。形見というより、使い勝手がいいから今でも離せない。
  
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 そして、父親の好きな花は「キキョウ(桔梗)」だった。秋の七草 ・・・。


 今宵の曲、「My Favorite Things (私の好きなもの)」。ミュージカル、「サウンド・オブ・ミュージック/The Sound of Music」の挿入歌としてあまりにも有名ですね。

【 My Favorite Things 】  by Oscar Hammerstein / Richard Rodgers


「♪ Raindrops on roses    バラの花びらの上に落ちる雨粒
  And whiskers on kittens   そして子猫のヒゲ
  Bright copper kettles     磨かれた銅のヤカン
   and warm woolen mittens そしてウールの暖かい手袋(ミトン)に
  Brown paper packages     紐で結ばれた
   tied up with strings     茶色の紙包みもよ
  These are a few of my favorite things  私の好きなもののいくつか

  Cream-colored ponies    クリーム色のポニーと
      and crisp apple strudels サクサクした食感のリンゴのお菓子
  Doorbells and sleigh bells    それにドアベルに橇(そり)の鈴
  And schnitzel with noodles   ヌードルを添えたシュニッツエルもね
  Wild geese that fly with      月を横切って飛んでゆく
     the moon on their wings  雁(がん)の群れ
  These are a few of my favorite things それが私の好きなもののいくつかよ

   ・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・ ♪」


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 まったり感、しっとり感に包まれて歌うのが、ヨーロッパにおける女性ジャズ・シンガーを多く輩出したオランダ出身の「ティスベ・ウォス/Thisbe Vos」。
  
 20代初めには、ヨーロッパ、米国の多数の都市で、ツアーを行っていたということに加え、ソング・ライティングも手がけているというから、実力もキャリアも兼ね備えている。これだけスローテンポで歌われた「My Favorite Things」は聴いたことがない。アルバム、「Sophistication」(2011)から。

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 Sophistication
 Thisbe Vos
 CD Baby







「My Favorite Things - Thisbe Vos」

     


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 抜群のドライブ感でこの曲を歌うのは、ソウルフルな歌声。UKで最も注目を集めるシンガー、「ポリー・ギボンズ/Polly Gibbons」。「寺島靖国」氏監修のシリーズ、「For Jazz Vocal Fans Only Vol.1」(2015)で知った歌手。イギリス生まれの本格派ヴォーカルで、その歌唱は、ダイナミックに溢れ、ジャズ、ソウル、ブルースに活躍の幅を広げている。アルバム、「Bang Bang」(2010)から。


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 バン・バン
 ポリー・ギボンズ
 M&I







「Polly Gibbons - My Favorite Things


ご贔屓「ティアニー・サットン/Tierney Sutton」も歌ってます。こちらもドライブ感は抜群。アルバム、「Introducing Tierney Sutton」(2007 )より。
  
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 Introducing Tierney Sutton
 Tierney Sutton
 Challenge







「Footprints / My Favorite Things - Tierney Sutton」


 ジャズを東北弁で歌う。そんな発想はどこから生まれたのであろうか。小豆島出身である彼女が、なんと津軽弁でジャズ、「My Favarite Things」を歌っているアルバムがある。「ジャズだが?ジャズだじゃ!~津軽弁ジャズ~」(2009)。私は彼女のサインをもらったこのCDをもっている。もっと好きな日本人ジャズ・シンガー。「大石学」の印象的なピアノから始まる、「My Favorite Things」。


【 私(わ)の好ぎなもの(My Favorite Thigs)】
   
「♪ バラに たもずがる 雨コの雫    (バラにたまった雨の雫)
   ちゃっぺのひげコど キガキガの星コ(子猫のヒゲとピカピカの星)
   ぬぐだまるてげしと 茶色の袋っコ (温まる手袋と 茶色の紙袋)
   みんな私(わ)の大好ぎだもの    (皆私の大好きなもの)

   めんごい馬(ま)コど 林檎の菓子コ (可愛い仔馬と 林檎のお菓子)
   ソリの鈴コど カツレツとスパゲチ (橇の鈴と カツレツとスパゲティ)
   まんどろな月コさ 飛ぶ渡り鳥  (まんまるな月に飛んでいく渡り鳥)
   これも私(わ)の大好ぎだもの    (これも私のお気に入り)

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・           ♪」
                (和訳;伊藤君子 津軽弁訳;甲地正幸)


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 ジャズだが?ジャズだじゃ!~津軽弁ジャズ~
 Kimiko Itoh/伊藤君子
 ビデオアーツ・ミュージック






「伊藤君子 - my favorite things (津軽弁)」


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 最後は、エストニア・タリン出身のピアニスト、「トヌー・ナイソー/Tonu Naissoo」のトリオ演奏を。6歳よりクラシック・ピアノをはじめ、国内の音楽学校を卒業後、1989年にはバークリー音楽院の奨学生となる。1967年、16歳でタリンで行われた国際ジャズ・フェスティバルにデビュー。バルト三国、北ヨーロッパの清冷な空気感をまとった軽やかなスウィングは、日本にも多くのファンを生み出した。
    
 2011年7月30日に行われた大阪・天王寺公園にある「大阪市立美術館」でのライブ・アルバム、「Live At Osaka City Museum of Fine Arts」(2011)から。13分近い演奏であるが、飽きることはない。パーソネルは、「Tonu Naissoo: piano」、「タアヴォ・レメル/Taavo Remmel: bass」、「アフト・アブナー/Ahto Abner: drums」。
   
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 LIVE AT OSAKA CITY MUSEUM OF FINE ARTS
 トヌー・ナイソー・トリオ
 澤野工房






「My Favorite Things (Live at Osaka City Museum of Fine Arts) - Tonu Naissoo Trio」
   


   
by knakano0311 | 2022-07-30 00:00 | 爵士定規 | Comments(0)
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