今宵の曲、「I Cover the Waterfront」。この「ウォーター・フロント/Waterfront」、「池のほとり」ではなく、「海辺」のようで「波止場にたたずみ」という邦題が付けられている。「ビリー・ホリデイ/Billie Holiday」の持ち歌でもあった、1933年の古い古いポピュラー&ジャズ・スタンダード。この歌が書かれたきっかけは、1932年の同名のベストセラー小説、それをもとにした映画だったという。作詞は「エドワード・ヘイマン/Edward Heyman」、作曲は「ジョニー・グリーン/Johnny Green」。
【 I Cover the Waterfront 】 by Edward Heyman, Johnny Green
「♪ (verse) Away from the city that hurts and knocks 傷つき打ちのめされる都会を離れ I'm standing alone by the desolate docks 静寂と凍てつくような寒さに包まれた夜 In the still and the chill of the night 私は人気のない波止場に佇んでいる I see the horizon the great unknown 果てしない水平線を見ていると My heart has an ache 心が痛む It's as heavy as stone まるで石のように重い痛み Will the dawn coming on, make it light 夜明けは来るのだろうか、私の心にも
(chorus) I cover the waterfront 海辺を歩きながら I'm watching the sea じっと海を見ていた Will the one I love あの人は私のもとへ Be coming back to me? 帰ってくるのだろうか
I cover the waterfront 海辺を歩きながら In search of my love あの人を探す An I'm covered 空を見上げれば By a starlit sky above 星がまたたく夜空が広がっている
Here am I わたしはここよ Patiently waiting ずっと待っているのよ Hoping and longing はかない希望を持ちながら Oh, how I yearn どんなに私が恋焦がれているか Where are you? あなたはどこにいるの Have you thought back time? 帰ってくる気はあるの Will you remember? わたしをもう忘れてしまったの Will you return? 帰ってきて
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・ ♪」
古いスタンダードなので多くのカバーがある。まずは、「アン・バートン/Ann Burton」。少し歌詞を変えて歌ってますが、「バートン節」。1977年6月、「アン・バートン」3度目の来日の際に録音されたアルバム、「雨の日と月曜日は/Burton For Certain 」(2003)から。バックは、日本のジャズを支えた「稲葉國光(b)」と「大隅寿男(ds)」そしてピアノは、「ケン・マッカーシー/Ken McCarthy」。