「霧のサンフランシスコ/I Left My Heart In San Francisco」などのヒット曲で知られ、半世紀以上にわたり一線で活躍した、アメリカの歌手「トニー・ベネット」が96歳で亡くなったとの報。
1926年生まれ、ベネットの初めてのヒット曲は、いまから70年以上前、1951年の「ビコーズ・オブ・ユー/Because Of You」にさかのぼる。1962年に発表された「霧のサンフランシスコ」は、その年のグラミー賞で最優秀レコード賞などに選ばれ、スタンダード曲として広く親しまれている。そして、私の洋楽カラオケの十八番でもあった。のちに、SFの空港に初めて降り立った時に、この曲が出迎えてくれたし、SFジャイアンツの試合を見に訪れた時、試合が終わった球場に、この歌が朗々と流れていたのにちょっと感動もした。
先輩の「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」に「トニー・ベネットは音楽業界最高の歌手だ」と言わせたほど。デュエット作品も多く、80歳となる2006年のメモリアル・イヤーにリリースしたアルバム、「デュエッツ:アメリカン・クラシック/Duets:An American Classic」では、「ポール・マッカートニー」、「スティーヴィー・ワンダー」、「バーブラ・ストライサンド」、「エルトン・ジョン」、「ビリー・ジョエル」、「スティング」らジャンルを超えたスーパースターたちと1曲ずつデュエットし、また、85歳を記念して作られたアルバム、「Duets II」(2011)では、「レディー・ガガ/Lady Gaga」や「エイミー・ワインハウス/Amy Winehouse」、「マイケル・ブーブレ/Michael Bublé」、 「ノラ・ジョーンズ/Norah Jones」、「マライア・キャリー/Mariah Carey」といったスーパー・スターたちともデュエットしている。