




変わった形の花が咲いている。雄しべが長く突出していてユニークである。「クレオメ」、またの名を、風に蝶が舞うような姿から、「セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)」の名がついたという。英名の「Spider flower」は、花姿が足の長い蜘蛛を連想させることからとか。「ヒガンバナ(彼岸花)」、「サギソウ(鷺草)」、「タイツリソウ(鯛釣草)」などと同じように「異形の花」と言っていいだろう。(「タイツリソウ」はNETより拝借)
話は変わるが、私は、伝奇小説の類が好きである。最近、はまって読んだシリーズが、「アンデッドガール・マーダーファルス 1~4 青崎有吾 (著)」(講談社タイガ)。いわゆる、ライトノベルと言うか、若者向けの小説で、ご多分に漏れず、コミック化もされている。現在の所、第4巻までだが、めっぽう面白い。「伝奇小説の要素を持つミステリの新たな里程標となるシリーズ」という書評もある。
「アンデッドガール・マーダーファルス」。英語に直せば、「Undead Girl Murder Farce」。「不死の少女の殺人笑劇」。曰く、『吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。異形が蠢く十九世紀末のヨーロッパで、人間親和派の吸血鬼が、銀の杭に貫かれ惨殺された…!? 解決のために呼ばれたのは、人が忌避する“怪物事件”専門の探偵、不死で頭部だけの美少女、「輪堂鴉夜(りんどうあや)」と、その従者で「絶景(たちかげ)」という特殊な武器を操る「馳井静句(はせいしずく)」、奇妙な鳥篭を持つ半人半鬼の青年「真打津軽(しんうちつがる)」。彼らは残された手がかりや怪物故の特性から、推理を導き出す。謎に満ちた悪夢のような笑劇』。