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大屋地爵士のJAZZYな生活

人生2度目の肉眼視はかないそうもない

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 2023年1月に発見された彗星、「紫金山・アトラス彗星/C/2023 A3 (Tsuchinshan-ATLAS)」を見たいと思って、毎夕ベランダに出て探していたが、あいにく日没直後の西の空が晴れていたのは、2日前の15日だけだった。金星は明るくはっきり見えていたのに、目指す「紫金山・アトラス彗星」は見えない。低いのか、山や家が邪魔して見えないのか、空が明るすぎるのか ・・・。いずれにしても、この先何日間は曇りの予報、人生2度目の彗星の肉眼視はかないそうもない。
   
   
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 「人生2度目の ・・・」と書いたが、実は私は一度体験しているのです。長く尾をひいている「ヘール・ボップ彗星/C/1995 O1(Comet Hale-Bopp)」を肉眼で観て感動したのは、1997年4月、スエーデンの夜空。

 1997年4月。4月だというのに、まだ結氷し、深く雪の残るスウェーデン、ウメオへの出張。ストックホルムの北600 km、北緯63度50分に位置する町である。この時は「ヘール・ボップ彗星」の接近もあり、オーロラとダブルで見ることができるのではとかなり期待したが、結局オーロラは見ることができなかった。しかし、1997年4月1日に近日点通過をした「ヘール・ボップ彗星」、低緯度と夜の明るさで、日本でもマイアミでも見ることができなかった「ヘール・ボップ彗星」を、近日点からほぼ1ケ月くらいたった4月の下旬、この時出張していたスウェーデンで肉眼で見ることができた。何気なく夜空を見上げたら、ゴシック建築様式の教会の尖塔の脇に、まさしく尾を引いている「ヘール・ボップ彗星」が見えたのである。いや、感激しましたね。その出張期間中はずっと、毎晩「ヘール・ボップ彗星」を見上げていました。それ以来なんです。「彗星」と聞くと心が躍るのは ・・・。(写真はいずれもNETより拝借)


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 今宵のピアノ、「Across the Universe」。「レノン&マッカートニー/Lennon & McCartney」の曲。演奏は、米国出身、スウェーデン在住の作曲家でピアニスト、「スティーブ・ドブロゴス/Steve Dobrogosz」のソロ・ピアノ。アルバムは、「ゴールデン・スランバー/Golden Slumbers ~Plays Lennon/Mccartney」(2009)。
  
 北欧出身ではなく、1956年、アメリカ・ペンシルヴァニア州に生まれ。6歳からピアノを始め、ボストンの「バークリー音楽院」で学ぶ。22歳の時、スウェーデンに移住、「ストックホルム王立音楽アカデミー」に入学。その後はずっとスウェーデンで活動し、「ラドカ・トネフ/Radka Toneff」など、北欧の人気女性ボーカルとのデュオ・アルバムを多くリリースしている。多くのジャズ・ピアニストとは違って、1990年代に入り、逆にクラシック畑にシフト。1992年に発表した「ミサ」(合唱、ピアノ、弦楽のための)が大きな支持を受け、30ヶ国以上で演奏されるという。生涯の作品数はすでに800曲を超えているらしく、日本も含め、世界中の合唱団が、こぞって彼の曲を演奏しているという異色の音楽家。

 「レノン&マッカートニー」のナンバーをカバーしたアルバムは世に山ほどあるが、ピアノ・ソロで綴ったこの「ゴールデン・スランバー/Golden Slumbers (黄金のまどろみ)」は、彼の美しいタッチ、北欧の透明感、豊かなハーモニーが十分伝わってくる。「Goodnight / グッドナイト」に始まり、「I Will / アイ・ウィル」で終わるこのアルバムは、まさにタイトルのように、ドブロゴスの世界にと心地よいまどろみを誘う。録音はECMでおなじみのオスロのレインボー・スタジオ。
  
  
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 Golden Slumbers
 Steve Dobrogosz
 Ais








「Across the Universe - Steve Dobrogosz」

     
  


  

by knakano0311 | 2024-10-17 00:00 | 音楽的生活 | Comments(0)
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