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大屋地爵士のJAZZYな生活

異様だった選挙の先に待つ迷路

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 注目の兵庫県知事選挙は、17日投票が行われ、失職して臨んだ前知事の「斎藤元彦」氏が2回目の当選を果たした。民意は斎藤氏だった。しかし、異様な選挙だった。政治への忖度と公職選挙法にがんじがらめになっている既存のメディアと、何でもありのSNSを駆使した戦術の明暗と言ってもいい。さらに、他の候補の応援のために立候補し、ポスター、政見放送、選挙広報などをフルに使っての応援という公職選挙法では想定してない奇手、戦術まで登場したのである。選挙と言うものが、なにか得体の知れないものに変わってしまったという印象もあり、米大統領選の印象とも重なった。

 私には、パワハラ、おねだり疑惑については、その真偽は分からないので、元県民局長の知事告発に対する対応を間違い、結果、元県民局長は死を選んだという事実をもって、権力者としての姿勢を問う意味で一票を投じた。しかし、公益通報問題に判断基準を置いた人はわずか約10%、民意は別のところにあった ・・・。

 稲村候補は敗因を問われると、「正直、何が争点になったのかなという思いはあります。斎藤候補と争ったというより、何と向かい合ってるのかなという、そういった違和感があったのは事実です。何を信じるのかどのような情報に基づいて投票行動を決めるのかというところについて、課題が残った選挙戦ではあったのではないかと率直に感じます」とコメント。

 それにしても、県議会満場一致で不信任決議、県職員労組からの辞職勧告、県内29市のうち22市長の稲村氏支持表明、まだまだ続く百条委員会での真相究明 ・・・、どうやってコミュニケーションを取って県政を正常化し 動かしていくのだろうか、まだまだ出口の見えない混迷が続くのだ。結局のところ、とばっちりを食らうのは我々県民。


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 今宵のピアノ、1987年、ジョージア(グルジア)出身の女性ピアニスト、「カティア・ブニアティシヴィリ/Khatia Buniatishvili」。私は全く知らなかったが、クラシック畑では、結構人気のピアニストだという。その彼女のアルバム、「ラビリンス~迷宮/Labyrinth」(2020)からである。
   
 「カティア・ブニアティシヴィリ」は、3歳の時に母親の下でピアノのレッスンを始め、幼少のころは母親から与えられたモーツァルトのレクイエムを聞くことに熱中していたという。 6歳で、トビリシの室内管弦楽団と初のコンサートを行い、10歳からヨーロッパ、ウクライナ、アルメニア、イスラエル、アメリカ合衆国でコンサートを行った。トビリシ中央音楽学校を卒業後、2004年にトビリシ州立音楽院に入学、その後、トビリシで行われたピアノコンクールで「オレグ・マイセンベルク」に見いだされ、ウィーン国立音楽大学へ転籍。2008年、カーネギー・ホールでデビュー、2012年にはエコー・クラシック賞で最優秀新人賞を受賞し、各国の名だたるオーケストラと共演するなど輝かしいキャリアを歩んできた。
  

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 ブニアティシヴィリは、ピアノを「音楽の孤独の象徴」と表現しており、曲の解釈を非常に深く追求した、非常に技巧的な演奏を行う。それがゆえに、その解釈に基づいた演奏を巡っては、評価が二分することもあるという。また、自身の容姿、ファッション、演奏スタイル、音楽への取り組み方をアピールした様々な活動にも積極的に取り組み、「ピアノ界のビヨンセ」と呼ばれたこともあるという。

 さて、アルバム、「ラビリンス~迷宮/Labyrinth」。モリコーネ、ゲンズブール、ペルト、バッハ、サティなど、映画音楽、POPSまで取り混ぜた選曲のユニークさ、想像力に富み、繊細で哲学的な美しくも深みのあるコンセプト・アルバムである。一聴すればわかるが、まるでジャズ・ピアニストのような演奏とその世界観。クラシックの分野にも、こんなアーティストがいるんだ。


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 Labyrinth/ラビリンス~迷宮
 Khatia Buniatishvili/カティア・ブニアティシヴィリ
 Sony Classical









 「エリック・サティ/Erik Satie」の「ジムノペディ 第1番「ゆっくりと苦しみをもって/3 Gymnopédies: No. 1, Lent et douloureux」。

「3 Gymnopédies: No. 1, Lent et douloureux - Khatia Buniatishvili」
   

 「フレディリック・ショパン/Frédéric Chopin」のプレリュード。

「Prelude, Op. 28, No. 4 · Khatia Buniatishvili」

     







by knakano0311 | 2024-11-19 00:00 | 想うことなど・・・ | Comments(4)
Commented by photofloyd at 2024-11-20 22:46
今回の兵庫県知事選は、兵庫県に留まらず全国的な関心事になりましたね。
県民の皆さんは、いろいろと大変だったのでしょうね。私の兵庫県在住の知人は、斎藤前知事を推していました。
争点として、
>元県民局長の知事告発に対する対応を間違い、結果、元県民局長は死を選んだという事実
・・・と、おっしゃってますが、そこに実は疑問を持って、そのこと自体は齋藤前知事を否定する根拠にならないと判断されたのではありませんか・・・従って争点としての意味は低いという結果になったと、私のような外野は評価していましたが・・・。
 私は議会は不信任の根拠を万人に正確に知らしめずに(100条委員会、第三者委員会の結果待たずに、早い話が不確実な根拠で)、早まって不信任決議をし知事の退任そして選挙となった事の方が大きい問題だと私のような外野はみていましたが。いかがでしょうか。
Commented by knakano0311 at 2024-11-21 13:06
> photofloydさん
第3者機関に諮る前に「嘘八百」といって、犯人捜しをし、処分をした知事。その結果、「死を持って抗議する」という遺書を残し、自死した前局長。かたや百条委員会の結論が出る前に全会一致の不信任決議をした県議会。どちらの事実に判断基準を置いたかと言うことでしょう。文書問題を投票基準にした人は10%。一方、人柄・印象を基準にした人は27%だった。

ともかく民意は出たのですが、早くも知事の百条委員会への欠席と波乱、混乱の予感です。
Commented by maya653 at 2024-12-02 16:48
私も自分の故郷でのことなので関心をもって見てきました。
>文書問題を投票基準にした人は10%。一方、人柄・印象を>基準にした人は27%だった。
なのですね 
真偽の分からないことが多い中、交易通報保護法に反していることだけは明らかなのに・・
そして、公職選挙法にも違反している・・
不思議な民意です

を感じました 残念です
Commented by knakano0311 at 2024-12-02 17:40
> maya653さん   
本日、「東京地検特捜部元検事・郷原信郎弁護士と神戸学院大学・上脇博之教授が、斎藤氏と女性に対する公選法違反(買収、被買収)容疑の告発状を12月1日付で兵庫県警と神戸地検・特別刑事部に送付した。」というニュース。副知事もなり手がないという。間違いなく出口のなかなか見えない迷路に入り込んでゆく。割を食うのは県民ばかり ・・・。

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