1996年1月にジャズクラブ、ブルース・アレイで行われたこのライヴ盤、「Live at Blues Alley」。ジャズをメインとしたスタンダード・ナンバーで構成され、ブルース調のJAZZナンバーとバラードが交互に演奏される。「Cheek to Cheek」、 「Bridge over Troubled Water」、 「Fine and Mellow」 、「Blue Skies」、「Fields of Gold」(Stingの名作)、「Autumn Leaves」など。
この年の暮れに彼女は急逝した。生前4枚のアルバムを残しているが、このライブ版がまぎれもなく、最高傑作である。
ボーン・トゥ・ビー・ブルー
ベヴァリー・ケニー / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00003Q49T
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そうそう、この夏、女性におくるボーナス、女性Jazzファンのためぜひとも偲ばねばならない、イケメンのアーティストがいます。「泣かせのトランペッターにして、恋唄唄いのチェット・ベイカー」。 1988年5月、滞在中のアムステルダムのホテルの窓から謎の転落死をした。享年59歳(夭折のミューズではないが・・)。生涯ドラッグのスキャンダルから抜け出すことは出来なかったが、彼のスタイルに影響されたJAZZアーティストは数多い。また、甘くハスキーな高音でささやくように歌うその魅力、魔力にとりつかれた女性も数知れず。アストラッド・ジルベルトですらインスパイヤーされたと聞く。
アデージョ(艶女)たちよ!一夜の「真夏の世の夢」に痺れること請け合い。ただ彼の毒はよく効くのでご用心。「ちょいワルおやじ」ども、かれのアルバムを口説きの小道具に使ってはゆめゆめなりませんぞ!「Sings」大傑作、「Sings Again」もオススメ。アストラッド・ジルベルトがはまったのは「My Funny Valentine」、私がはまったのは「I Fall in Love Too Easily 」。
Chet Baker Sings
Chet Baker / Pacific Jazz
ISBN : B000005GW2
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晩年の大傑作、「ラヴ・ソング」。晩年ドラッグがらみの喧嘩に巻き込まれ、ペット吹きの致命傷ともいえる前歯を折ったそうであるが、その息の漏れ具合が、さらに泣かせ節に磨きをかけたようです。彼は晩年アムステルダムが大のお気に入りだったそうであるが、その理由は、何もヨーロッパの魅力に取り付かれたなどというロマンチックな話ではないと思う。私の知っている限り、アムステルダムはヨーロッパで一番ドラッグに対し、規制の緩い(確か合法化さえされている?)寛容な街のはず、それが理由ではなかったかと思う。(事実そうだったらしいが。) まっ、最後の無頼派・イケメン・女蕩し・ジャンキー・破滅型Jazzアーティストか。こんなJAZZアーティストはもう絶対に、出てこないだろうな。女性ファンが増えるような健康的なJazzはもちろん大歓迎であるが、私たちオジサンにとっては、ちょいワルぶってJazzを聞きかじりだした青春時代には彼のようなJazz Manが一種憧れだったことは間違いない。「I'm A Fool To Want You」はいつ聞いても最高。
ラヴ・ソング
チェット・ベイカー ハロルド・ダンコ ジョン・バー ベン・ライリー / BMG JAPAN
ISBN : B000FWGTVM
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