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大屋地爵士のJAZZYな生活

美しきボサノバのミューズたち 

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また話を、女性専科に戻そうか。

初恋のミューズは「アストラッド・ジルベルト」であったが、それ以来ボサノバは私の音楽生活から、切っても切れない音楽になっている。ボサノバは、何でもかんでもボサノバにしてしまうという融通無碍なところがある一面、曲想というかタッチというか、「あっ、ボサノバだ」というすぐにわかってしまうというか、ボサノバにしてしまえば、どんな曲でもオシャレに聞こえるという、比較的安直に流れてしまう、幅の狭い側面を持っていることは否めない。そんなボサノバの歴史の中でなかなか新しい試みにトライすることは、大変なことだと思うが、数あるボサノバのミューズの中で、そんな試みにトライをしたミューズがいる。電子楽器、電子音を取り入れることで、新鮮なインパクトをもたらしている。
もう大ベテランのミューズといってもいいだろう「ナラ・レオン」。発表された当時、日本では無名であったが、このアルバムで一躍有名になった。ガットではなくアコースティック・エレキギター一本のシンプルな音の伴奏で、ボサノバの定番をうたう。陰影に富んだ、深みのある歌唱。その歌声はいま聴いても瑞々しさを失わず、心に染みる。多分女性BOSSAファンにオススメするのにこのアルバム以上のものが見当たらないくらいの名盤。ジャケ、雨のパリだろうか? 成熟した大人を感じさせるミューズ。

美しきボサノヴァのミューズ
ナラ・レオン / ユニバーサルインターナショナル
ISBN : B0000677LE
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「Nara Leão - Meditação」

          

「ベベウ・ジルベルト」。「ジョアン・ジルベルト」の娘である。毛並みの良さもさる事ながら、若さっていいですね。アコースティックな音と、多分ミュージック・シーケンサによってプログラムされた電子音が、うまくバランスをとって、違和感をもたらさずに融合されている。今までのボサノバにはない新鮮な感覚があじわえる。

タント・テンポ
ベベウ・ジルベルト / キングレコード
ISBN : B00004U2TA
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第一作から4年を経て、リリースされた第二作。エレクトロニクス色は薄れ、簡素ながらも洗練された仕上がりで、しっとりと聞かせる。実母ミウシャの参加でも大きな話題に。ジャケ、ミューズと呼ぶのにふさわしい美人ですね。いいですなあ。

ベベウ・ジルベルト
ベベウ・ジルベルト / コロムビアミュージックエンタテインメント
ISBN : B0002ADGDQ
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「ボサノバのミューズ 日本代表」として、「小野リサ」をあげざるを得まい。昨年はラテン、今年はアメリカン・カントリーのボサ・アルバムをだしているが、何でもかんでもボサノバに料理をしてしまう腕の確かさもさることながら、音楽に対するハートの暖かさには、いつも感心してしまう。
本当にたくさんのアルバムがあるし、どれをとっても一定のレベルなので選ぶのを迷ってしまうのだが、「Jazzy」ということにこだわって、JAZZのスタンダード中心にアルバム作りがされた、「DREAM」、「Pretty World」あたりか。グレン・ミラーをはじめとするアメリカン・スタンダードをリサ節BOSSAで心地よくきかせてくれる。これもいつどこで聞いても、ゆったりとした気分になれる。

DREAM
小野リサ アロイージオ・ヂ・オリベイラ オスカー・カストロ・ネビス ミッチェル・パリッシュ シド・ロビン パウロ・セルジオ・バレ コール・ポーター ハーマン・ヒュプフェルド / 東芝EMI
ISBN : B00004TYZT
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Pretty World
小野リサ ピエール・バルー エミール・デオダート チャールズ・トレネット レオン・チョーリアク アルバート・アスキュー・ビーチ スティービー・ワンダー シルビア・モイ ヘンリー・コスビー アントニオ・ / 東芝EMI
ISBN : B000059O50
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by knakano0311 | 2006-08-14 10:10 | ミューズたちの歌声 | Comments(0)
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