人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大屋地爵士のJAZZYな生活

蛙の子は蛙、あるいは瓜の蔓に茄子は生らぬ DNA考 

自民党の総裁選で騒がしくなってきた。小泉現総裁も現時点で立候補している3人の候補者も、すべて二世議員である。政治家の資質は特別でDNAに擦り込まれて遺伝するのだろうか?そんな馬鹿なことはないことはお分かりでしょう。たしか自民党の政治家の三分の一以上(?)が二世議員だとか、どっかおかしいとしか言いようがない。
団塊の世代、今後益々増加していく、シニアの課題として、団塊の世代のうち要介護の親がいる人は約3割いる。またフリーター、結婚しない子供たちの問題など、親子をめぐる課題は益々複雑、深刻化している。安易に親の地盤、看板、カバンを受けついで議員になって行く彼らに、政治家としての大事な資質も、受け継がれていっているだろうかと心配になる。
同じように、東大~エリート官僚出身の議員も増えているのも気になる。

まっ、この世界、たまに「鈴木重子」のように東大出身のJAZZボーカルもいるが、彼女の人気・評価は彼女自身の努力・実力の結果であって、学歴など何の役にも立たない。同じように「二世」、「親の七ひかり」も全く通用しない世界。したがって、親子にわたって、一流のJAZZアーティストであるということが極めて難しいように思える。アーティストの資質というDNAはあるかもしれないが、それが受け継がれていく、或いは発現するのが稀だということか?
専門家の意見を聴いてみたい気がする。

「バッキー・ピザレリ/ジョン・ピザレリ」。親子とも一流のJAZZギタリスト、おやじのバッキーは、JAZZ界では超一流スタジオ・ミュージシャン、ジョンはギターにくわえてボーカルの素質も抜群。二人が共演しているアルバムは、探し出せなかったが、まずはおやじが「ヘレン・メリル」をサポートしているアルバムから。

クール&ボッサ(紙ジャケット仕様)
ヘレン・メリル ジョー・ベック バッキー・ピザレリ ジョン・ムラーツ グラディー・テイト ドン・ウン・ロマン / アブソードミュージックジャパン
ISBN : B00008OJYA
スコア選択:


息子の「ジョン・ピザエリ」、このプログでも取り上げている、渋い「ちょいワル」風のダンディであるが、そのスイングするギターと歌は本当に素晴らしい。いとこのベーシスト「マーヴィン・ピザレリ」を加えてのトリオ・ライブ、「ライヴ・アット・バードランド」。ライブだけが持っている楽しさ、ノリ、洒脱な会話などまさにジョンのかっこよさがあふれるアルバム。

ライヴ・アット・バードランド
ジョン・ピザレリ レイ・ケネディ マーヴィン・ピザレリ / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00008DYVG
スコア選択:

つぎは、よく知られているとおり、ジョンが、深い畏敬の念をよせる、「ナット・キング・コール」。ナットキングコールと娘、ナタリーコールがオーバーダビングによって、架空のデュエットした曲、「アンフォゲッタブル」が収録されているCD。この技術を多用するのは、決して、好まないが、こんな風に粋な使い方をしてくれるとは、技術の進歩がもたらした成果。最近では「平井堅・坂本九/見上げてごらん夜の星を」が同じ技術で話題になった。
「ナット・キング・コール」。高校生時代「プラターズ」とならんで好きな歌手であり、その後のJAZZYおやじ、私の音楽的嗜好に大きく影響を与えた一人。「ルート66」「キサス・キサス」「国境の南」「ナイチャー・ボーイ」「モナリザ」「トウー・ヤング」、などなど・・・・・。

ザ・ワールド・オブ・ナット・キング・コール
ナット・キング・コール ナタリー・コール / 東芝EMI
ISBN : B00074C6G0
スコア選択:

娘ナタリーが、父に贈るトリビュート・アルバム。ポップスシンガーとして、大きな成功を収めた彼女が、ここでは、おやじ同様、ジャズ系の曲で小粋にスイングする。アメリカ音楽のよき曲が受け継がれていくアメリカ音楽界にも感心するが、親jのDNAを見事に開花させているナタリーにも感心する。ナタリーはこのアルバムで1991年度グラミー賞、三部門を受賞している。
もちろん、このアルバムにも、デュエット「アンフォゲッタブル」ははいっていますよ。
こんな娘を持つ親は幸福者。

アンフォゲッタブル
ナタリー・コール / イーストウエスト・ジャパン
ISBN : B00005HECA
スコア選択:

次は、少し前にも取り上げた、「ダニー・ハサウェイ/レイラ・ハサウェイ」父娘。娘のレイラのほうは、ごく最近、最高にゴキゲンの「ジョー・サンプル」とのコラボ・アルバム「Feeling Good」を
リリースしたばかり。おやじの「ダニー」については、レイラのライナーノートで初めて知った。1945年生まれ、新しいソウルを生み出した天才と称されながら、33歳で若すぎる死去。生きていれば私より1歳うえの61歳。初めて聴いてみた。71年のLAとNYでの録音の「ライブ」。70年代と言えば人種差別がまだ色濃く残っていたどろう時代。包容力のある伸びやかな歌声と歌唱法。 全てが上手く重なり合って、サウンドを作り出している。 いまのR&B、ソウルミュージックの多くのシンガーが影響を受けたと言われるのがよく分かる。
彼の「ソウル・ミュージックの心」と「音楽の楽しさ」は、間違いなく娘レイラのDNAに刻み込まれているに違いない。

ライヴ
ダニー・ハサウェイ ダニー・ハザウェイ / ワーナーミュージック・ジャパン
ISBN : B0000652UC
スコア選択:

レイラについては、「ブレイキング・ニュース ~これは買いだ!~」のほうをみてください。

それにつけても、我がDNAはどうなっているのか?いっこうに、我が子に発現する気配がないが。まっ、「瓜の蔓に茄子は生らぬ」ということか・・・・。

【追記】
ピザレリ親子の共演アルバムありましたよ。「Passionate Guitars」、「Nirvana」など3CDセットのアルバムです。「1+1」は「2」になっていない。別々のほうがいいみたい。「親子で共演なんていいですね」なんて思うのは、実は周りだけかも。

The Best of Bucky and John Pizzarelli
Bucky Pizzarelli John Pizzarelli / LRC Ltd
ISBN : B000F1IOES
スコア選択:


「The PIZZARELLIS - My Blue Heaven」

          
 
by knakano0311 | 2006-09-04 07:16 | おやじのジャズ | Comments(0)
<< Jazzyな「艶女~アデージョ... 光と影  ~プラド美術館展を見... >>