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大屋地爵士のJAZZYな生活

ハンク・ジョーンズの思い出~初めてのニューヨーク 

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今日は血糖値の検診で朝から病院。ダイエットとトレーニングの甲斐あって、血糖値、コレステロールとも見事に下がっていました。あとヘモグロビンA1Cがもう少しというところ。すっかり気分がよくなって、西宮大谷記念美術館に「2006イタリア・ボローニャ・国際絵本原画展」を見に行ってきました。絵本ということもあって子供づれが多かったが、水彩、アクリル、エッチング、CG、シルク、版画・・・・様々な手法で描かれた原画がいっぱいで、感心するとともに、楽しめました。最近時間と心に余裕が出来たためか、よく展覧会に出かけます。スコットランド美術館、海洋堂の仕事(プラモやフィギュア)、草間弥生・・・。いま関西ではプラド美術館、ルーブル美術館、オルセー美術館と立て続けに開催されます。とくにプラドは今年のスペイン旅行でも行かなかったため、必見と思っています。それにしても、ヨーロッパを訪問すると、どこのどんな小さな町にでも、その町の歴史が学べる博物館、歴史館或いは美術館があるのには感心します。私は技術者だったのでミュンヘンの科学技術博物館「ドイツ・ミュージアム」は何回足を運んだだろうか?ドイツらしく、あらゆる科学技術、工学の歴史が本物の展示物、たとえばベンツ、BMWの車、メッサーシュミットの飛行機、リレー電子計算機で説明展示されている。そこへ学生、子供がたくさん勉強に来ています。「技術立国日本」などと称しているが、このような裾野をひろげる、科学技術に対する子供の興味をかきたてる努力をしているだろうか?お寒い限りである。

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昨日は、メイナード・ファーガソンの訃報にも驚いた。ケイコ・リーの時にお約束した御年88歳の「ハンク・ジョーンズ」のエピーソドを書いておかないと、そのうち弔辞になってしまいそうなので、書こうと思う。
あれは、たしか1990年11月初めてニューヨークを訪れたときのこと。当時のニューヨークは大変治安が悪く、そのときも「ウエストサイドは行ったら危険、ブロードウェイから西へは行くな」、「セントラルパークも昼間だけ」、「夜はストリートは絶対歩くな、どんなに近くてもTAXIを使え」「必要以上の現金は持って出るな、万が一のホールドアップに備えて命金を50ドル靴下にはさんどけ」 などと散々脅かされましたが、そこはホテルに「じい~っとしている」なんてことはありえなく、Jazzクラブ「Fat Tuesday」(もうありませんが)で「ハンク・ジョーンズ」がでている事を聞いて、早速でかけました。まあ、はじめてのニューヨーク、しかもJAZZクラブ、ハンク・ジョーンズ、夢のような気分。そのうちテンションも落ち着いてきてリラックスしてJAZZを楽しんでいると、若い目の不自由な女性が一人で盲導犬と一緒に入ってきたのです。まったくごく普通に、自然に、店の雰囲気に溶け込み、周囲のお客さんたちも特に変わった反応をするではなく、ワンステージのライブを楽しむと立ち去っていきました。我々はさんざん脅かされたあのNYで、盲導犬と一緒の若い女性が・・・・。ビックリするとともにある種の感動を覚えたものでした。また、お客さんの中に、最前列のテーブルでSAXを抱えて座っていた、JAZZを勉強しているとおぼしき、多分バークリーあたりの学生がいましたが、ハンクは「ステージへあがっておいで。さあ、一緒にやろう。」といってステージに招き、セッションが始まりました。そのときの彼の学生を見るまなざしと演奏に本当に暖かいものが感じられました。こうして私のうまれてはじめてのNYの夜は過ぎていったのでした。

「ハンク・ジョーンズ The Great Jazz Trio」。結成30年を超える超ベテランJAZZトリオ。ニューヨークのにおいぷんぷんのアルバムを2枚。
メンバーは結構入れ替わっているが、ドラムスにジミー・コブ、ヴァイオリンにルイス・エリーを加えたGJTの異色作、「ザ・クラブ・ニューヨーカー」。ガーシュインの曲を中心に、心のこもったプレイを聴かせてくれる。

名盤JAZZ25選~紙ジャケ2300 ザ・クラブ・ニューヨーカー(紙ジャケット仕様)
ザ・グレイト・ジャズ・トリオ ルイス・エリー / コロムビアミュージックエンタテインメント
ISBN : B000BU6OQI
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シンプルなピアノトリオによるスタンダード。これからの秋の夜長にぴったりのアルバム。

ス・ワンダフル
ザ・グレイト・ジャズ・トリオ / Village Records
ISBN : B000666WT6
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「Hank Jones / The Very Thought of You」

          
by knakano0311 | 2006-08-26 00:54 | JAZZY紀行 | Comments(0)
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