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大屋地爵士のJAZZYな生活

ジャンゴ・ラインハルト ~非アメリカ的なるもの~ 

1枚のCDにインスパイアされることがある。それは、「コニー・エヴィンソン」のCDを買ったときから始まった。彼女のCD「ストックホルム・スイートニン」を買って、彼女の音楽の方向性の変化に驚いて、前作「ジプシー・イン・マイ・ソウル」で彼女が「ジプシー・スウィング」に傾倒していることを知り、タイトル曲「ジプシー・イン・マイ・ソウル」が、あの映画「ショコラ」の中で「ジョニー・デップ」がギターの弾き語りをしていた曲と気づいた。前出の「ローゼンバーグ・トリオ」はじめ、現在ヨーロッパでブームとなっているらしい「ジプシー・スウィング」と結びつき、あらゆるJAZZギタリストが敬愛、尊敬してやまないと言う伝説のJAZZギタリストで、ジプシー・スウィングの祖、「ジャンゴ・ラインハルト」が改めて私の中でクローズアップ。定年退職者の特権である時間の自由さを活かし、少し調べてみようと思った。

ジプシー・イン・マイ・ソウル
コニー・エヴィンソン Connie Evingson / ガッツプロダクション
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「ジャンゴ・ラインハルト」。「JAZZギター」の祖にして、「ジプシー・スウィング」の祖。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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ジャンゴ・ラインハルト(Django Reinhardt 1910年~1953年)は、ジャズミュージシャン、ギタリスト。ベルギー・リベルシーの出身。
ジプシーの伝統音楽とスウィングジャズを融合させた「ジプシー・スウィング(マヌーシュ・スウィング)」の創始者として知られる。

「バイオグラフィ」
ジプシーとして、幼少の頃からヨーロッパ各地を漂流して過ごし、そこでギターやヴァイオリンの演奏を身につけて育った。
18歳のときにキャラバンの火事を消そうとして、左指2本の動きを失う大火傷を負ったが、そのハンディを奇跡的に乗り越え、独自の奏法を確立。後世のミュージシャンに多大な影響を与える多くの傑作を、その短い生涯(享年43歳)の中で幾つも発表した。
「代表作」
・ジャンゴロジー
・インメモリアル

この簡単な来歴をみただけでも、彼の数奇な人生と短い生涯に凝縮された音楽性が想像できる。以下の2枚を聞いてみれば、理屈も何もなしに彼の音楽性が実感できる。今であれば、レトロなヨーロッパの香りと表現できるであろうが、1930~40年当時、第2次世界大戦に重なるこの時期に、まさに非アメリカ的なるJAZZがヨーロッパに花開いたのである。古いヨーロッパ映画に観られるような第2次世界大戦前夜の「デカダン(退廃的)」の雰囲気、貴族階級の最後の時代・・・。「リリー・マレーン」、「As Time Go By(カサブランカ)」、「第3の男のテーマ」など当時の映画音楽にその影響が見える気がする。

ジャンゴロジー~スペシャル・エディション
ジャンゴ・ラインハルト / BMG JAPAN
ISBN : B00008CH8W
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ヴェリー・ベスト・オブ・ジャンゴ・ラインハルト
ジャンゴ・ラインハルト ステファン・グラッペリ ユベール・ロスタン フランス・ホット・クラブ五重奏団 / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00008PT2D
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私はたまたま、バーゲンで買った以下のCDを10枚セットにしたものを持っていたので、はじめて通しで、聴いてみた。しんどかったが、すっかり魅了されてしまった。

The Classic Early Recordings in Chronological Order
Django Reinhardt / JSP
ISBN : B00004S5WA
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「マイナー・スウィング - ジャンゴ・ラインハルト」

          


また、あの「MJQ/モダン・ジャズ・クアルテット」がヨーロッパで触発され、ジャンゴへのトリビュートとして作った「Django」という名曲。同名の超有名アルバム「Django」があるが、この曲は「Pyramid」にも収録されている。どちらかは好みの問題であるが、わたしはプレステッジ盤の「Django」より、ワーナー盤「Pyramid」の「Django」が好きである。

Django
The Modern Jazz Quartet / Prestige/OJC
ISBN : B000EMGIJ6
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Pyramid
The Modern Jazz Quartet / Warner
ISBN : B000002I4Y
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「ラインハルト」はバイオリンの「ステファン・グラッペリ」とくんで、さらに2本のリズム・ギターとバースを加え、オール弦楽器による「フランス・ホット・クラブ五重奏団 」を結成していた。
このバイオリンJAZZの祖、「ステファン・グラッペリ」。この爺さん健在で、これまたハーモニカJAZZの祖「トゥーツ・シールマンス」とくんで(多分二人の年を足したら150歳以上)、音楽活動を精力的に続け、アルバムなどをだしている。脱帽!!。ギターJAZZの祖、弦楽器によるジプシースウィングの祖、バイオリンJAZZの祖、ハモニカJAZZの祖、新しいJAZZの可能性に挑戦してくるアーティストを、輩出してくるヨーロッパの音楽土壌の深さ、豊かさにすっかり感心してしまった。「ジプシー・スウィング」。クラシック音楽の伝統によって融合された当時は革新的なJAZZといえるかもしれない。今日のヨーロッパジャズ、非アメリカ的JAZZの流れ、基礎を作ったと言っても過言ではないだろう。

ブリンギング・イット・トゥゲザー
ステファン・グラッペリ&トゥーツ・シールマンス ステファン・グラッペリ トゥーツ・シールマンス / ビデオアーツ・ミュージック
ISBN : B00004TAGU
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「バイオリンJAZZ」といえば、日本で活躍している寺井尚子も注目すべきアーティスト。ジプシースウィングの影響がうかがえるか?と言えば、表面上は窺えない。バイオリンという楽器の特徴を上手に活かした新しいバイオリンJAZZを確立したと言えよう。彼女のアルバム、いずれも新鮮でみずみずしい感覚に満ちた、アルバムばかりであるが、官能的なバイオリンの音色を最も活かした「リベルタンゴ」が収録されている「オール・フォー・ユー」がおすすめか。「ヨーヨー・マ」の演奏を聴いたときと同じ興奮が得られたアルバム。


オール・フォー・ユー
寺井尚子 宮野弘紀 奥山勝 沖田達也 藤井摂 石崎忍 リシャール・ガリアーノ / ビデオアーツ・ミュージック
ISBN : B00005S7D2
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最後は、唐突に寺井尚子で終わってしまったが、音楽の系譜をたどる作業も、なかなか知的興奮に満ちた楽しい時間であった。このブログのひとつの目的である音楽の個人史、それは弾き手、聴き手(自分)、双方の人の歴史でもあるわけだが、それを紐解く楽しさを実感。シニアの皆さんへの音楽の楽しみ方のひとつのヒントになりませんか?。
by knakano0311 | 2006-10-29 18:17 | おやじのジャズ | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 1-kakaku.com at 2007-03-13 06:26
タイトル : The Classic Early Recordings..
78年以降、ブルースとジャズの渋い音源を発売しているイギリスのJSPは、いまや世界中のマニアが注目するレーベル。特にジャズのボックスセットでは、ルイ・アームストロング、チャーリー・クリスチャン、ジェリー・ロール・モートン、エラ・フィッツジェラルド、ベニー・グッドマン、キャブ・キャロウェイ、ルイ・ジョーダン、ミルス・ブラザーズなどのセットが評判になったが、このジャンゴ・ラインハルトの5枚組も強力盤だ。ここには1934年から39年にかけての演奏124曲が収録されている。「クロノロジカル・オーダー」と...... more
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