大屋地爵士のJAZZYな生活

奇跡のピアニストの絵  ~フジ子・ヘミング、もうひとつの世界~  

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「フジ子・ヘミング」というピアニストがいる。

「奇跡のピアニスト」、「魂のピアニスト」と呼ばれる、あのピアニストである。その過酷で数奇な半生が、1999年NHKのドキュメンタリー番組「フジ子~あるピアニストの軌跡」で放送されるやいなや大反響を巻き起こした。同年発売された1stアルバム「奇蹟のカンパネラ」がクラシックとしては異例の大ヒット、現在もまだ売れていて100万枚を超えているという。当時、めったにクラシックのCDは買わない私も、NHK番組をみて感動し、「奇蹟のカンパネラ」は買った。その後、日本ゴールドディスク大賞を4回受賞。日本で最も有名で人気のあるクラシック・ピアニストである。その「フジ子・ヘミング」に、もうひとつの世界があった。

先日、徳持耕一郎氏の鉄筋彫刻を見に、神戸の「ギャラリー春志音(ハルシオン)」へ行ったときのこと。「イングリット フジ子 ヘミング もうひとつの世界 ~美しい旋律の新作版画展~」が併設されていた。むしろこっちが主だった。フジ子・ヘミングさんのファンの方は周知のことだったかも知れないが、彼女が絵を描くことも初めて知ったし、その絵が、また心温まる素晴らしい絵であることも初めて知った。画廊のSさんによると、彼女のエッセイや自伝などにあるように、幼少の時分から絵を描くことが好きで、折にふれて水彩や素描などを描いていたようである。その絵画の才能に着目したある団体が「フジ子・ヘミング もうひとつの世界展」という絵画展を開催した。その絵に魅了された多くのファンの要望により、一切外へは出ない彼女の絵を版画という形で、彼女の承認のもとで限定発売が実現したそうである。その版画展であった。

あらためて、彼女の自伝、エッセイを読んでみると、信仰、音楽、絵、猫、ピアノ、花・・・、彼女が大切に思っているこれらのものに対する想いがつづられており、まさしく彼女の絵はそれらがテーマであり、彼女の生き方から自然に生まれたものであるということがよく分った。神は過酷な半生を彼女に与えたが、音楽だけでなく「絵を描く」というもうひとつの素晴らしい才能も与えた。

妻も気に入った彼女の版画を一枚求め、なにか音楽に関係のある絵を飾りたかった居間に早速掛けました・・・・・。

紙のピアノの物語

著者: 松永順平 画家: フジ子・ヘミング (講談社)



絵の才能も豊かなフジ子の初めての絵本!「紙のピアノの物語」
本物のピアノが買えなくて、母の手作りの紙のピアノで練習してきた少女。
一粒の涙が奇蹟を起こした!


フジ子・ヘミング〈2〉ピアノがあって、猫がいて

ショパン



「私の演奏を聴いて癒される人がいるかぎり、私は演奏し続ける」(本文より)。数奇な運命に翻弄されながらも、決して失われることのなかったピアノに対する情熱と、すべての生き物に対する「愛」。のピアニスト、フジ子・ヘミングが、その半生を振り返りながら綴った音楽、恋、家族、そして、生きることの意味。そこかしこに彼女の素描を見ることができる文庫。

天使への扉 (知恵の森文庫)

イングリット・フジ子・ヘミング / 光文社



この本から、クラシックだけでなくJAZZ音楽に通ずる彼女の言葉。「演奏はイメージがすべて。そのときの調子やイメージでどんな風にでも弾くことができる・・・。」

彼女の絵をジャケットに使ったCDから。

フジ子・ヘミング こころの軌跡(CCCD)
フジ子・ヘミング / / ビクターエンタテインメント
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by knakano0311 | 2007-07-15 23:10 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)
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