先日郷里で暮らしている母親のケアをするために帰省した折、郷里松本市にある、まえから訪れたいと思っていた「旧制高等学校記念館」を訪れてきました。私の卒業した高校は、当然新制高校ですが、旧制中学から新制高校になって16回目の卒業であり、その頃は旧制高校と同様な、旧制中学の校風、気風をまだ色濃く残していました。
旧制高等学校。明治時代、日本は急速に近代国家を作り上げるために、西欧文化の吸収と人材の育成が急務であり、そのための研究と教育の機関として、帝国大学が設けられた。しかし高度な教育が中心となる大学への予備過程として、中学校、後の高等学校(旧制)である高等中学が設けられたのが明治19年。いわゆる一高から八高までの「ナンバー高」に続いて、大正7年松本、新潟、山口、松山などの「地名高」が各地に増設された。
(旧制)松本高等学校は、大正8年仮校舎で開校し、11年に講堂を含め全校舎が完成し、現在「記念館」がある「あがた」の地で教育が始まった。戦後昭和25年の学制改革により廃止となり、信州大学として生まれ変わるまでの31年の間に、約5000人の卒業生を送り出している。そのなかに臼井吉見、唐木順三、辻邦生、北杜夫、熊井啓などがいる。臼井、熊井は我が高校の前身の旧制中学校の卒業生でもあるため、彼らにはずいぶんなじみ深いものを覚える。
学制改革により松本高校は信州大学に変わったが、校舎は、大正ロマンの薫りを残す、建築史上も貴重な、大正時代の代表的木造建築で信大移転後も市民や同窓会の保存運動により、修復して残され、現存し図書館、公民館として活用されている。(写真)
独自の人間形成教育、自治自律の精神を尊び、日本の教育史上大きな役割を果たした旧制高等学校の資料の散逸を防ぎ、未来への架け橋となるよう、松高ばかりでなく全国から旧制高校の資料を集め、旧制松高校舎に隣接して、「旧制高等学校記念館」が平成5年設立された。
私の年代より2世代以上上の世代が学んだ旧制高校ではあるが、弊衣破帽、質実剛健、自治自律、文化祭、ファイヤーストーム、インターハイ、コンパ、メッチェンなどのドイツ語・・・など、私の高校時代を通じての人間形成のベースとなっていた数々のものが、この記念館にはすべて詰まっていた。まさにタイムカプセル、夢の跡。館内には卒業生と思しきご夫婦もちらほら。
見学を終え、うっそうたるヒマラヤ杉に囲まれた館内の喫茶店に落ち着くと、そこには、時の流れをゆっくりと感じさせるようなオールドファッションのJAZZが流れていた。
ウォーム・アンド・ウィリング(紙ジャケット仕様)
アナ・マリア・アルバゲッティ / 東芝EMI
ISBN : B000803ESM
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高校時代、同級生などに触発されて、阿部次郎「三太郎の日記」、谷崎潤一郎「陰翳礼賛」、西田幾多郎「善の研究」、臼井吉見、唐木順三などを一通り読んだが、書名は覚えているが内容は記憶にないし、その後二度と読むことはなかったように思う。しかし、辻邦生だけは違っていた。海外や戦国時代の人物に題材をとり、その精神性を典雅、清冽な文体でつづった小説群を次々と夢中になって読んだし、社会人になってからも読み返した。ローマ帝国の皇帝の苦悩「背教者ユリアヌス」、織田信長と宣教師の物語「安土往還記」、本阿弥光悦、俵屋宗達、角倉素庵の情熱と執念をめぐる「嵯峨野名月記」、歌人西行の生き様を描いた「西行花伝」など、多分、今読み返しても心が躍るであろう。
安土往還記
辻 邦生 / / 新潮社
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高校時代の記憶に残るものは小説よりむしろ映画であった。青春時代に見た、青春傑作映画のひとつがある。われわれのバンカラを旨とする高校時代とは、まったく違う青春を描いた傑作、監督ロバート・ワイズ、音楽レナード・バーンスタイン、振り付けジェローム・ロビンズによる「ウエストサイド物語」。ニューヨークの下町、移民の街ウエストサイド。はじめてNYへいったとき、「ブロードウェイから西の区域は、夜は絶対行かないこと」と釘をさされたウエストサイドを舞台にした映画。反目する移民グループの愛と悲劇を描いた傑作。みずみずしいタッチと迫力とキレのあるダンスシーン、指を鳴らして「Boy、Boy、Crazy Boy・・・」と唄い踊るシーンのかっこよさ。
しかもジョージ・チャキリス、ナタリー・ウッドという当時無名に近い俳優を起用したが世界中で大ヒット。わたしの記憶に今でも残る名作。
ウエスト・サイド物語 コレクターズ・エディション
/ 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
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ウエスト・サイド物語
サントラ / / Sony Music Direct
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「West Side Story- Cool 」
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