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大屋地爵士のJAZZYな生活

いよっ!待ってました  ~ミューズの新作上期総決算(1)~  

いよっ!待ってました  ~ミューズの新作上期総決算(1)~  _b0102572_1722992.jpgわが町の山裾、ダム湖のほとりのダリヤ園。約150種2000株のダリアが華麗さを競う。




私には「わが心のミューズ」と呼べる女性ボーカリストが4人います。(参照;我が心のミューズたち(1)(2)(3)、Jazzyな「艶女~アデージョ」 その2など) 「ジャネット・サイデル」、「ステイシー・ケント」、「ダイアナ・クラール」、「カサンドラ・ウィルソン」です。5人目は日本人枠として残してあります。「伊藤君子」が最有力候補ですが、未だ未定です。
【注) 4人目は当初「ブロッサム・ディアリー」であったが変更。】

何と嬉しいことに、そのうちの3人までが、この上期にNew Albumをリリースしました。

まずは「ジャネット・サイデル」。オーストラリアをベースに活動。聴く人すべてをハッピーにさせる歌い方で、日本でもファンが多い。その彼女が、ファンのリクエストに応えて、次々と唄いまくるという伝説のステージ、2003年アデレイド・キャバレー・フェスティバルのライブ・ステージのCD化が実現しました。よく知られたスタンダード・チューンから隠れた名曲までをジャネットのヴォーカルとピアノ・トリオの絶妙のアンサンブルで聴かせるファン必聴のライヴ・アルバム。彼女の父親、母親のリクエストにも応えるという場面もあり、多様なリクエストに応えるのが結構苦労だったらしいが、楽しかったと彼女はいう。楽しいステージの雰囲気が伝わってくる、多分日本盤では初めてのライブ・アルバム。

プリーズ・リクエスト

ジャネット・サイデル / fab.



ボーイッシュな美形「ステイシー・ケント」。英国をベースに活躍し、ここ10年間にインディー・レーベル「Candid」から、コンスタントに6枚のアルバムを発表した彼女がついに、メジャー・レーベル「Blue Note」へ移籍し、デビュー・アルバムを発売した。この間、2001年英国ジャズ大賞、2002年BBCJAZZボーカル大賞を続けて受賞し、実力、人気とも充実している最高のときを迎えている。ブルーノートに移籍してのデビュー作である本アルバムは、音楽だけでなく、人生のパートナーであるSAX奏者ジム・トリンソン(そのおしどりぶりは、拙稿「熟年離婚あるいは婦唱夫随 (2)」参照)によるプロデュースと全編のアレンジである。なお今回初めて、タイトル曲「市街電車で朝食を」を含むオリジナル曲を4曲歌っています。しかも、作曲はジム、その作詞は夫妻の友人で日系英国人作家の「カズオ・イシグロ」氏とのこと。等身大の女性のロマンティックな想いを鮮やかに切り取ってみせる詩、歌唱力。スタンダードあり、ボサノバあり、ブルースあり、オリジナルありで、JAZZボーカルというジャンルだけでは収まりきらない、新しい世界へ一歩踏み出そうという彼女の意気込みが十分感じられるし、またその試みは十分成功していると思う。都会的で、素直で、軽やかで、透明感あふれる彼女の歌声には相変わらず魅了されてしまう。そして、「ノラ・ジョーンズ」の成功に続く、新しい女性ボーカルの旗手に育てようという、ブルーノート側の思いも十分感じられる。アルバム・ラストはサッチモのヒット曲「What a wonderful world 」。すがすがしく、いとしさに満ちた彼女の世界感に染められた佳唱。

市街電車で朝食を
ステイシー・ケント / / EMIミュージック・ジャパン
ISBN : B000TLYFO2
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「ダイアナ・クラール」。いまさら付け加えることがないほどの実力、人気NO.1のJAZZボーカリスト。新作アルバムは、新録音ではなく、デビュー12 年目に贈る初のベスト・アルバム。過去に発表された8 枚のオリジナル・アルバムからセレクトされた12 の名曲+ボーナス・トラック(未発表音源)3曲を追加した全15 曲でアルバムを構成。さらに、嬉しいことに、9曲の映像のボーナスDVDがついているのだ。彼女の12年間の足跡が窺えるが、あらためて、その歌唱力、個性は抜群に魅力的と感じる。とくにスロー・ボッサで優雅に官能的に唄う「S'Wondeful」、「I've Got You Under My Skin」、「Let's Face The Music & Dance」はいつ聴いても脳髄を心地よく刺激する。
「エルビス・コステロ」と結婚して、双子を出産、子育てのため一時活動を休止していた彼女だが、本アルバムは、いよいよ活動再開の予告編と思われる。(ライナーによると6月から9月下旬までの全米ツアーが始動したとのこと)

ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ダイアナ・クラール(初回限定盤)(DVD付)
ダイアナ・クラール / / UNIVERSAL CLASSICS(P)(M)
ISBN : B000TLYED4
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「シモーネ」。前2作ともそのコケティッシュなジャケットは「秘密の花園」入りをしましたが、今回のジャケットは残念!普通。(「秘密の花園」参照)
オーストリア出身、2000年以降ニューヨークを中心に活動している新進女性ジャズ歌手。これ81年9月生まれというから、26歳と、年齢的にはまだ若いけれど、その歌声は非常に落ち着いていて、大人の色気を感じさせる。今回のアルバムもピアノトリオをバックにスタンダード、ボサノバ、バカラックナンバーを唄う。特に、この人の「スローバラード」は凄い。年からは想像できないような色気が漂う。まさにおやじJAZZファン必携のシモーネ。

恋のチャンス

シモーネ / ヴィーナスレコード



奥さんの「いもたこなんきん」シンガー「小野リサ」。avexへの移籍第一作がリリース。おととしはラテン三部作、去年はカントリー&ウェスタンに取り組んだ「Jambalaya-Bossa Americana」。そして今年、ソウル・ミュージック、R&B名曲のボサノヴァ・アレンジ・カバー・アルバム「Soul&Bossa」。ブラジル・サンパウロ生まれ。幼少時代をブラジルで過ごし、15歳からギターを弾きながら歌い始める。 1989年日本でデビュー。ナチュラルな歌声、チャーミングな笑顔で瞬く間にボサノヴァを日本中に広める。ボサノヴァの神様アントニオ・カルロス・ジョビン等の著名なアーティストとの共演や、ニューヨークやブラジル、アジアなどで海外公演を行い成功を収める。1999年アルバム「ドリーム」が20万枚を越えるヒットを記録。 以降、ボサノヴァで日本におけるボサノヴァの第一人者としての地位を不動のものとしている。
「(Sittin'On)The Dock Of The Bay」、「You've Got A Friend」、「I Can't Stop Loving You」、「Unchain My Heart」などおなじみの曲が「リサ風Bossa」で・・・。

もうチケットを買ってある11月のコンサートが、本当に楽しみである。

Soul&Bossa

小野リサ / avex io(ADI)(M)



2007年はボサノヴァの神様アントニオ・カルロス・ジョビンの生誕80周年。
by knakano0311 | 2007-09-20 17:35 | ミューズたちの歌声 | Comments(0)
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