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大屋地爵士のJAZZYな生活

観るJAZZ?(3)  ~健在なり!山下洋輔~

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(写真は朝日新聞より;防火服に身を包み燃えさかるピアノを演奏する山下洋輔さん=8日夕、石川県志賀町で )


3月9日の朝日新聞朝刊に以下のような記事が載っていたので、全文を引用してみよう。
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能登半島の西側、石川県志賀町の海岸で8日夕、ジャズピアニストの山下洋輔さん(66)が、燃えるグランドピアノを演奏する「ピアノ炎上2008」を開いた。
日本海をバックに砂浜に置かれたピアノは数十年たった廃棄寸前の古いもの。午後5時すぎに共鳴板に点火され、集まった450人の観衆は、夕景の中で燃えさかるピアノとその調べに魅入られた。 山下さんが燃えるピアノを弾くのは、グラフィックデザイナー粟津潔さん(79)の映像作品の中で演奏して以来35年ぶり。今回は山下さんの希望で再現した。
消防団の防火服姿で即興演奏した山下さんは、炎が身に迫るまで、6分間にわたって鍵盤をたたき、演奏後も山に日が落ちるまで、ピアノが燃えるのを見つめていた。
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山下 洋輔(やました ようすけ、1942年2月26日 - )は日本のジャズピアニスト、作曲家、作家、大学教員。東京都生まれ。麻布高校卒、国立音楽大学作曲科卒。「佐藤允彦」とならんで日本におけるフリージャズの草分けであり、旗手である。ひじで鍵盤を鳴らす独自の奏法を交えながらピアノを弾くことが有名。また、『ジャズ大名』『ファザーファッカー』『カンゾー先生』などの映画音楽を手がけていて、『ジャズ大名』では自ら出演している。( フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』一部参照)
彼のエッセイには、名エッセイの定評があり、ユーモア一杯のJAZZエッセイは特にJAZZフリークならずとも読んで面白いと思う。このブログでも度々登場してていただいている我がブログにとっても貴重な存在である。(「読むJAZZ(3)~筒井康隆の世界~、読むJAZZ(4)~鳥類学者のファンタジア~、観るJAZZ(2)~我が愛しのJAZZシネマ~」 参照)

前述の記事は、観るJAZZピアニスト、「山下洋輔」の真骨頂。健在なり!!山下洋輔。

JAZZを自己表現の最高の極みまで高めた男・山下洋輔と、歌う吉本といわれJAZZファン層を世のおばちゃんたちにまで拡げた浪花女・綾戸智絵(智恵)とが驚くべきというか、信じがたいというか、二人の組み合わせによるコラボが2001年に行なわれた。
私は、NHKのBS放送でそのコンサート録画放送を見ていたのだが、浪花の「おばはんパワー」全開の綾戸と、それを正面から、がっちり受け止めた山下洋輔(多分そんなことは山下しか出来ないだろうが)、前代未聞の魅力あふれるライブに仰天した。

彼の数あるエッセイでも分かるように、人を楽しませる語り口・文章の才のある山下、いわずと知れたしゃべりの綾戸。とことん人を楽しませるというふたりの共通点。そして、元来、ライブコンサートのステージのほうが、CDなどよりはるかに面白く、魅力があるという二人ならではのそのコンサートがDVDでリリースされている。「綾戸智絵 meets 山下洋輔」。2001年3月2日、すみだトリフォニーで行われた夢の共演である。

観るJAZZ?(3)  ~健在なり!山下洋輔~_b0102572_11224267.jpg
LIVE!*III~DVD Video Edition
/ ewe records
ISBN : B00015UBLW
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山下洋輔の音楽に取り組む姿勢とそのコンセプトがよく分かる2枚のCDがある。ピアノソロで、バッハ、ショパン、ガーシュウインなどクラシックの名曲に取り組んだ「ラプソディ・イン・ブルー」。さあ山下がこれらクラシック有名曲をどう料理するか、興味津々・・・。

ラプソディ・イン・ブルー
山下洋輔 / / ユニバーサル ミュージック クラシック
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そしてもう一枚は、トリオでスタンダードに取り組んだ「プレイズ・ガーシュウィン」。1989年、録音はNYで行なわれた。4ビートからフリージャズまで山下洋輔のエッセンスが味わえるアルバム。

プレイズ・ガーシュウィン
山下洋輔 / / ユニバーサル ミュージック クラシック
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【追記 2009.9.25.】
本日のNHKスタジオパークに山下洋輔氏が出演。「ピアノ炎上」という芸術パフォーマンスのいきさつを話してくれた。今回が2回目で最初は、グラフィック・デザイナーの粟津潔氏の依頼で行ったが、今回は自ら企画したとのこと。消防団やピアノを供養する坊さんまで来たとのこと。弦が焼き切れ、音がならなくなった時点でピアノから離れたという。その作品としての映像が一部放映されていた。(金澤21世紀美術館提供) 鍵盤に間からも煙が噴出し、煙くて仕方なかったという。
by knakano0311 | 2008-03-15 18:28 | 観るJAZZ | Comments(0)
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