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大屋地爵士のJAZZYな生活

シネマへの郷愁

ゴールデンウイーク、今の私にはもうあまり関係ないことであるが、この期間、どこへ行っても、混んだり渋滞で往生するのが目に見えているため、「遠出はしないのに限る」と決め込み、溜っていた家事や読書、DVD、近隣ドライブ、ブログ書きなどに精を出していた。
私の子供の頃は、GWといえば娯楽の主役は映画であった時代。昨今、シネマ・コンプレックスの隆盛によって、「映画の復権」が語られてはいるが、当時の映画の隆盛とは比べ物にならないと思う。  

映画に目覚めたのは、多分高校生の頃。我が母校は映画館での映画鑑賞は、たしかOKであったように思う。それに加え、母校を含め近隣の高校生徒会主催の名画鑑賞会が頻繁にあり、結構な本数を高校生にしては観たように思う。
記憶間違いもあるかもしれないが、アメリカ映画で言えば、「駅馬車、真昼の決闘、荒野の決闘、ジャイアント、十戒、ベン・ハー、エデンの東、怒りの葡萄、・・・・」。ヨーロッパ映画で言えば、「禁じられた遊び、死刑台のエレベータ、恐怖の報酬、太陽がいっぱい、二人の女、鉄道員、道・・・ 」など。日本映画は少なく、「二十四の瞳、七人の侍、楢山節考、太平洋ひとりぼっち、飢餓海峡・・・・」などであったか。
シネコンではなく映画館。ロードショーでなく、2本立て、中には3本立て。ソファーでなく固い木の椅子。ポップコーンでなくニッキ飴。便所くさい?独特の臭いのする決して快適とはいえない環境の中でわくわくしながら映画を観ていた。

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このGWに観た2本のDVDに共通する底流は、期せずして「シネマへの郷愁」であった。1本目は、「泣かせの次郎」と異名をとる「浅田次郎」原作で、「鉄道員(ぽっぽや)」、「ラブレター」につぐ同じ短編集、「鉄道員(ぽっぽや)」からの映画化で「オリヲン座からの招待状」。「たそがれ清兵衛」、「父と暮らせば」で素晴らしい女優に成長した「宮澤りえ」が主演、監督は 三枝健起。

「突然ではございますが、昭和25年の開館以来半世紀以上にわたって地元の皆様に愛され親しまれて参りましたオリヲン座は、誠に勝手ながら今秋をもちまして閉館いたすことと相成りました」という一通の招待状が、ゆかりの人々の元へ送られてくる。
昭和30年代、先代の館主・松蔵(宇崎竜童)が病に倒れ、その弟子であった留吉(加瀬 亮)が、先代の志を引き継ぎ松蔵の妻・トヨ(宮沢りえ)と映画館を守る事となった。古い時代、周囲の人々からは、陰口を叩かれたりもし、さらには映画産業が斜陽になり始め、貧乏に耐えながらもひたすら映画を愛し、映画の灯を灯し続けた二人。そして何よりも純粋にお互いを思いやり、愛し続けたのだった。

映画のなかで、たびたび引用される映画は、「無法松の一生」「二十四の瞳」「君の名は」「幕末太陽傳」「丹下左膳」「ギターを持った渡り鳥」「嵐を呼ぶ男」など日本映画史を飾る名画。この映画は、映画をひたむきに愛した男と女の話であるとともに、昭和の日本映画が最も輝いていた時代へのオマージュといっていい。

オリヲン座からの招待状
/ TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
ISBN : B0011805OG
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そして、メインテーマ「PLACE TO BE」ほかピアノを奏でるのは、ニューヨークで活動し、アメリカでも高い評価を受けている若手JAZZピアニスト「上原ひろみ」。全編を彩って、彼女の奏でる美しいピアノは、場面にふさわしく、心のそこからゆっくりとあがってくるような感動を呼び起こす。

映画「オリヲン座からの招待状」オリジナル・サウンド・トラック
サントラ / / ユニバーサル ミュージック クラシック
ISBN : B000V3PRAO
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浅田次郎の原作本、泣ける短編集「鉄道員(ぽっぽや)」。原作と映画は主人公、視点、ディテールで違う点はあるがともに泣ける佳作であることは間違いない。

鉄道員(ぽっぽや) (集英社文庫)
浅田 次郎 / / 集英社
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2本目は、イタリア映画、これぞシネマの郷愁「ニュー・シネマ・パラダイス」。第二次世界大戦直後のシチリア島。村唯一の娯楽は、映画館『パラディソ座』だった。映画の魅力にとりつかれた少年トトと、彼が父代わりに慕った映画技師アルフレードとの心のふれあいの物語。この映画も劇中、「駅馬車」「揺れる大地」などの往年の名画がでてくる。監督は、シチリア島出身で、本作で89年アカデミー外国語映画賞を受賞した「ジュゼッペ・トルナトーレ」。

ニュー・シネマ・パラダイス [SUPER HI-BIT EDITION]
/ 角川エンタテインメント
ISBN : B000DZV6V4
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音楽は、マカロニウエスタン「夕陽のガンマン」、「荒野の用心棒」のテーマ曲で一躍有名になり、いまは押しも押されぬ映画音楽の巨匠「エンニオ・モリコーネ」。多くのミュージシャンが、カバーをしている名曲の、この「ニュー・シネマ・パラダイス」のテーマ曲も手がけ、その存在感は、いささかも衰えていない。  
その稀代の作曲家の作品を演奏するために多彩なミュージシャンが集まったアルバムがある。ヨーヨー・マ、アンドレア・ボチェッリ、ルネ・フレミング、葉加瀬太郎、クィンシー・ジョーンズ+ハービー・ハンコック、クリス・ポッティ、ブルース・スプリングスティーン、エドワード・ヴァン・ヘイレン、セリーヌ・ディオン、などもう大変なビッグネームたちが彼に捧げたアルバムである。

ウィ・オール・ラヴ・エンニオ・モリコーネ

ドゥルス・ポンテス / ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル



シネマを愛するひとたちにプレゼントされた素晴らしい日本、イタリアの映画2作品。心に余韻を残す名場面は、「蛍」と「花火」、そして美しいサウンドトラック・・・・・。

「Cinema Paradiso "soundtrack final" "Tema finale" "final theme"」

          
by knakano0311 | 2008-05-07 22:57 | シネマな生活 | Trackback(1) | Comments(0)
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Tracked from 生活の便利情報 at 2008-05-17 20:21
タイトル : ウエスタンレッドシダーの特徴
ウッドデッキに使われている木材で、現在最も多く使用されているのが、ウエスタンレッドシダーではないでしょうか。 ウエスタンレッドシダーは、カナダの太平洋岸の温帯針葉樹林帯を代表する樹木です。 樹高60メートル、直径2メートルを超える大木に成長するため、現地では『生命の木』と呼ばれ、住居などの材料だけでなく、神信仰の対象として崇められてきました。 日本では米杉(べいすぎ)と呼ばれることもありますが、実際には杉ではなく、日本の「木曽のネズコ」と同じヒノキ科ネズコ属の樹木です。 ...... more
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