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大屋地爵士のJAZZYな生活

追悼 阿部克自さん

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新聞の追悼欄で阿部克自さんが9月17日になくなっていたことを知った。1930年東京生まれ。ジャズを深く愛した写真家。彼の作品に深く触れることは無かったが、JAZZメンの一瞬を刻みとる有名な写真家であるということは知っていた。もともと早稲田大学時代からJAZZギタリストとして活躍したが、その後ジャズ写真家に転向し、自ら撮影したジャズ・ミュージシャンのアルバム・デザインもこなした。イラストも得意でデザインを手がけたレコードは7000を超すという。

ジャズメンの息づかいが伝わってくる「ジャズ・クローム」と呼ばれる独自の焼付け処理によるその写真は、日本よりも海外のアーティスト達に有名で「K.ABE」の名前は広く知られ、エリントン、ゲッツ、ロリンズらJAZZの巨匠達とも親交をむすんだという。一瞬の静止画にどう音楽を語らせるのか?技法だけでなく、私生活にわたるミュージシャンとの心の交流が、彼の撮った静止画に音を奏でさせているのだろう。

2005年には、日本人で始めてミルト・ヒントン賞を受賞した。

私の持っているアルバムの中にも彼の作品があるであろうが、残念ながら把握できていない。唯一、静かに語りかけるようなバラード・スタイルで日本でもいまだ人気が高い、いまは亡きアン・バートンが1977年に3度目の来日を果たした際、日本人JAZZメンらと録音したアルバム「雨の日と月曜日は」のジャケットは彼の作品。その写真、デザインによって偲ぶのみである。

雨の日と月曜日
アン・バートン / / キングレコード
ISBN : B00000JAWL
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享年 78歳。
合掌・・・・・・・・。

彼の作品の一部はWEBサイト「http://abesun.com/」で見ることが出来る。また、ゆかりの人たちによる追悼記事「追悼 阿部克自 K.Abe」もサイトで見ることが出来る。

ミルト・ヒントン賞;ジャズ写真の功績を称えるアワードとして、1993年創設。阿部氏が受賞した第6回ついてはWEBサイト参照。
by knakano0311 | 2008-11-22 14:08 | 訃報を聞いて | Comments(0)
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