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大屋地爵士のJAZZYな生活

2007年 10月 25日 ( 1 )

60歳過ぎたら聴きたい歌(4)  ~  When I'm 64 ~

「・・・ 三十にして立つ  四十にして惑わず  五十にして天命を知る 六十にして耳順(したが)う   七十にして心の欲するところに従って矩(のり)をこえず」
我々の年代以上だったら、多分誰もが知っている「孔子」の教え。人間は歳をとるに従って、精神的な成長を遂げ、人間として完成され、人生を全うしていくというひとつの理想を教えていると、ずっと思ってきたが、はたしてそれは理想であるのだろうか?そうあるのが正しいのか?と疑問を感ずるようになった。
また、最近「老人」といわず、私自身も使っていますが「シニア」などとオブラートに包んだような言い方をする傾向も少し気になります。「美しく老いる」、「かわいいおばあちゃん」など「老い」を美化するキャンペーンも一面では、マーケティングの一環の「虚像」であって、「実像」ではないのではないかという気もします。

時折、報道される「ごみ屋敷」、「猫屋敷」、「ご近所迷惑おばさん」、「セクハラ先生、議員」など皆、「いい年をして」といいたくなるような歳の人たちばかり。ほんとうに、齢を重ねていけば、孔子の教えのような境地に近づいていけるのでしょうか?日常生活の中で毎日のように出会う、駅や空港や病院のカウンター、スーパーのレジなどでクレームをつけている「キレテルおじさん」、あとにつづくの人の迷惑も考えず、どこでもすぐ立ち止まって携帯電話を見る「携帯おばさん」やルールやマナーを無視する「自己中老人」などなど。若者だけでなく熟年者、とりわけ老人の「常識」、「マナー」などもかなり崩壊しているのではないかと思う。こういう場面に遭遇して「キレている自分」に気がつき「あぶない、あぶない」と思うこともしばしばである。

こんな思いをずっと感じていたが、そのことを納得がいくように、解説してくれる「本」があった。藤原智美著「暴走老人!」(文芸春秋刊)。
いい年をした「危ない」大人が急増しているそうだ。2005年、刑法犯で検挙された人のうち、65歳以上の高齢者は約4.7万人。平成元年(1989)は約9600人程度だったから、16年間で5倍の伸びであるそうだ。著者は急増した背景として、「キレる老人」の増加を挙げ、ITの進展によって、「待つ」という時間が極端に排除され、なくなった結果、「待たせられる」ことに対する許容度が低下したこと、ネットワークなどの発展によって自分のペースで時間を使える「自己中心文化」がいっそう確立したこと。そんな時代の変化に折り合いをつけにくい高齢者たちが疎外され、l無意識のうちに警鐘をならしていると記している。

時々「キレそうになる自分」に気がついている読者の皆さん、携帯にも、パソコンにも触れない日でも作ってみますか。それで解決するとも思われませんが・・・・・。

暴走老人!
藤原 智美 / / 文藝春秋
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今回の聴きたい歌は、いわずと知れたビートルズから。ポール・マッカートニー作詞、ジョン・レノン作曲の「When I'm 64 」。この歌は、ビートルズの最高傑作の呼び声高いアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」に収録され、1967年リリースされた。1966年、ツアー活動を中止し、活動をスタジオレコーディングに移した翌年のリリースである。ポールがこの歌を作詞をしたときは16歳で、父親が64歳になった1966年、ポール23歳のときにサビの部分を完成したそうである。

聴きたい「When I'm 64 」は、「Connie Evingson /Let It Be Jazz」。タイトルからわかるように「Let It Be」をパロったアルバム。そんな遊び心に溢れるビートルズのJAZZカバーの名盤である。彼女この歌が相当お気に入りだったせいか、このアルバムに2テイクも収録している。もともとのビートルズ・オリジナルもデキシーランド風であったが、ここでは、ひとつはポルカ風、もうひとつは、ラグタイム風で、両バージョンとも彼女は本当に楽しそうに歌っている。

Let It Be Jazz: Connie Evingson Sings the Beatles
Connie Evingson / Summit
ISBN : B0000AINL2
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さて、16歳のポールが思い描いた64歳とは・・・。そして現在の日本の若者が描く64歳とはどういう老人像なんだろうか?・・・。「美しく老いる」なんて奇麗事を本当に言い切れるのであろうか?


 「♪ ・・・・・・ 
      きみも一緒に歳をとっていくんだよ   
       もし君がいいよといってくれるならそばにずっといてあげる  
        きれたら電球も、ヒューズも替えられるし僕は役に立つし便利だよ   
      
      きみは暖炉のそばでセーターを編んでいればいいし
         日曜日にはドライブにも行こう    それに庭の手入れもしよう   
          それ以上のことは望まないさ    だから、僕を必要としてくれるかい?   
            ぼくの面倒を見てくれるかい?  ぼくが64歳になったとしても・・・・・ ♪」 


「connie evingson - When I'm Sixty four」

         
 
by knakano0311 | 2007-10-25 17:20 | 60歳過ぎたら聴きたい歌 | Trackback(1) | Comments(0)