大屋地爵士のJAZZYな生活

2010年 02月 11日 ( 1 )

炭焼き小屋から(2) 灯りを落として

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この儚げで美しい灯りは「燈明(とうみょう)」です。燈明皿に入れた椿油に木綿でつくった芯を浸し、暗闇の中で灯してみました。

燈明とは、元来神仏に供える灯火をいい、仏教においては、サンスクリット語の「ディーパ」の訳で、闇(無明)を照らす智慧の光とされ、重要な供養のひとつとされる。江戸時代になって、和ろうそくが庶民に普及するまでは、この灯明を灯りに使っていたようである。

昔の人はこの燈明やそれを入れた行灯などの明かりで生活をしていたのですね。闇と灯りのコントラスト、読書や作業するためには、とても明るさは足らないが、お互いの顔が見える距離まで近づいて会話をしたくなるような柔らかな灯りですね。


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この燈明に使った椿油は、公園内のやぶ椿の実を、秋に採集し、先日の炭焼きの合間に、搾ったものです。もと油メーカーで仕事をし、現在は椿を中心に色々な油を手搾りしているクラブの先輩の指導で行いました。工程は比較的簡単で、まず実を潰し、殻と身に分けます。身(果肉)を細かく粉砕し、熱と搾りに耐えうる強靭な繊維でできた袋につめ、25~30分ほど蒸します。その後、油圧ジャッキを利用した手作りの圧搾器で1t近い圧力を懸け、じんわりと搾り、和紙あるいは工業用濾紙(ろし)で濾過すれば、きれいで透明な椿油が得られます。

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工程は簡単ですが、道具やその材料の選定、製作などに指導していただいたプロの方のアイデアが活用されており、感心をしました。素人の力だけでは、なかなかこうは行きません。殻と身が半々、その身から半分の量の油が搾れますので、収穫した椿の実の約1/4の量の油がとれるそうです。「続日本紀」には、宝亀8年(777年)5月、渤海国使が帰るときに海石榴(つばき)油を所望したので贈った、との記述があるそうで、当時は中国にもなかった貴重な油であったようです。椿油の効用は、髪油(鬢付け油)、スキンオイルなどによく用いられ、そのほか家具の艶出し、酸化しにくいので刃物類の錆止めなどに最適といわれています。

「椿」という字は、「木」偏に「春」と書く日本の特産樹で、古来より春を迎え、邪気や災いをはらう木、不老長寿の霊木とされてきました。もう1ヵ月半もすれば、椿の咲く季節。その椿の油が灯す燈明の明かり、もう春がそこまで近づいているように感じられませんか?


それでは、「灯り」がタイトルになっている曲をいくつか・・・・。どのアルバムもメロウでアコースティック、灯りを少し落として、春の宵の一時を過ごすには最高の女性ボーカルです。

最初は「ドアーズ/The Doors」の1967年のヒット曲「ハートに火をつけて/Light My Fire」のカバーから。癒し系の女性Jazz歌手2人の歌う趣の違った「Light My Fire」を ・・・。

ストックホルム出身、女優としても活躍しているという、スエディッシュ・ビューティ「リーサ/Lisa」のデビュー・アルバム「エンブレイサブル/Embraceable」。新人にも関わらず、「クリス・ボッティ」など大物がサポートしているマイルドでメロウなアルバム。

エンブレイサブル

リーサ / スパイス・オブ・ライフ



このブログではおなじみ、シンガポール出身のアジアの癒し姫「ジャシンサ/Jacjntha」。「ジュリー・ロンドン/Julie London」に捧げたバラード中心のこのアルバムはジャジーでブルージー、夜の帳が下りてからゆったりと聴くといい雰囲気に満ちている。

Jacintha Is Her Name

Jacintha / Groove Note



スタンダードの名曲「When The Light Low/灯りを落として」。 「♪ 灯りを落として、メロウなチェロを流して 私たちこんなに近くにいるのね ・・・」。歌うはニューヨーク出身「カラブリア・フォーティー/Calabria Foti」。これはまた見た目肉食系の美人だ。しかし歌唱力は都会的感覚の本格派。アルバム・タイトルはずばり「恋に過ごせし宵/A Lovely Way To Spend An Evening」。

恋に過ごせし宵

カラブリア・フォーティー / キングレコード



CDのCFから ・・・。

「Calabria Foti - A Lovely Way To Spend An Evening」

          
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by knakano0311 | 2010-02-11 09:32 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)