大屋地爵士のJAZZYな生活

2018年 02月 01日 ( 1 )

浅葱色の煙を確認して「くどさし」を終える

b0102572_15454421.jpg

 炭窯の煙道から出る美しい「浅葱色(あさぎいろ)」の煙。この煙が出てくると、窯内の「クヌギ(櫟、椚)」の炭化も終了に近づいているというサインである。このサインを確認すると、焚口の空気調節口、煙道と一切の口を砂で覆い、空気を完全に遮断、これ以上炭化が進んで灰にならないようにする。そして、あとは十分に窯の冷えるのを待って、炭を取り出す。

b0102572_2055339.jpgb0102572_10255025.jpg

 「浅葱色」とは、ごく薄い藍色のことで、「葱藍(たであい)」で染めた薄い藍色のことに由来するという。わかりやすく言うと、「青緑色」の古称で、平安時代にはその名が見られる古くからの伝統色である。「葱」と「黄」の字を混同されて、しばしば淡い黄色の「浅黄色(あさぎいろ、あさきいろ)」と混同されるが、別の色である。公園でも秋に時々見かける羽が浅葱色をした蝶、「アサギマダラ(浅葱斑)」の名は、この色に由来する。

 窯内で炭化が進むと、まず最初は水蒸気、そして「ヘミセルロース」、「セルロース」が分解してと炭化が進み、最後に「リグニン」が分解して、浅葱色の煙が出てきて、やがて無色となって、炭化が終わるとされている。この色を確認すると、炭焼きも最終段階で正直、ホッとする。「浅葱色」。炭を焼く我々にとって、そんな安堵というか、心の静けさの色でもある。

 今宵の曲、「There's a Lull in My Life」。「人生に訪れた束の間の一休み」とでも訳しましょうか。「ステイシー・ケント/Stacey Kent」です。「lull」を辞書で引くと、
  
【名-1】一時的な静止、一時的休み、一時的な静けさ、小康状態、小やみ、凪
【名-2】気持ちを和らげる[静める]もの[音・歌]、落ち着いた状態
  
とあり、「lullaby(子守歌、眠たくなるような歌、気持ちを和らげる歌)」の語源のようです。

 私が「浅葱色」に感じる「安堵」という思いとは違う内容の歌詞ですが、アルバムは、デビュー・アルバム「Close Your Eyes」(1997)から。

【 There's a Lull in My Life 】   by Harry Revel / Mack Gordon

「♪ Oh, there's a lull in my life    私の人生に訪れた束の間の一休み
  It's just a void, an empty space  虚しくて虚ろな場所になった
  When you are not in my embrace  あなたを抱きしめられなくなってからは

  Oh, there's a lull in my life     私の人生に訪れた束の間の一休み
  The moment that you go away    あなたがいなくなってからは
  There is no night, there is no day  夜はもちろん、昼すらもない

  The clock stops ticking       時は刻むのを止め
  The world stops turning       世界も回転するのをやめてしまったみたい
  Everything stops           すべてが止まってしまったが
  But that flame in my heart      私の心の中の炎だけは
  That keeps burning, burning     激しく燃えている

  Oh, there's a lull in my life     私の人生に訪れた束の間の一休み
  No matter how I may pretend    どんなにとりつくろっても
  I know that you alone can end    あなただけが
  The ache in my heart        私の心の痛みを取り去り
  The call of my arms         私の腕の中に帰ってくることができる
  The lull in my life          人生に訪れた束の間の一休み  ♪」


b0102572_21244687.jpg

Close Your Eyes CD, Import
ステイシー・ケント/Stacey Kent
Candid Records



  
「There's a lull in my life - Stacey Kent 」

          
   


   
[PR]
by knakano0311 | 2018-02-01 10:11 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)