大屋地爵士のJAZZYな生活

カテゴリ:ふるさとは遠くにありて・・・( 98 )

冬支度のふるさとで

b0102572_22583332.jpg
b0102572_22585118.jpg

 ちょこっと槍の穂先が覗く北アルプスの山々。両親が眠る霊園。「松本山雅」のJ1昇格で盛り上がる市街。ふるさと松本の一望。見慣れた景色である。

 折しも地元出身の「草間彌生」の展覧会(どこかと違って、こちらは本物が展示)が開催とあって、市内には水玉模様にラッピングされたバスが走っている。駅前から、旧制松本高校、信州大学文理学部跡地、「県の森」へと続く道。その奥には、美ヶ原・王ヶ頭が見える。これも見慣れた景色である。

b0102572_2259381.jpg

 いつもこの時期なら、りんごを買うために訪れる市場。大根と野沢菜が山のように積まれている。自宅で漬けるために買い求めるのである。子供の頃、私も自転車にリアカーを付け、父親と一緒に近くの農家まで買いに行き、荷台にいっぱい積んだリアカーを引いて帰ってきた。各家でひと冬分というか、半年分を漬けるので、相当な量、数樽にもなるのである。したがって、ご近所総出で助け合って、近くの川で集団「お菜洗い」。この時期はもう水も冷たく、大変な作業だったことを覚えている。洗ったあとは、漬ける作業。直径1mほどの大樽に漬けては大きな石を上に乗せる。これはもう一家の主人の仕事。塩分控えめの今日、まだ各家でこんな作業をしているのだろうか。山積みのお菜、昔見慣れた懐かしい景色である。

b0102572_1712215.jpg
 今宵の曲、「Feels Like Home」。「ランディ・ニューマン/Randy Newman」の曲。歌姫は、ご贔屓、「インガー・マリエ(グンナシェン)/Inger Marie (Gundersen)」。アンニュイで少しダーク。大人のムードを湛え、いぶし銀のように鈍い光を放つ。一度聴いたら、その声が深く心に刻まれる、そんなシンガー。そんな彼女が好きで、このブログでも、何回か取り上げてきた。

 「インガー・マリエ」。1959年生まれ、ノルウェイ出身。2004年、JAZZシーンに彗星のごとくデビューしたが、この時45歳というから相当な遅咲きである。音楽一家に育ち、物心ついた頃から歌うことに喜びを見出していたという。20代の頃には、地元でもうプロ活動を始めていたが、2004年になって、ようやくソロデビューするチャンスに恵まれたという苦労人でもある。寡作で、私が知る限り、たった4作しかアルバムはリリースされていないが、遅咲きの苦労人という彼女のキャリアが、どのアルバムにも何とも言えない色艶と温もりを吹き込んでいる。そんな寡作の彼女の最新5作目のアルバム、「Feels Like Home」(2018)から。

【 Feels Like Home 】  by Randy Newman

「♪ Somethin' in your eyes,        あなたの瞳は
    makes me wanna lose myself   自分を忘れてしまうほど素敵
  Makes me wanna lose myself,     あなたの腕の中いても
            in your arms    自分を忘れてしまうほど素敵
  There's somethin' in your voice,     あなたの声は
      makes my heart beat fast    私の心を震えさせる
  Hope this feeling lasts, the rest of my life  こんな感じが一生続けばいい

  If you knew how lonely           もしあなたが私の人生がどんなに
          my life has been        寂しかったかを知れば
  And how long I've been so alone      ずっと一人ぼっちだったかを知れば
  And if you knew                一緒に歩んでくれる人を
    how I wanted someone to come along  どれだけ望んでいたかを知れば
  And change my life the way you've done    あなたが私の人生を変えた

  It feels like home to me, it feels like home to me  ふるさとに戻ってきた感じがする
  It feels like I'm all the way back where I come from やっと戻ってきた感じが
  It feels like home to me, it feels like home to me  ふるさとに戻ってきた感じがする
  It feels like I'm all the way back where I belong  いるべきところに戻ってきた感じが

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」


b0102572_23555953.jpg

Feels Like Home
Inger Marie
Stunt



「Feels Like Home - Inger Marie Gundersen」

          

 さて、「ダイアナクラール/Diana Krall」と、「ブライアン・アダムス/Bryan Adams」のデュエットもなかなか味のある歌唱。アルバムは、「Wallflower」(2015)から。

 WALLFLOWER

 DIANA KRALL / VERVE



「Diana Krall (feat. Bryan Adams) - Feels Like Home」

          
[PR]
by knakano0311 | 2018-11-30 17:37 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

久しぶりの弾丸帰省、実家の周りは ・・・

b0102572_1336396.jpg
b0102572_1337681.jpg

 久しぶりの単身弾丸帰省。急な用事で松本までの日帰り帰省。往復900km、片道5時間のドライブ。朝6時に家を出て、帰ってきたのは夜の8時であった。車での日帰りは初めてだったが、思ったよりもスムーズに、大した疲れもなく、安全に帰って来れた。というのも、今年3月の新名神高速の一部開通により、我が家か10分もかからないところにインターができたため、ほとんどが、高速を走るだけという、一般道を走るのに比べ、負荷の軽い長距離ドライブだからである。用事の合間に、墓参りもし、放ってあった実家もチェックもすまし、市場でリンゴも仕入れるという効率の良さ。午前中、曇り空だったが、午後には晴れ間が広がり、青空が顔を出し始めたが、残念なことに、北アルプスは雲に覆われたまま。

 久しぶりの秋の信州松本。実家近くの路傍一面に咲く「コスモス(秋桜)」。実家から見える北アルプスを代表する山は、常念岳、槍ヶ岳、乗鞍岳だが、この日は見えなかった。山は恵那SAから見えた夕焼けに染まった「御嶽山」。次に見るのは、いつになるだろうか。

 さあ、懐かしの歌声は、残念なことに、去年の8月に62歳の若さで亡くなってしまった、オーストラリアを代表する人気シンガー、「ジャネット・サイデル/Janet Seidel」。その優しい歌声ゆえ、私が「ほっこりおばさん」と呼んで、このブログでも随分と取り上げてた。

b0102572_22583261.jpg

 そんな1周忌になる彼女を偲ぶに相応しい、未発表音源からなる追悼盤がリリースされた。彼女が生前残したスタジオ・セッションやライヴ音源から、プロデューサーでありベーシストでもあった兄の「デヴィッド・サイデル/David Seidel」が、今までアルバムに収録されることのなかった楽曲や、数々のライブの中でも忘れることができない未発表ベスト・パフォーマンスを厳選したという。

 聴いてみて、懐かしいその歌声は、やはり「ほっこりおばさん」とよぶのにふさわしい

b0102572_1749970.jpg
     
ユー・アー・ゼア~あなたの面影/You Are There
ジャネット・サイデル/Janet Seidel
MUZAK, INC



 まだYOUTUBEにはアップされていないが、このアルバムに収録されている曲で、過去のアルバムに収録されている別バージョンの曲をアップしておきましょう。

「Janet Seidel - I Wish You Love」

          


「The Very Thought Of You - Janet Seidel」


          
[PR]
by knakano0311 | 2018-10-13 23:00 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

懐かしき甘さに、子供の頃の正月がよみがえる

b0102572_21395213.jpg

 1月11日は「塩の日」だそうだ。戦国時代、塩の供給を絶たれて困っていた「武田信玄」に、ライバルだった「上杉謙信」が塩を送ったという、今ではあまりいい意味に使われていない印象があるが、いわゆる「敵に塩をおくる」という言い伝えに因むという。そんなことが書かれた朝日新聞の「天声人語」を読んで、ふるさとの子供のころの行事を思い出した。前にも書いたが、懐かしいので再録する。(写真はいずれもNETより拝借)

 ふるさとの信州・松本では子供の頃、1月11日は、「飴市」という大きな祭りというか、「市」の立つ日であった。松本はこの時代は武田領。謙信は、越後から日本海の塩を牛に積んで糸魚川より、まっすぐ「塩の道」をたどり、松本に届けたのである。1568年(永禄11年)1月11日、謙信からの塩を積んだ牛車が松本にたどり着いた。そのときに牛をつないだといわれる石が「牛つなぎ石」として、今も市内の中心部に残っている。(写真参照) 「上杉謙信」に感謝した松本の領民は、この日を記念して、1月11日に「初市(塩市)」を立つようにしたが、明治時代に塩は国の専売になったこともあって、「塩市」から「飴市」に変わったのである。 「飴市」は、塩の大事さを本当に実感している山国の民こその素朴な伝統行事なのである。

b0102572_21402250.jpg

 「塩がます」の袋を形どったのが、「飴市」で売られる縁起物「福飴」である。私の子供のころ、「飴市」には「福飴」のほか、いろいろなものを売る露店が軒を連ね、「正月」の後の楽しい冬の行事のひとつであった。「金太郎飴」のように昔風の甘さであるが、懐かしいあの味を今でもまだ舌が覚えている。

 そして、厳寒の信州では、学校の冬休みがすこし長く、子供たちの正月休みは、小正月の15日ころまであったと記憶している。松の内が明けても、「飴市」、そして「三九郎」(関西で言う「どんと焼き」)と子供たちの楽しみがつづいた。

b0102572_21412619.jpg

 「小正月の火祭り」を松本地方では「三九郎(さんくろう)」と言う。正月松の内が開けたあと、子供たちが家々を周り、門松や注連飾りなどを集め、それを材料にして近くの田んぼに長い竹とで三角錐状に組んだ小屋を建て、子供たちはその中で餅を焼いたりしながら一日遊ぶのである。子供たちだけで、自由に小屋の中で遊べるこの行事が待ち遠しかったことを覚えている。そして私の記憶では、1月14日の夜だったと思うが、小正月にその小屋を焼くのである。

 かって養蚕が盛んであった松本地方では、正月に家に飾ってあった柳の枝に刺し、繭に見立てた団子、「繭玉(まゆだま)」あるいは「繭団子」と呼んだと思うが、それを持ってきて「三九郎」の火であぶって食べる風習がある。団子を焼いて食べると、その年は無病息災でいられるという言い伝えからである。

 そして、小正月が開けると、あの楽しかった正月休みが終わり、学校へ行く事を考えると子供たちは皆、すこし憂鬱になったものである。

 さて、今宵のピアノは「ジョー・サンプル/Joe Sample」。若くしてこの世を去った「ダニー・ハザウェイ/Danny Hathaway」の愛娘、「レイラ/Lalah Hathaway」とコラボしたアルバムの中に、インスツルメンタルですが、「Bitter Sweet」という美しい曲がある。私のご贔屓だったその「ジョー・サンプル」も2014年に鬼籍に入ってしまった。

Song Lives on

Joe Sample / Pra Records



「Lalah Hathaway & Joe Sample - Bitter Sweet」

          
  


   
[PR]
by knakano0311 | 2018-01-12 10:29 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

ふるさとの葡萄を懐かしむ

b0102572_17301490.jpg

 店先にたくさんの葡萄が並んでいる。葡萄の季節。信州の実家の周辺には、林檎畑と並んで多くの葡萄畑がある。本格的なワイナリーも ・・・。両親が健在だった頃は、この季節になると、ふるさと山辺の甘い葡萄がたくさん届いた。極上の美味。それも昔の話になってしまった。知らず知らずのうちに、店先で葡萄の産地を確認する私。

 「ダイアナ・クラール/Diana Krall」の歌に、「Peel Me A Grape(葡萄を剥いて)」という歌がある。「ブロッサム・ディアリー/」に楽曲提供をするなど、コンポーザー兼ピアニストとして知られるジャズ・ピアニスト、「デイヴ・フリッシュバーグ/Dave Frishberg」の作詞・作曲になる。 

 「葡萄を剥いて」から始まって、「コークを頂戴、ナッツを剥いて、ワインを冷やして、クラブを茹でて、薔薇の花を伐って ・・・」、次から次へとおねだりを繰り出してくるわがまま娘?の歌。こんなツンデレ娘、いそうですね、近くに ・・・。

【 Peel Me A Grape 】   by Dave Frishberg

「♪ Peel me a grape, crush me some ice      葡萄を剥いて そして氷も用意してね
  Skin me a peach, save the fuzz for my pillow  桃も剥いてよ 枕のケバをむしらないで
  Start me a smoke, talk to me nice    煙草を吸わせて、ちょっと素敵に話しかけてみて
  You've got to wine and dine me        私をワインで酔わせご馳走してくれたわね

  Don't try to fool me, bejewel me    私をからかわないで、宝石が欲しいわ
  Either amuse me or lose me      楽しませてくれないなら さよならよ
  I'm getting hungry, peel me a grape  お腹がペコペコよ、葡萄を剥いて頂戴よ

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

 「ダイアナ・クラール/Diana Krall」。私にとって、彼女が最も輝いていた頃の4作目のアルバム、「ラヴ・シーン/Love Scenes」(1997)から。

Love Scenes

Diana Krall / Grp Records



 ニューポート・ジャズ・フェスティバルのライブ・バージョンで。

「Diana Krall - Peel Me A Grape (Newport Jazz Festival)」


          

  


  
[PR]
by knakano0311 | 2017-09-09 09:24 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

母の詠みし花々

b0102572_10215448.jpg

 ウォーキングの道筋にある雑草に埋もれた古き道標。先日の弾丸帰省、実家の周辺にあるいくつかの野の仏や道祖神を思い出させる。初夏。実家の庭には、母が趣味で歌に詠んだ花のいくつかが咲いていた。

b0102572_1401586.jpg


  初咲きの間近き蕾むらさきの色滲ませりミヤコワスレは

  石賣りのたくましき男ひと株の赤きなでしこ呉れと持ちゆく

b0102572_1455092.jpg


  たちまちに白馬乗鞍かき消して水芭蕉たたき走り雨ゆく

  ためらひて花瓶のバラを捨つる手にはらはらと散る心あるがに
 

b0102572_14355358.jpg
 今宵は、「バーデン・パウエル/Baden Powell」のギター。「バーデン・パウエル(1937年 - 2000年)は、ブラジルの音楽家、またブラジル音楽のギター奏者、作曲家。最初、ヴァイオリンを習っていたが、4歳の頃、ギターに転向。8歳の頃から正統派ブラジル古典音楽の教育を受け始めたという。10代の頃は、エスコーラに所属し、また15歳でナイト・クラブで演奏を始めたりと、ギタリストとしての腕を上げていく。

 19歳で作曲した「悲しみのサンバ/Samba Triste(サンバ・トリスチ)」がヒットし、一躍有名となる。24歳の頃、「ヴィニシウス・ヂ・モライス/Vinicius de Moraes」と出会い、その後アルバム作りや、「クロード・ルルーシュ/Claude Lelouch」監督の映画、「男と女/原題;Un homme et une femme」(1966年制作)のサウンドの製作などで共作を持つ。

b0102572_1533657.jpg
 1967年にベルリンで開催されたGuitarworkshopでは、楽曲に対するその独特のアプローチと奏法で聴衆の度肝を抜き、その名がヨーロッパ中に知れ渡ることとなる。70年代にはヨーロッパに活動の拠点を移し、「ヴィニシウス・ヂ・モライス」と産みだした土着的宗教をテーマとした世界観やブラジル民謡、バッハなどクラシックを取り入れた作曲をさらに追求し、ボサノヴァの範疇に納まらないギター奏者として活躍する。(Wikipediaより)

 最初聴いたときは、クラシックギター1本から繰り出される、機関銃のような速弾きにびっくりしたものです。

 ボサ・ノヴァの偉大な詩人「ヴィニシウス・ヂ・モライス」へのトリビュート作「Poema on Guitar」(1968)からいくつか ・・・。

ポエマ・オン・ギター

バーデン・パウエル / ユニバーサル ミュージック クラシック



「Baden Powell - Reza(祈り)」

          

「Baden Powell - Samba Triste(悲しみのサンバ)」

          

「Baden Powell - Consolacao」

          

「Baden Powell - All The Things You Are(君がすべて)」

          


  
[PR]
by knakano0311 | 2017-06-23 00:33 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

続々・私の中の原風景 ~ 昔から変わらない風景と ・・・ ~

b0102572_16371927.jpg
b0102572_17101599.jpg

 鎮守の社へと続く上り坂の参道。古民家。参道の端には道祖神が結界として置かれている。家の横には代々の先祖の奥津城があり、墓を覆うように桜の古木が枝を広げ、地蔵堂が祀られている。私が子供であったころから、この風景は大きくは変わっていないのだろう。だから私の中の原風景として存在している。

b0102572_17103322.jpg
b0102572_16375496.jpg

 葡萄園では葡萄の「芽かき」が始まっている。芽を摘んで、芽数を制限することにより、残された新梢への養分の分配を高めると共に、棚面の明るさを保ち品質、収量を安定したものにすることが出来るという。作業を行っているのは若い女性3人と気づく。真っ赤なフォルクス・ワーゲンで園まで来ているようだ。果樹の栽培に携わる若い世代が増えてきたということだろうか。

 この地域独特の様式を持つ民家も、最近はめっきり減ってしまった。代替わりとともに新築される家は都会と変わらない外観と機能を持つ家。しかも、日照時間の長いこの地方のためか、ほとんどの新築の家の屋根には、太陽電池が設置されている。変わらないようで少しづつ変わっている日々の暮らし。 

b0102572_1756277.jpg

 地元の特産品を売るマーケットで「炭」を見つけた。思い出してみれば、子供の頃は、燃料といえば、薪と炭。今、実家があるあたりに村から炭を売りに来ていた。「堅炭」とあるから、多分、「備長炭」に代表される「白炭」であろう。私と同じ年頃の10人ぐらいで焼いているようだ。実家の近くにも、伝統の技術を保存しようとしている同好の士がいる。嬉しいことである。この燃料に関しては「燃料革命」と呼ばれるほど、大きく変わってしまった。

b0102572_14552092.jpg
 私の中の原風景を印象づけるような曲を紹介しているが、今宵は、「トルド・グスタフセン/Tord Gustavsen」。もう何回もこのブログで取り上げているノルウェー出身のジャズ・ピアニスト。ECMからリリースされた、「Changing Places」(2003)、「The Ground」(2004)に続くのトリオ3部作の最後を飾る「Being There」(2007)に収められ、私が彼を知ることとなった最初の曲「At Home」を ・・・。

 パーソネルは、「トルド・グスタフセン(p)」、「ハラルド・ヨンセン/Harald Johnsen (b)」、「ヤーレ・ヴェスペスタ/Jarle Vespestad (ds)」。2006年12月オスロ、レインボウ・スタジオにて録音。

Being There

Tord Gustavsen Trio / ECM



「At Home - Tord Gustavsen Trio」

        

 タイトル曲、「Being There」も。「そこに存在する」という意味でしょうか。アンサンブルの演奏のようです。

「Tord Gustavsen Ensemble -  Being There」

          
[PR]
by knakano0311 | 2017-06-09 13:15 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

生い茂る雑草にも負けずに

b0102572_16243746.jpg
b0102572_16262470.jpg
b0102572_16265062.jpg

 久しぶりの弾丸帰省。目的は実家の整理と雑草抜き。150坪近くある庭。「ハルジオン(春紫菀)」、「ヒメジョオン(姫女菀)」でしょうか、それと「カラスノエンドウ(烏野豌豆)」、別名「ヤハズエンドウ(矢筈豌豆)」などが一面に生い茂っている。手だけで抜くには、時間的にも体力的にもとても無理なので、電動の草刈り機を併せて使う。本当は根っこまで抜かないと根本的な対策にならないのだが ・・・。

 母親が好きだった花のいくつかは、雑草にも負けず、美しい花を咲かせていた。「アヤメ(菖蒲、文目、綾目)」、「カルミア(アメリカシャクナゲ)」。そして、「フウロソウ(風露草)」でしょうか。和歌を詠んでいた母親好みの美しい名前であるが、一般に、下痢止めの生薬として用いられている「ゲンノショウコ(現の証拠)」だと聞くとちょっとゲンナリ。

 今日は朝から、妻待望の雨が降っている。ということで、今宵の曲は、「Here's That Rainy Day」をピアノで。1953年、ブロードウェイ・ミュージカルのために、「ジミー・ヴァン・ヒューゼン/Jimmy Van Heusen」作曲、「ジョニー・バーク/Johnny Burke」 作詞されたスタンダード。かの「ビル・エヴァンス/Bill Evans」によるソロとトリオの演奏で聴き比べてみましょうか。

 まずはソロ・ピアノ、アルバムは「Alone」(1968年9月、10月録音)から。

Alone

Bill Evans / Universal Jazz



「Bill Evans - Here's That Rainy Day (Verve Records 1968) 」

          

 もうひとつの演奏は、「Alone」と同じ年のほぼ同じ時期の10月に、マンハッタンのグリニッチ・ヴィレッジにあった有名なジャズ・クラブ、「ヴィレッジ・ゲイト/The Village Gate」の2 階にあった「トップ・オブ・ザ・ゲイト/Top of the Gate」でのライヴ録音アルバム、「Bill Evan Live at Top Of The Gate」から。パーソネルは、エヴァンスのほか、「エディ・ゴメス/Eddie Gomez(b)」、「マーティ・モレル/Marty Morell (ds)」。

ライブ・アット・トップ・オブ・ザ・ゲイト (Live at Top of the Gate) [2CD] [日本語帯・解説付/輸入盤]

ビル・エヴァンス / Resonance Records / King International




「BILL EVANS - Here's That Rainy Day」


          
[PR]
by knakano0311 | 2017-06-08 14:02 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

続・私の中の原風景 ~ 野の仏 鎮守の森 祭りの記憶 ~

b0102572_15411558.jpg
b0102572_15415080.jpg
b0102572_15483738.jpg

 帰省しても日課のウォーキングをできるだけするようにしている。実家付近にもお気に入りのコースがいくつかあって、今回のような空気が澄んで、天気のいい日は、林檎園、葡萄園からの北アルプス眺望を満喫し、道祖神、六地蔵、馬頭観音などの野の仏に会釈、鎮守の社に参拝。そして山辺葡萄のワイナリー、そこに併設されている地元の農産物を売る市場を回るコース。

b0102572_16323749.jpg

 今回のコースにある鎮守の社は違うが、ほかのコースにある近辺のいくつかの神社は、諏訪の「諏訪大社」の末社であり、それゆえ全国的に有名な「諏訪大社」の「御柱祭り」より1年遅れて、各末社で「御柱祭り」が行われる。山から御柱になる木を伐り出し、里まで下ろし、村内を引き回すという「諏訪大社」と同じ神事である。今年の4月末から5月にかけてが、ちょうどその日であった。そんな祭りへの協力のお礼が市場に貼ってあり、多分もう何百年と続いている「御柱祭り」と地元との結び付きの強さと同時に、やはり過疎化により実施が難しくなっていることも感じる。しかし、7年に一回の祭り、なかなか帰省とタイミングが合わず、わたしも過去3回ほどしか見たことがない。

 蛇足であるが、松本近辺は諏訪大社の影響下にあり、武田氏が諏訪を手中に収めると同時に松本も武田支配となった。そんなことが上杉支配の北信・長野地方との長い間の長野県における「南北戦争」の地政学的な原因となっている。

 そんな今も連綿と続いている歴史、信仰に根付く生活を実感するウォーキング。そんないつもと全く違うウォーキングも楽しい。

b0102572_14201553.jpg
 さて、今宵のピアノトリオは、「トリオセンス/Triosence」。なにかお笑いグループのような名前であるが、「ベルンハルト・シューラー/Bernhard Schüler (piano)」、「Matthias Nowak/マティアス・ノヴァク(bass)」、「ステファン・エーミッヒ/Stephan Emig (drums)」によって1999年に結成されたドイツのピアノ・トリオ・ユニット。

 哀愁の美メロとリリシズム、そして心地良いドライブ感、アルバム、「First Enchantment」(2002)で衝撃デビューした新星ユーロ・ピアニズム。牧歌的なジャケットのアルバムが多いが、その一つ、「When You Come Home」(2008)からいくつか。

When You Come Home

Triosence / Sony Bmg Europe



「Triosence - Recording of triosence When You Come Home in Oslo」

          

「Triosence - a far off place」

          

「Little Romance - Triosence」

          
[PR]
by knakano0311 | 2017-06-07 10:38 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

私の中の原風景 ~ 清冽なる峰々の連なり ~

b0102572_14374669.jpg
b0102572_14365955.jpg
b0102572_155356.jpg
b0102572_1438680.jpg

 今回が最後になるかも知れない実家への弾丸帰省。雑草刈りと遺品などの整理をやっと終えた。前日は雨だったらしく、空気が澄んで、いつもにまして北アルプスの峰々がくっきりと見える。この峰々を見ると帰省したという実感が湧く。

 南の乗鞍岳から始まって、肩にちょんと槍ヶ岳を覗かせる象徴的な形の常念岳、大天井岳、燕岳、有明山にいたる、地元では西山と呼んでいた北アルプスのスカイラインの全容と、手前の斜面に広がる林檎畑、葡萄畑、蕎麦畑。今はビルの中に埋没してしまったが、昔は遠くからでもひときわ目立つ松本城。これがずっと心に焼き付けられている「私の原風景」である。残雪が残り、空気が澄んでいるので、遠くからでも多くの雪形が確認できるくらい清冽な、この季節の山並みが一番好きである。でも、実を言うと登りたいと思ったことはないのである。

 故郷・松本で過ごしたのは18歳まで。そのあとの50年余は、仙台、大阪、兵庫と移り住んだが、目を閉じれば浮かぶのはこの光景である。今の実家に両親が移ったのは、私が松本を離れてからであるが、私は少し離れた場所で育ち、厳密に言えば、日常生活の風景ではなかったが、もっとも松本らしい風景であり、帰省のたびにこの風景が、心に染み込んでいった。それほどまでに心に刷り込まれた原風景。朝2時間ほどかけてゆっくりと歩き、目に焼き付けてきた。

b0102572_1524369.jpg
 今宵のピアノ。清冽なる原風景にも通ずるような北欧ジャズ・ピアノを。ノルウェーのピアニスト、「ヘルゲ・リエン/Helge Lien」。

 「ヘルゲ・リエン」。ノルウェーを代表するピアニスト。1975年、ノルウェイ生まれの42歳。最初に音楽的影響を受けたのが、「ピンク・フロイド/Pink Floyd」だという。16歳でクラシックを志したが、「オスカー・ピーターソン/Oscar Peterson」を聴いて、JAZZの世界に。最初、ピアノ+チューバ+サックスという変則トリオを立ち上げるも、それと時期を同じくして、標準的編成のピアノ・トリオ、「ヘルゲ・リエン・トリオ」も立ち上げたという。

 そんな彼のトリオのアルバムに、日本語のタイトルをつけたアルバムがある。「Natsukashii」(2011)。「懐かしい」、そのまんまである。上の写真のバックに流れていたとしても、全く違和感はない。

 タイトル曲、「Natsukashii (懐かしい)」、「Hymne(聖歌)」、「Meles Meles」の3曲を ・・・。パーソネルは、「Helge Lien;piano」、「フローデ・ベルグ/Frode Berg;bass」、「クヌート・オーレフィアール/Knut Aalefjaer;drums」。録音は、2010年9月。

Natsukashii

Helge Lien / Ozella Music



「Helge Lien Trio - Natsukashii (懐かしい)」

          

「Helge Lien Trio - Hymne (Til Jarl Åsvik)」

          

「Helge Lien Trio - Meles Meles」

          
[PR]
by knakano0311 | 2017-06-06 09:38 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)

主なき庭にも秋は深まる

b0102572_16553446.jpg
b0102572_16502248.jpg

やはり寒いんですね、信州は ・・・。実家の冬支度に訪れた松本の朝は10°Cを下回っているので、朝晩はストーブを欠かせない。主なき庭にもちゃんと季節は訪れるもので、もみじはもう真っ赤に色付いている。しかし、艶やかな紅葉よりも、この庭には、病葉が似つかわしい。2時間ほどかけて、植木の枝を落としたり、雑草を刈り込んだ。10年ほど前に亡くなった親父が丹精込めた庭であったが、母親も亡くなった今は、雑草が伸びるに任せた状態で、年に数回の手入れではとても雑草に勝てるべくもない。なかなか手入れだけに訪れるのも難しく、決心をしなくてはならない時期にきている。

b0102572_1723343.jpg

ぶらっと実家の界隈を散歩してみたら、近所にひろがる林檎園の林檎は、大きく実り、もうすぐ出荷の時期を迎えるので、真っ赤に色づいていた。林檎の出荷の季節を迎えれば、もうすぐ木枯らしが吹き始める。この地域のあちらこちらにある道祖神も、なんとなく寒そうに見える。こんな道祖神のある光景が大好きなのだが、また来年の春までしばらく来れそうにない。


b0102572_1447083.jpg

さて、「ティアニー・サットン/Tierney Sutton」である。しばらく新譜のリリースがなかったが、この9月にリリースされたのが、おなじみの鉄壁トリオを従えてのアルバム、「The Sting Variations」。「スティング/Sting」の世界を映し出す。相変わらずのアレンジの冴え、クリアな歌声に酔う。パーソネルは、ティアニーのほか、「クリスチャン・ジェイコブ/Christian Jacob(piano)」、「ケヴィン・アクスト/Kevin Axt(bass)」、「レイ・ブリンカー/Ray Brinker(drums/percussion)」。

STING VARIATIONS

TIERNEY SUTTON BAND / BFMJA



最新アルバムから、「スティング」の代表作のカバーを2曲。


「Tierney Sutton Band - Fragile/The Gentle Rain」


          

「Tierney Sutton Band - Fields of Gold」

          

b0102572_14221745.jpg

それから、もう一つ最新の彼女の歌声がありました。「クリント・イーストウッド/Clint Eastwood」監督の最新作、「トム・ハンクス/Tom Hanks」主演の映画、「ハドソン川の奇跡/原題;SULLY」の主題歌を歌っています。タイトル、「Sully」は、モデルとなった主人公、「チェズレイ・サレンバーガー/Chesley Burnett "Sully" Sullenberger III」機長の愛称。



「Flying Home (Sully's Theme)/Soundtrack - The Tierney Sutton Band」

          

予告編も ・・・。

映画『ハドソン川の奇跡』予告編

          

  



  
[PR]
by knakano0311 | 2016-10-28 14:24 | ふるさとは遠くにありて・・・ | Trackback | Comments(0)