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大屋地爵士のJAZZYな生活

カテゴリ:音楽的生活( 621 )

When The Sun Goes Down

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 夕暮れの色がすこし異様なので外へ出て見たら、こんな風景が ・・・。
    
 ちょうどその時聞いていたアルバムが、デンマーク・コペンハーゲンで活躍する、「ヘイネ・ハンセン/Heine Hansen」率いるトリオのアルバム、「When The Sun Comes Out」(2010)。「comes out」と「goes down」の違いはあるが、ジャケットの雰囲気と似ていて、なんだか可笑しくて笑ってしまった。

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 聴けばそれとわかる憂いを含んだ美メロの北欧ピアノ。リーダー第2作の「Signature」(2016)を聴いて興味を持ったピアニストである。キャリアなどはよくわかっていませんが、1978年生まれの41歳。ピアノのレッスンを始めたのが7歳、ジャズに目覚めたのが14歳だという。18歳でプロ活動を始め、2000年には、コペンハーゲンの「the Rhythmic Conservatory of Music」でジャズの特別教育を受けた。その入学許可を得た時、「何も教えることができない、すでに全てをマスターしているから」と言われたとか。その後、サイドマンやスタジオ・ミュージシャンとして活動を始めたが、彼が注目をあびたのは、ドラマーの「アレックス・リール/Alex Riel」のアルバム、「What Happened?」などに参加してのこと。ハンセンの初リーダー作が、今回取り上げるアルバム、「When The Sun Comes Out」(2016)。その年、2016年には、デンマークの権威あるジャズ賞である「ベン・ウェブスター・アワード/The Ben Webster Prize」を受賞。
    
 「ハイネ・ハンセン」の初リーダ―作、「When The Sun Comes Out」。日本人好みの憂いを含んだ北欧テースト。サポートするリズムも歯切れがいい。ジオリジナル、「Minor Up Blues」やタイトル曲のスタンダード、「When The Sun Comes Out」、「The Boy Next Door」、プレスリーの「Are You Lonsome Tonight」など全10曲。パーソナルは、「Heine Hansen(piano)」、「イェスパー・ルンゴー/Jesper Lundgaard(bass)」、「 モルテン・ルンド/Morten Lund(drums)」。

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 When The Sun Comes Out
 Heine Hansen Trio
 マシュマロ・エクスポート

        




 「ウォーレン/Warren」の「Summer Night」、「シダー・ウォルトン/Cedar Walton」の「Bolivia」を。

「Heine Hansen Trio - Summer Night」

          

「Heine Hansen Trio - Bolivia」

          
    
     
     

by knakano0311 | 2019-10-17 23:37 | 音楽的生活

平穏な夜明けを願って

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 庭にひときわ目立つ「シュウメイギク(秋明菊)」、街角に咲く「コスモス/アキザクラ(秋桜)」。山のあちこちで見かける真っ赤な「ガマズミ(莢蒾)」の実。一日も早く、こんな秋を感じる平穏な夜明け、穏やかな日常が戻って欲しいと願うばかり。
   
 さて今宵の1曲。「In The Wee Small Hours Of The Morning」。「夜は更けて」という邦題がついていますが、朝が明けるまでのほんの身近な時間に恋人のことを想うあなた ・・・。そんな古い歌です。1955年に「デヴィッド・マン/David Mann」作曲、「ボブ・ヒラード/Bob Hilliard」作詞になる歌ですが、「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」の同タイトルのアルバム、「In the Wee Small Hours」(1955)によって有名になったという。
    
【 In The Wee Small Hours Of The Morning 】  by Bob Hilliard, David Mann
    
「♪ In the wee small hours of the morning   夜が明ける前のごくわずかな時間
  While the whole wide world is fast asleep  世界中の人はまだ眠っている時間
  You lie awake and think about the girl   貴方は眠らずにあの人を想っているのね
  And never, ever think of counting sheep   きっと眠ろうともしないで
   
  When your lonely heart has learned its lesson 恋に焦がれてしまったあなたの心
  You'd be hers if only she would call    あの人からの電話を待っているのね
  In the wee small hours of the morning    夜が明ける前のごくわずかな時間
  That's the time you miss her most of all   たまらなくあの人を恋しいと思う時間  」
   
   
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 私は長らく「アン・バートン/Ann Burton」の歌唱を好んで聴いていましたが、いまひとり、カナダのポップでジャズのシンガー・ソングライター、「ローリー・カレン/Lori Cullen」の歌唱も気に入っています。
   
 「ローリー・カレン」。1973年、カナダのオンタリオ州生まれ。彼女はソロ・アーティストとして7枚のアルバムをリリースしているが、「Jazzy,Not Jazz」系シンガーのようです。「ジョニ・ミッチェル/Joni Mitchell」、「ゴードン・ライトフット/Gordon Lightfoot」などのアーティストをカバーした、4枚目のアルバム、「Calling for Rain」(2006)は、2007年、カナダでも権威のある「ジュノ賞/Juno Award」のノミネートを受けたという。
    
 そんな彼女の6枚目のアルバム、「That Certain Chartreuse」(2011)から。ジャズにとどまらず、「スザンヌ・ヴェガ/Suzanne Vega」、同じオンタリオ出身の「シャナイア・トゥエイン/Shania Twain」、「キング・クリムゾン/King Crimson」などのカバーなど、「Jazzy,Not Jazz」の本領発揮とも言えるが、スタンダードの「In The Wee Small Hours Of The Morning」が白眉。このための一枚といっても過言ではない。 

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 That Certain Chartreuse / ザット・サートゥン・シャトルーズ
 ローリー・カレン/Lori Cullen
 NATURE BLISS INC.



             
「In The Wee Small Hours Of The Morning - Lori Cullen」 

          
    
    
   

by knakano0311 | 2019-10-16 16:08 | 音楽的生活

「おもろ能」はおもろかった

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 今宵は、久しぶりに、地域おこしのために始まり、今年で第28回を迎える地域の薪能、「川西おもろ能」へ。場所は、山裾の団地、けやき坂中央公園にある彫刻家、故「流 政之」氏作の石舞台、「おもろ座」。

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 演者は、奈良・春日大社の専属能楽流派、「金春(こんぱる)」流の「金春穂高」氏を中心とした一派。篝火に火が入り、演目は、「岩船」、「胡蝶」、「融(とおる)」の「仕舞」で幕を開ける。そして、盗み酒をする下人とそれを懲らしめようとする主人との攻防をユーモラスに描いた、「狂言 棒縛(ぼうしばり)」に、会場は大爆笑。
   
 そして、「能」の演目。「安達が原の人食い鬼婆」伝説を能にした「黒塚」。「旅の衣は篠懸(すずかけ)の。旅の衣は篠懸の ・・・」という有名な謡曲の一節にのって、山伏一行が登場する。一夜の宿を借りた女主人は、旅の慰みにと糸車を廻し、人生の虚しさ、儚さを物語りつつ、糸づくしの歌を歌ってもてなす。女主人は、「夜も更け、寒くなってきたので、山へ薪を採りにゆくが、留守中けっして寝所をのぞいてはならぬ」と言って出かける。
   
 しかし、供の者が約束を破って寝所を覗くと、そこには屍や骨がうず高く積まれていた。鬼の棲家、「黒塚」であったのだ。山から帰った女は裏切られた憤りに、本性を現し、鬼となって山伏を追うが、やがて法力に祈り伏せられてしまう。(演目の写真はNETより拝借)

 動きの少ない能ではあるが、スリリングで、迫力に満ちた見ごたえのある演技。いや、面白かった。
   
 あっという間の1時間半であったが、終わる頃には空には煌々と半月。やはり山裾のためかなり冷え込んできたため、帰路、今シーズン初めて車のヒーターを入れる。

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 今宵のアルバム、洋才和魂。ポーランドの歌姫、「アンナ・マリア・ヨペック/Anna Maria Jopek」と「小曽根真」とのコラボ・アルバム、「Haiku(俳句)」(2011)。邦楽篠笛奏者、「福原友裕」も参加している。

 このアルバム、「俳句(Haiku)」は、福原の作曲になる「Yoake(夜明け)」に始まり、「和泉式部」の和歌に着想を得たという「Biel/ビェル(白)」、ポーランドの民族舞曲「OBEREK / オベレック」や「KUJAWIAK /クヤヴィアク」などを経て、やはり福原の手になる最終曲の「Yuugure(夕暮れ)」で幕を閉じる。さらに歌舞伎から題材をとった「Do Jo Ji(道成寺)」では、和太鼓、大鼓、小鼓などが演奏に使われている。福原の奏でる篠笛、そして和太鼓などが、ポーランドのミュージシャンたちとのコラボに違和感なく溶け込み、「和と洋との邂逅」を際立たせていることに驚嘆する。

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 Haiku/俳句
 Anna Maria Jopek & Makoto Ozone/アンナ・マリア・ヨペック&小曽根真
 Universal Music Polska




          
「Yoake(夜明け) - Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

「Do Jo Ji(道成寺) - Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

「Yuugure(夕暮れ) · Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

    
    
     


by knakano0311 | 2019-10-06 14:22 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

いろいろな実を楽しむ

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 秋です。花も楽しめるが、いろいろな実の形や色も楽しめる。「ムラサキシキブ(紫式部)」の艶やかな紫。「ヘクソカズラ(屁糞葛)」と「カマツカ(鎌柄)」の赤。この実は食用にもなるという。「ナンテン(南天)」は、色づくのはまだまだのよう。夏、次々と咲いて長い間楽しませてくれた「ヒオウギ(檜扇)」。もうしばらくすれば、弾けて真っ黒い「ヌバタマ(射干玉)」が現れる。「フウセンカズラ(風船葛)」も愛らしい。ご近所の「サルスベリ(百日紅)」は、花を残しながら、実はもう真っ赤に。
   
 今宵の歌。「奇妙な果実/Strange Fruit」という歌がある。1930年に「ルイス・アレン/Lewis Allan」によって書かれ、1939年からは、「ビリー・ホリデイ/Billie Holiday」のレパートリーとした、有名なアメリカの人種差別を告発する歌である。題名や歌詞の「奇妙な果実」とは、木にぶら下がる黒人の死体のことである。作られてから90年近くたった今、トランプ大統領の登場をきっかけに、人種差別が世界中で再びあらわになってきたようだ。
    
【 Strange Fruit 】   作詞 / 作曲 Lewis Allan
  

「♪ Southern trees bear a strange fruit       南部の木には、奇妙な実が成る
  Blood on the leaves and blood at the root    葉には血を流れ、根にまで血が滴る
  Black bodies swingin’ in the Southern breeze   黒い体は南部の風に揺れている
  Strange fruit hangin’ from the poplar trees  奇妙な果実がポプラの木に吊るされている
   
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・     ♪」
 
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 まずは、目ヂカラ姉御、「カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson」、1995年のヒット・アルバム、「New Moon Daughter」でも歌っていますが、最新アルバム、「Coming Forth By Day」(2015)からの歌唱。このアルバムは、伝説的ジャズ・ボーカリスト、「ビリー・ホリディ(1915年4月生まれ)」の生誕100年を記念して制作されたという。アルバム・タイトルは、古代エジプトの「死者の書」の英訳に由来しており、ウィルソン自身は、「私からすれば、ビリー・ホリデイの魂を21世紀に蘇らせる思想は、「死者の書」における再生の概念とも関係がある」と説明しているという。


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 COMING FORTH BY DAY
 カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson
 COLUM

       




「Cassandra Wilson - Strange Fruit」

          

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 もうひとりは、自分の声を様々な楽器のように扱う、スイス出身の異色の女性ボーカル、「ルツィア・カドッチュ/Lucia Cadotsch」。そのスタンダード集、「Speak Low」 (2015年ポーランドにて録音、2016年リリース)。
   
 「ルツィア・カドッチュ」。1984年スイス、チューリッヒ生まれ。幼少の頃は、クラシックの声楽とピアノの教育を受けたが、ベルリンとコペンハーゲンの音楽学校でジャズを学んだという。そして、キャリアを重ねたあと、このアルバムが初のリーダー・アルバムだという。

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 スピーク・ロウ/Speak Low
 ルツィア・カドッチュ/Lucia Cadotsch
 MUZAK,INC.

       




「LUCIA CADOTSCH - Strange Fruit」

          
   
   
   
   


by knakano0311 | 2019-10-01 17:04 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

名残りの花

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 もうすぐ10月。台風が来ているのに、まだ頑張って咲いている「ムクゲ(木槿)」。
   
 台風17号が近づく今宵は、異国に思いを馳せ、「月と砂/Moon And Sand」づくし。クラシックの作曲家「アレック・ワイルダー/Alec Wilder」と、彼と40年間に渡ってコンビを組んだ作詞家、「ウィリアム・エングヴィック/William Engvick」の1941年の作品。
   
 ワイルダーは、ボストンの銀行家の跡取り息子でありながら、家とは縁を切りニューヨークに飛び出して、音楽の道に進み、クラシックやミュージカルの作曲に一生を捧げた。変人中の変人だったらしく、人付き合いが嫌い、家を持たず、生活もホテル住まい、ずっと独身で気ままな生活を通したらしい。彼と長年のコンビを組み、この曲を作詞したエングヴィックも変わり者だったらしく、ワイルダーの曲にしか詩を付けていないという。
 
【 Moon And Sand 】   作詞;William Engvick  作曲;Alec Wilder
   
「♪ Deep is the midnight sea,      真夜中の海は深く、
   Warm is the fragrant night,     薫り立つ夜は温い、
   Sweet are your lips to me      重ねた君の唇は甘く、
   Soft as the moon and sand.    今宵の月や砂と同じほど柔らかい。

   Oh, when shall we meet agin?    またいつまた逢える?
   When the night has left us     夜が僕らを置き去りしたとしても、
   Will the spell remain?       この恋の呪文は残っているのかい?

   Those waves invade the shore,   浜辺に寄せる波、
   Though we may kiss no more    これが最後の口づけになったとしても、
   Night is at our command,      夜は僕達のもの、
   Moon and sand             月も、砂も
   And the magic of love.        そしてこの恋の魔法も。 ♪」
   
   
 この曲も山ほどカバーがあって、選択に困るのだが、名演、お気に入り、YOUTUBEで見つけたもの、インスト、ボーカル ・・・・。取り混ぜていくつかを。まずは、今宵の選曲のきっかけとなった「ケニー・バレル/Kenny Burrell」の名演。同名のアルバム、「Moon And Sand」(1980)から。ジャケットもいい。

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 ムーン・アンド・サンド/Moon And Sand
 ケニー・バレル/Kenny Burrell
 ビクターエンタテインメント

        




「Kenny Burrell - Moon and Sand」

          

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 Very Early
 ボボ・ステンソン/Bobo Stenson
 Imports

        




「Moon and Sand - Bobo Stenson Trio」

          

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 Let Yourself Go (Live at Jordan Hall)
 フレッド・ハーシュ/Fred Hersch
 Nonesuch

        



「Fred Hersch - Moon And Sand」

          

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 Moon Tiger
 Miranda Sage/ミランダ・セージ
 Cmc

       



 
「Miranda Sage- Moon and Sand」

          

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 ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた/If The Moon Turns Green
 ダイアナ・パントン/Diana Panton
 MUZAK,Inc.





        
「Diana Panton - Moon And Sand」

          
   
    
    


by knakano0311 | 2019-09-23 18:09 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

すこし間が空いたが ・・・

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 8月末まで咲いていた「ヒオウギ(檜扇)」のあと、ちょっと花が途絶えていた庭に咲いたのは、「ニラ(韮、韭)」、そして「サンスベリア」という名でも知られている「トラノオ(虎の尾)」。2週間ほどの花のない日々がすごく長く感じられた。

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 今宵のボーカル、ロサンゼルスを中心に活躍中の美女ジャズ・シンガーでピアニストの、「ケイト・リード/Kate Reid」のアルバム、「The Heart Already Knows」(2018)から。このアルバムは、大人のジャズ・ボーカル。キャリアはよくわからないが、このアルバムが、3作目のようだ。いずれの曲も、アコースティック・ギターとピアノとのデュオ歌っているが、ケイトはヴォーカルに徹し、ピアノは、「フレッド・ハーシュ/Fred Hersch」、「テイラー・アイグスティ/Taylor Eigsti」、ギターは、「ホメロ・ルバンボ/Romero Lubambo」、「ポール・メイヤーズ/Paul Meyers」、そして、「ラリー・クーンズ/Larry Koonse」がフューチャーされている。洗練され、かつ落ち着いた雰囲気と、なんといっても心地よい安定さを感じさせ、スウィング、サンバ、ボッサ、バラードを聴かせ、他の2作も聴いてみたい思いに駆り立てられる。「Confessin'」、「Something to Live For」、「Two Grey Rooms」の3曲を ・・・。

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 The Heart Already Knows
 Kate Reid/ケイト・リード
 Katereidmusic

        




「Confessin' - Kate Reid」

          
      
「Something to Live For · Kate Reid」

          


「Two Grey Rooms - Kate Reid」

          
    
    
    


by knakano0311 | 2019-09-16 00:07 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

炎天、名残りの花が ・・・

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 むくむくと湧き上がる入道雲。熱中症で倒れた人でも搬送しているんでしょうか、頻繁に聞こえる救急車のサイレン。9月になっても、猛暑は一向に衰える気配はない。咲きだした7月頃の鮮やかさはやや薄れたとはいえ、ウォーキングの道には、いまだにその存在感を誇る炎天の花、「ノウゼンカズラ(凌霄花)」が ・・・。

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 今宵もその容貌と目ヂカラが醸す存在感が圧倒的な「レシェック・モジジェル/Leszek Możdżer」。その指先から紡ぎ出される、容貌とはとても似ても似つかないような繊細で美しい音。まるで炎天の中で感じる一陣の涼風のようだ。 
   
 「Africa」、「Polska」は、モジジェルの祖国ポーランドをテーマに描いたアルバム、「Polska」(2013)から。結晶のようにキラキラ輝きを放つ彼のピアノの音色は、いつ聴いても美しい。パーソネルは、「レシェック・モジジェル(p)」、スウェーデンを代表する才人ベーシスト、「ラース・ダニエルソン/Lars Danielsson(b)」、イスラエル出身「ゾハール・フレスコ/Zohar Fresco(perc)」の鉄壁トリオ。

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 Polska Leszek
 Mozdzer
 ACT

     


    
「Możdżer Danielsson Fresco - Africa」

          


「Możdżer Danielsson Fresco - Polska」

          

 収録されているアルバムはわかりませんが、宝石のような音が連なる曲は、「Psalmen」。聖書の詩篇(独語:プサルメン)。

「Psalmen - Możdżer, Danielsson, Fresco」

          
    
    
     


by knakano0311 | 2019-09-09 14:26 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

この虫も個性的だ

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 すこし前に取り上げた「セミヤドリガ(蝉寄生蛾)」もかなり個性的な虫だったが、毎年、我が玄関先のプランターに現れる「オンブバッタ(負飛蝗)」もかなり個性的な虫である。メスがオスをおんぶしたままじっとしていて、近づいても逃げる気配は全くない。このバッタ、東アジアに広く分布し、公園や芝生、河川敷など、日当たりの良い草原ならどこにも生息するという。斜め上に尖った頭部が、「ショウリョウバッタ(精霊飛蝗)」によく似ているが、由来となった和名の通り、ひと周りほど体の大きいメスの上にオスが乗り、交尾時以外でもオスがメスの背中に乗り続けている。翅は長いが飛ぶことはなく、番(つがい)でじっとしていることが多く、後脚での跳躍や歩行によって移動するという。交尾の後、メスがオスを食べてしまう虫もある中で、まるで、齢(よわい)を重ねて、何事にも動じなくなった夫婦のように見える。

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 「個性的な女性ボーカルは?」と聞かれれば、私が真っ先あげるひとりは、「テレス・モンカウム/Térez Montcalm」。
   
 1963年、カナダ・ケベックの生まれのシンガー・ソングライター。アコースティックギターとダブルベースを弾き、歌う。56歳になるからもう大ベテランといってもいい。なんと6歳の時、プロ・シンガーへの道を志したという。その後、「ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix」や「エルヴィス・プレスリー/Elvis Presley」、「ビリー・ホリディ/Billie Holiday」、そしてよく比較されるという「エディット・ピアフ/Edith Piaf」、「ジャニス・ジョプリン/Janis Joplin」などの影響を受けたという。
   
 ミュージシャンとしてのキャリアのスタートは、1981年、18歳。デビュー・アルバムは、「Risque」(1994)。その後7枚ほどのアルバムがリリースされているが、セカンド・アルバム、「Parle Pas Si Fort」、自身の名をつけた、「Térez Montcalm」(2002)と続き、2007年に、英語で初めて歌ったアルバム、「Voodoo」をリリースし、世界から注目された。さらに、2009年には、「U2」、「セルジュ・ゲンスブール/Serge Gainsbourg」、「コール・ポーター/Cole Porter」など、ジャズ、ロック、ファンクの垣根を取り払って独特の世界を展開した「Connection」を発表している。彼女は自分自身を評して、「私はとてもロック的なアプローチをするジャズ・シンガーなの」と語っている。たしかに一度耳にしたら忘れえない、クセになったらやめられなくなるような独特な世界と表現力。もうロックとジャズの垣根などとっくに越えてしまっている。
   
 「テレス・モンカウム」が一番好きなシンガー、「シャーリー・ホーン/Shirley Horn」に捧げたトリビュート・アルバムが、「Here's to You-Songs for Shirley Horn」(2011)。「シャーリーにオマージュを捧げるのは容易ではなかった。シャーリーがやったっことは彼女にしか成しえなかったものだから。」と語るモンカウム。
    
 一聴すると独特のしゃがれ声。奇妙な声の印象が強いかもしれないが、瞬時の抑揚の変化にも音程がくるわず、高音部のビブラートもよく伸びていて、ボーカルとして並々ならぬ実力を感じさせる。ともあれ、彼女の歌唱を聴いていただくのが一番。POPSから「レオン・ラッセル/Leon Russell」の「A Song For You」、シャンソンからは、ピアフの「愛の讃歌/If You Love Me (Hymne à l'Amour)」、スタンダードからは、「シャーリー・ホーン」の十八番、アルバム・タイトルの「Here's To Life」。「個性的」とは彼女のためにある言葉。

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 Here's to You-Songs for Shirley Horn
 Terez Montcalm
 Universal Music
  




      
「A Song For You - Terez Montcalm」

          


「Terez Montcalm - If You Love Me (Hymne à l'Amour) 」

          

【 Here’s To Life 】
             Lyrics;Phyllis Molinary, Music;Artie Butler

「♪ No complaints and no regrets.    不平も無いし、後悔もしていません
  I still believe in chasing dreams     私はまだ夢を信じて追いかけ、
           and placing bets.    その夢に賭けているのです
  But I have learned            あなたは得たもの全てを
      that all you give is all you get   私に与えてくれたんですね
  So give it all you got.           得たもの全てを私に
  

  I had my share,              それに比べ、私は自分の取り分をもらうと、
      I drank my fill, and even though  自分ひとりだけで目一杯飲んでいたのです
  I’m satisfied I’m hungry still     それで満足すべきなのに、まだ足りないと思っていた
  To see what’s down another road,     でも、丘の向こうにつづく
            beyond the hill     もうひとつの道を見て
  And do it all again.             全てをもう一度やり直そうと思ったのです
  

  So here’s to life             そう、だから今の人生が本当の人生
       and all the joy it brings.   あらゆる喜びをもたらしてくれる今の人生が
  Here’s to life for dreamers         夢見る人たちやその夢にとって
       and their dreams.        これこそが人生と言える今の人生

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」


「Here's To Life - Terez Montcalm」

          

極め付きは、「ダイアナ・クラール/Diana Krall」、「ジョー・コッカー/Joe Cocker」などの絶唱カバーもあるが、「エルトン・ジョン/Elton John」の「悲しみのバラード/Sorry Seems To Be The Hardest Word」。「ごめん、きつい言い方だけど ・・・」、そんな意味でしょうか。4枚目のアルバムが、「Voodoo」(2006)に収録されているが、残念なことに廃番で入手できていません。
  

【 Sorry Seems To Be The Hardest Word 】 by Elton John, Bernie Taupin
   

「♪ What have I got to do to make you love me 
         僕を好きになってもらうには 何をしたらよかったんだ?
   What have I got to do to make you care
         僕を気にかけてもらうには 何をしたらよかったんだ?
   What do I do when lightning strikes me
         いったい僕は何をしたらよかったんだ?
   And I wake to find that you're not there
         あの稲妻のような衝撃に打ちのめされた後、君を失ったと気がついた時に
    

   What do I do to make you want me
         僕を求めてもらうには 何をしたらよかったんだ?
   What have I got to do to be heard
         僕の言葉を聞いてもらうには 何をしたらよかったんだ?
   What do I say when it's all over
         全てが終わってしまった今 僕は何を言ったらいいんだ?
   And sorry seems to be the hardest word
         ごめん、きつい言い方だけど ・・・          ♪」

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 Voodoo
 Terez Montcalm
 Marquis Music

        




「Térez Montcalm - Sorry seems to be the hardest word」

          
   
   
    


by knakano0311 | 2019-09-04 10:12 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

気分はすっかりハワイアン

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 今日は年一回夫婦ともに受診している特定検診の日。75歳の後期高齢者を迎えるまでは、定年まで勤めていた会社の健康保険が使えるので、保険料の負担も低いということもあって、定年後もずっとそちらの保険組合に所属して検診を受けている。今回は市の施設まで来てくれる巡回検診。胃部レントゲンや癌マーカーなどのオプションを付けなかったので、スムースに受診が進み、1時間ほどで終わった。
   
 すべての検査結果の数値がわかるのは約1ヶ月後だが、血糖値、尿蛋白などに異常はないと早々に分かった妻はすっきり。そして朝食兼昼食を取ろうと向かったのは、妻の好物であるハワイのコーヒー、「コナ・コーヒー」のカフェ、その名も「Kona's Coffee」。休日を楽しむハワイの民家をイメージしたというエクステリア、インテリア。店内はすっかりハワイ気分(行ったことはありませんが ・・)。この日ばかりは摂生から解放されて、ボリュームたっぷりのパンケーキにシロップを思い切りかけ、コーヒーを楽しむ。

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 さて、今宵の曲。気分はハワイアンで ・・・。我々シニア世代で、当時、ジャズ喫茶やビア・ガーデン、ダンス・パーティなどでハワイアン耳にしていた人は、多分、曲の題名は知らなくても、一度は聞いたことがあるのではないかと思うこの曲。前に一度取り上げた時も、「ああ、この曲、この曲、題名がわからず探していました」というコメントを頂いたこともある。その曲は、「熱風」。作曲者、「ハニー・アイランダース」の「大橋節夫」氏は自分の音楽をハワイアンと定義されるのが嫌いだったらしく、「ハワイアン楽器、スティール・ギターやウクレレ、を使ったポピュラー音楽であり、Jazzをやっているんだ」と語っていたということを何かの雑誌で読んだ覚えがある。確かに「熱風」、和製ジャズと言っても違和感はなく、今聞いても軽快でスウイングする、Jazzyな曲である。そうそう、同じ和製ジャズ、「鈴懸の径」もハワイアン・アレンジでよく演奏されていたと思う。
    
 今思えば、LPレコードもステレオ再生装置も高額で学生なんかにはとても手が出せなかった時代。アマチュアも含めたら物凄い数あったと思われるハワイアン・バンド全盛期。大橋氏の言うように、「ハワイアン・バンド」は、ハワイ音楽というより、洋楽ポピュラー音楽、映画音楽などを聞くには欠かせない存在であった。しかし、その全盛期もこの頃から次第に、エレキバンド、ロックバンドにその座を明け渡してゆく。

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 大橋節夫とハニー・アイランダース ゴールデン☆ベスト
 大橋節夫とハニー・アイランダース
 日本コロムビア





         
「熱風/Hot Wind - 大橋節夫&ハニー・アイランダース」

          

 超速弾きと正確無比なテクニックを持ち、「ザ・ウクレレマスター」と呼ばれている男がいる。「ジェイク・シマブクロ/Jake Shimabukuro」。1976年生まれ、ハワイ州ホノルル出身の日系人。4歳よりウクレレを始め、高校を卒業したばかりの1998年、「PURE HEART/ピュア・ハート」のメンバーとしてプロ・デビュー。この男も大橋氏と同じように、ウクレレという楽器の即興性を存分に活かしつつ、クラシックやジャズ、ロック、ブルーズといったあらゆるジャンルの音楽を、卓越したテクニックと独自のフィーリングで情熱的なサウンドへと昇華している。もはやハワイアンの枠を大きく超えている。

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 ジェントリー・ウィープス/Gently Weeps
 ジェイク・シマブクロ/Jake Shimabukuro
 ソニー・ミュージック・ジャパン・インターナショナル




         
「Jake Shimabukuro - "While My Guitar Gently Weeps" - Live at Anthology 」

         
   
   
   


by knakano0311 | 2019-08-27 10:23 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

台風一過 再び猛暑に

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 超大型台風と言われていたので、ちょっと心配はしていた台風10号。新幹線、JR、私鉄、は運休、高速道路の一部閉鎖、近隣のスーパーも午後から閉店、土曜日に予定されていた猪名川花火大会は早々に中止が決定。鳴り物入りの警戒態勢であったが、中国地方に上陸をし、拍子抜けするくらい特に何事もなく、日本海へと駆け抜けていった。あとは再び猛暑。

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 台風で外へ出ることを控えていたので、たまっていたCDを聴く。イスラエル出身のピアニスト、「オメル・クライン/Omer Klein」。1982年、イスラエルに生まれ、アメリカのボストン、ニューヨークでの活動を経て、現在はドイツを拠点に活躍するという。ボストンでは、「ウェイン・ショーター/Wayne Shorter 」とつながりが深く「パナマの英雄」とも呼ばれたピアニストの「ダニーロ・ペレス/Danilo Perez」に師事し、その後、ニューヨークでは、「フレッド・ハーシュ/Fred Hersch」に師事したという。作曲家、ピアニストとして今世界で最も注目される人物のひとり。アルバムは、5作目、「To The Unknown」(2013)。9曲全て「オメル・クライン」の作曲。
   
 中近東、スパニシュなどのエキゾチックな要素も感じられ、ちょっと異色。トリオを組む、「ハガイ・コーエン・ミロ/Haggai Cohen-Milo(b)」、「ジヴ・ラヴィッツ/Ziv Ravitz (ds)」もイスラエル出身であり、ニューヨークで活躍するイスラエル系ジャズメンの台頭は、ここのところ目覚ましいものがあるという。



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 To the Unknown
 Omer Klein/オメル・クライン
 Plus Loin Music





 プロモーション・ビデオとフル・アルバムがアップされていました。
          
「Omer Klein - To The Unknown EPK」

          

「Omer Klein - To The Unknown (Full Album) 」

          
    
    
     


by knakano0311 | 2019-08-16 17:23 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)