人気ブログランキング |

大屋地爵士のJAZZYな生活

<   2013年 11月 ( 16 )   > この月の画像一覧

当分はやめられないボランティア

b0102572_17374217.jpg

b0102572_17371418.jpg


今年の炭焼きが近づいてきた。事情により例年より1か月早く、12月からの開始である。先週からその準備作業に入った。まずクヌギ再生林の林床整備である。クヌギの伐採はプロに頼むのであるが、その伐採作業をスムーズにするため、邪魔になる雑木やブッシュなどを、予め刈り取っておく作業である。その林床整備を行なった後が上段の写真。そしてクヌギを伐採した後の写真が下段である。

しかし、我々にとってはこれからが本番、大変な作業が待っている。太い幹は、チェーンソーで一定の長さの「玉木」に伐ってもらうのであるが、それも含め、枝などが斜面に置きっぱなしになっているのである。その「玉木」は斜面からおろし、平地にまとめて積み上げ、枝もまた一定の長さに伐って、太さ毎に積み上げるのである。そんなしんどい作業が控えていることは、皆十分に承知しているが、準備作業を始めたメンバーの顔は活き活きしているようだ。

この公園では、もう欠かせない存在になってきた我がクラブ。多少なりともお役に立って、さらに感謝もされているとすれば、もうそれだけでボランティアとしては大満足なのである。まだ当分の間は、引退はできないかな ・・・。

b0102572_1644938.jpg

さて、話は変わって、少し前の話であるが、今年、故郷松本で行われた「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」の最終日に、「小澤征爾」の指揮する「サイトウ・キネン・オーケストラ」と共演して話題になったのは、ジャズ・ピアニスト「大西順子」率いる「大西順子トリオ」であった。もちろん、「小澤&サイトウ・キネン・オーケストラ」とは初共演である。昨年、演奏活動を退いた大西を、最後の演奏に感激した小澤が説得して実現したステージだったという。曲は「ジョージ・ガーシュイン/George Gershwin」作曲の「ラプソディー・イン・ブルー/Rhapsody in blue」。

b0102572_16444343.jpg

「大西順子」。1967年、京都府生まれのジャズ・ピアニスト。4歳からピアノを始め、高校時代に兄が持っていた「セロニアス・モンク/Thelonious Monk」のレコードを聴いて衝撃を受け、ジャズに開眼したという。卒業後渡米し、1989年にバークリーを首席で卒業、しばらくアメリカで活動したが、1992年帰国。デビュー作となるピアノ・トリオ・アルバム、「ワウ/WOW」を1993年リリース、大反響を巻き起こし、ジャズ・レコードとしては異例の5万枚のセールスを記録し、「スイング・ジャーナル誌ジャズ・ディスク大賞日本ジャズ賞」を受賞した。

その後、国内外で演奏やレコーディング活動を行うも、1998年秋に突然活動を休止。2005年、演奏活動を再開したが、2012年秋には「やりたいことは全てやった」と引退宣言、今度は本当に演奏を辞めることになった。しかし、最後のライブ会場に居合わせた「小澤征爾」と大西の大ファンである「村上春樹」が、その場で「引退反対」と叫んだことから、「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」において、「小澤征爾」の指揮する「サイトウ・キネン・オーケストラ」とガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」の共演が実現した。

私の中では長い間ポジションが定まっていなかったピアニストである。最新作「バロック」を聴いてもまだそうであった。はっきり言えば、分かりやすいピアノではないのだ。私のようなジャズを「人生のBGM」と言ってはばからないような軟弱なジャズ・ファンにとっては、なおさらである。  

バロック

大西順子 / ユニバーサルミュージック


前述のニュースを見て、手持ちのアルバムを、もう一度聴き返して見た。はっきりしたことは、「大西順子」はライブで聴くべきジャズであるということ。万華鏡のような音のエネルギー、身を削り、ありったけの技術と情熱をつぎ込む刹那のパフォーマンス。1曲終えるごとに上がっていくステージのボルテージ、キレ、空気感、迫力 ・・・。「やりたいことは全てやった」という彼女の引退の言にも納得。そんなポジショニングが定まったのは、次の3枚のライブアルバム。1994年、1995年と続いた「ビレッジ・バンガード/The Villeage Vanguard」でのライブ。そして、1996年、「モントルー・ジャズ・フェスティバル/Montreux Jazz Festival」でのライブ。しかし、彼女のライブを聴くことはかなわないのだ。残念 ・・・。

ビレッジ・バンガードの大西順子

大西順子トリオ / EMIミュージック・ジャパン


 

ビレッジ・バンガードII

大西順子トリオ / EMIミュージック・ジャパン



「ビレッジ・バンガード」でのライブ、パーソネルは、「大西順子」(p)、「レジナルド・ヴィール/Reginald Veal」(b)、「ハーリン・ライリー/Herlin Riley」(ds)。

「Darn That Dream - Junko Onishi」

          


1996年、モントルー・ジャズ・フェスでのライブ・アルバムは 、「PLAY,PIANO,PLAY/プレイ・ピアノ・プレイ〜大西順子トリオ・イン・ヨーロッパ」。パーソネルは、「大西順子」、「荒巻茂生」(bass)、「原 大力」(drums)。

プレイ・ピアノ・プレイ

大西順子トリオ / EMIミュージック・ジャパン


 
「The Jungler - Junko Onishi Trio」
 
          

 
by knakano0311 | 2013-11-09 15:08 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

正倉院展の秋 ~在るだけで物語~

b0102572_16222617.jpg
「写真;漆金薄絵盤(うるしきんぱくえのばん) 香印坐(こういんざ)」

今年もまた「正倉院展」の秋がやってきた。連休明けは「第65回正倉院展」へ ・・・。

定年後は、比較的空いているウィークデイに行けるようになったため、都合で行けなかった去年を除いては、ほぼ毎年行っている。我が家から高速を走れば、奈良国立博物館まで、1時間ほどの距離である。9時前に家を出たら、10時にはもう博物館のある奈良公園に着いていた。高円にある駐車場に車を預け、奈良公園を抜けて、博物館へと向かう。前売券は持っていなかったが、連休明けのためか行列も短く、5分足らずの待ち時間で入場出来た。

b0102572_1629412.jpg

今年のテーマは「在るだけで物語」。とりわけ23年ぶり二度目の出陳となる、蓮華座(れんげざ)のような形をした木工品で、仏前に供える香具の台座であった「漆金薄絵盤」をはじめとする仏具の優品、聖武天皇ご遺愛の「平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」といくつかの屏風がまとまって出陳された。このほか、楽器や伎楽面(ぎがくめん)、貴族の遊びの道具、腰飾りや刀子(とうす)などの装身具、宮中の年中行事にかかわる道具、奈良朝の人々の暮らしを伝える文書などもあわせて出陳されていた。

b0102572_16404213.jpgb0102572_16405362.jpg

大きな唐花文(からはなもん)に4羽の鳥がとまり、まわりに小さな花と葉がリース状にめぐる図柄が螺鈿(らでん)や琥珀(こはく)で背面を飾った美しい鏡「平螺鈿背円鏡(へいらでんはいのえんきょう)」。「漆金薄絵盤」と並んでやはり豪華で美しい。

b0102572_16452479.jpg
しかし、背円鏡は過去にいくつも見ている。今回は、仏に献納する品々を載せた華麗な台机、「彩絵長花形几(さいえのちょうはながたき)」の控え目な美しさにもっとも興味を覚えた。縦45.0cm 横65.4cm 高9.0cm。ヒノキ材製で、天板は長八稜形(ちょうはちりょうがた)にかたどり、8脚の華足(けそく)を直付(じかづ)けする。天板の側面、華足には青系の地に、赤色でグラディエーションを施された花文が描かれている。その花文が可憐でこの上なく美しい。

その他には、合計18条の染色した練り糸を用いて組みあげた帯で見事な文様が表れている「雑帯(ざったい)、現代にも通ずる機能美を供えた「刀子(とうす)」群、正月に邪気を祓うまじないの儀式に用いた彩色された「椿杖」。いずれも、どちらかといえば地味な出陳品であるが、それらを作った名もなき職人の手間、技、完成までの時間を考えると、とてつもない贅沢な道具や調度に思える。さらに彼らが生きていた時代や人生まで想いを馳せれば、「在るだけで物語」、そんな今年のテーマが実感となって迫ってくる。今年も「眼福」の一日であった。

駐車場へ向かう帰り道、いつもこの頃なら相当に色づいているはずの奈良公園の紅葉は、まだ色づき始め。前日に近畿地方に「木枯らし1号」が吹いたというが、この日の穏やかな秋の陽を浴びながら、今年生まれたと思われる子鹿が草を食んでいた。帰ってから、じっくりと買い求めた目録を眺め、一人で「物語」に浸ってみようか ・・・。

b0102572_1551816.jpg

 
そんなためのBGMに ・・と選んだのは、「ダスティン・オハロラン/Dustin O'Halloran」。
 
b0102572_15475245.jpg
先だって「色彩のピアニスト」として、「Piano Solos Vol.1 and 2」を紹介したばかりである。(参照拙ブログ「七五三の夜に聴く色彩のピアニスト」) 彼のアルバムに、ドイツ・ベルリンのグルネヴァルド教会での2009年の演奏を録音した「Vorleben」というアルバムがある。「Vorleben」は、ドイツ語で「過去、前歴、前身、素性 ・・・」という意味である。このアルバム・タイトルも、前回のアルバムと同じように、「Opus(作品)××」とだけつけられた曲のタイトルもまた、その奥に潜む「物語」を聴き手に自然に想起させる。

Vorleben

Dustin O'Halloran / Fat Cat



研ぎ澄まされたような「ダスティン・オハロラン」のピアノの音色を2曲ほど ・・・。

「Dustin O'Halloran - Opus 54」

         
 

「Dustin O'Halloran - Opus 17」
 
          
by knakano0311 | 2013-11-07 00:15 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(3)

音楽の秋 ~ご近所のJAZZライブ~

b0102572_2304033.jpg


さて、連休3日目は地元でのジャズ・コンサート。「かわにしJAZZコンサート ~THANKS アステホール~」。かって現役時代、よく通った北新地のジャズクラブ「ヌーヴォー」の面々が、アステホールで開くジャズ・コンサートである。私が定年退職をした年、2006年からスタートし、今年が8回目。去年は行けなかったが、初めからずっと聴かせてもらっている恒例のコンサート。

第一部は、17人編成のビッグバンド、「ブルージン・ジャズ・オーケストラ/Bluesin' Jazz Orchestra」。途中からボーカルの「原田紀子」が加わる。聞けば、1985年(昭和60年)に結成されたアマチュア・ビッグバンドだという。いや、荒削りではあるが、歯切れのいい若々しさあふれるバンド。久しぶりにビッグバンドの魅力を満喫したステージ。演奏曲目は以下の通り。

・Chicago ・Teddy the toad ・Fair and warmer ・Lil' darling ・Things,ain't what they used to be ・High five ・Groovin' hard
【with 原田紀子】
・I've heard that song before ・When I fallin' love ・I'm beginning to see the light

b0102572_22585845.jpg

さて、第二部が、お目当ての「ヌーヴェル・ボア/Nouvelle Voix」。まずはメンバーが一人づつ登場し、「ヌーヴェル・ボア」をプロデュースし、ジャズクラブ「ヌーヴォー」のオーナー・ピアニスト、「大石浩之」率いるピアノトリオをバックに歌う。そして、「北野タダオ」氏引退の後の、新生「アロージャズオーケストラ(AJO)」の重鎮、「宋清 洋(tb)」、「宮 哲之(ts)」、「田中洋一(tp)」のホーン・セクションがトリオに加わり、新生「ヌーヴェル・ボア」の登場である。2009年の結成時からメンバーが一人変わって、「藤野宏美」、「三田裕子」、「響ゆか」で構成する女性ジャズ・ボーカル・トリオ。正直言って驚いた。1+1+1=3ではないのである。5か6、いやそれ以上かも ・・・。前のユニットに比べ、とにかくハーモニーとスイング感、スキャットの冴えが素晴らしい。「ビートルズ/The Beatles」の「Imagine」、「ジョー・サンプル/Joe Sample」の「Street Life」、ゴスペル調にアレンジされた曲にもそれがいかんなく発揮されていた。まさにユニット名、「Nouvelle Voix/新しい声」を思わせる。かっては、「スリー・グレイセス/the Three Graces」などジャズをレパートリーとする女性ボーカル・ユニットもいくつかあったが、昨今とんと見かけない。そんな中にあって、ジャズコーラスの素晴らしいハーモニーとスイングを新鮮に聴かせてくれるユニットが誕生した。演奏曲目は以下の通り。

・Time to say goodbye (響ゆか) ・My favorite things (三田裕子) ・Memory (藤野宏美) 
・Blue spring shuffle (大石浩之トリオ+3)
【ヌーヴェル・ボア】
・Strike up the band How ・high the moon ・Imagine ・いい日旅立ち ・Street life
・Country road(アンコール)

いままでずっと会場となってきた「アステ「ホール」がリニューアル?とやらで、このコンサートもひとまず終了らしい。地元での数少ないジャズコンサート、ぜひこれからも続けてほしいと願う。

この新生ユニットで2枚目のCDもリリースされたという。「ヌーヴェル・ボア/Nouvelle Voix」のHPも紹介しておきましょうか。

b0102572_1756638.jpg

SWING
NouvelleVoix -藤野宏美 ,響ゆか ,三田裕子-
宗清洋(Tb),宮哲之(Ts) ,田中洋一(Tp)
大石浩之(P) ,魚谷のぶまさ(B) ,東敏之(Ds)



YOUTUBEに、今回と同じメンバーをバックに歌う新生「ヌーヴェル・ボア」の動画がアップされていました。北新地のジャズクアブ「ロイヤル・ホース」でのライブで「Night in Tunisia」。

「ヌーヴェル・ボア - チェニジアの夜/Night in Tunisia」
 
         



 
by knakano0311 | 2013-11-06 09:43 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

まつりの秋 ~ご近所の里山まつり~

b0102572_9574369.jpg

b0102572_1073454.jpg

「連休」といっても私には意味のないことだが、その2日目は、「日本一の里山」と称されている川西市黒川地区で行われた、今年で6回目を数える「黒川里山まつり」。現在も里山が本来の里山として今も利用されている地区である。そして、我々が活動している公園もこの黒川地区に隣接した場所にある。地域の自治会を中心に、行政やわれわれも含めた地域のボランティア団体、地元企業などが協力して開催をしている。開催された場所は、かって明治37年に建築された旧黒川小学校の木造校舎が残り、現在は地区の公民館として使われている黒川公民館の広場。(参照拙ブログ「ご近所の櫻 (2)~美しき里山のエドヒガン~」

地域の団体やボランティア団体など約20団体ほどが、新鮮野菜、木工、餅、ぜんざい、燻製、ピザ焼などを出店、あいにくの小雨模様の天気ではあったが、多くの来場者が訪れ、また地元の女性グループによる和太鼓のパフォーマンスもあり、会場は大いに盛り上がったのである。我々のクラブも、「可愛い動物を作ろう」という木工の店を出店、子供たちを中心に忙しい一日であった。こんな風に地元の町興し、村興しに多少でも協力できるなら、いつも山で遊ばせてもらっているじいさん達にとっては恩返し、望外の喜びというものである。

b0102572_1049502.jpg

さて、祭りの夜、日本シリーズ最終戦の感動に浸った後は、興奮を鎮めるため、時々お邪魔するあるブログで知ったブラジルのミュージシャンに思いを馳せてみた。私にとってまだ行ったことのない南米、「ブラジル」、「アルゼンチン」は渇望の地と言ってもいいくらい。
 

そんなブラジル・ジャズ界のアルト・サキソフォンニスト、「ヴィトル・アシス・ブラジル/Vitor Assis Brasil」が1966年に残した、傑作アルバムが、「デゼーニョス/Desenhos」(デッサン、描画という意味)。このCD化を世界中のジャズ&ボサノヴァ・ファン待ち焦がれていたという。1966年といえば、米国、日本をはじめとして、世界中でボサノバ絶頂期である。そんな中での本場ブラジルでのサンバ・ジャズ、ボッサ・ジャズ、歴史的にも意義のあるアルバムであろう。
 

当時、1945年生まれの弱冠21歳、これがデビュー作だという天才アルト奏者の台頭に人々は驚きと共に本作を「the first great Jazz LP recorded in Brazil (ブラジルにおける最初の偉大なジャズ・アルバム)」と讃えたという。この後、彼はバークリー音楽院へと留学するが、残念なことに1981年、わずか36歳にして夭逝 ・・・。サンバ・ジャズにおけるマイルスの「カインド・オブ・ブルー/Kind of Blue」と例えられてもいるという美しい響きのバラード群にしばし酔ってみましょうか。

b0102572_115364.jpg

Desenhos

ヴィトル・アシス・ブラジル / インディーズ・メーカー



パーソナルは、「ヴィトル・アシス・ブラジル/Vitor Assis Brasil (Alto Sax)」、ヴィトルとの素晴らしいコンビネーションを聴かせる「テノーリオ・ジュニオール/Tenorio Junior (Piano)」、バラードに渋い冴えを見せる「エヂソン・ロボ/Edison Lobo (Bass)」、リム・ショットが冴えわたる「シコ・バテーラ/Chico Batera (Drums)」。

アルバムからのピックアップは、至高のバラードは「Devaneio (夢)」。 

「Vitor Assis Brasil - Devaneio」
 
          

そして、歯切れの良いリム・ショットが心地良いジャズサンバ、「Minha saudade」。

「Vitor Assis Brasil - Minha Saudade」
 
          
 




 
by knakano0311 | 2013-11-05 00:15 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

北欧美女シンガー図鑑(その10) ~美しすぎると言われて~

b0102572_22414051.jpg


あれだけ暑かった夏から初秋にかけての日々がまるで嘘であったかのように、朝夕もすっかり冷え込み、遊びの山では紅葉が始まった。山での作業を終えた秋の夜、グラス片手にひんやりとした北欧の空気を感じたくなる。

評判は聞いてはいたが、生来の天邪鬼、なぜか手を出すのが延び延びになってここまできた北欧美女シンガーは、「ジゼル・ストーム/Sidsel Storm」。魅力的な歌声と美しすぎるとまで言われた美貌が、2010年のセカンド・アルバム、「スウェディッシュ・ララバイ/Swedish Lullaby」の日本リリース当時から話題になったデンマーク出身のジャズ・シンガーである。

b0102572_10211697.jpg

たしかにそのとおり。一際目立つ大きな眼。清純さの中に見え隠れするわれわれオジサンの下心を見透かしたような、ちょっとアンニュイな表情と色気 ・・・。これでは人気が出るのは無理からぬところである。2008年のデビュー・アルバム、「シゼル・ストーム/Sidsel Storm 」以来、「スウェディッシュ・ララバイ/Swedish Lullaby」、「ナッシング・イン・ビトイーン/Nothing In Between」と3枚のアルバムがリリースされているが、その人気に応えて、この夏ベスト盤「スカンジナビアン・ロマンス/Scandinavian Romance」もリリースされた。さて、こうなると天邪鬼を決めこんでいた私も聴かざるをえなくなってしまった。

コペンハーゲンの音楽学校でジャズを学び、一時期は、ロックバンドにも在籍していたという情報もあるが、公式なバイオグラフィーなどの情報は少なく、今年30歳になるといわれている彼女のキャリアは、よくわからないというのが実情である。

b0102572_165124.png

わずかにハスキーがかっているが、張りも伸びもある歌声。そしてそれは、とりわけピアノとの相性がいいように思える。過去3枚のアルバムは、いずれも北欧を代表するピアニスト、スウェーデンの「ラーシュ・ヤンソン/Lars Jansson」 や「ヤコブ・カールソン/Jacob Karlzon」、そしてデンマークの「マグナス・ヨルト/Magnus Hjorth」といったメンバーがアルバムづくりに参加し、いずれ劣らぬリリカルなピアノ伴奏が、シゼルの歌声に寄り添い、見事に際立たせている。

彼女のややかすれた繊細な歌声。それは確かに魅力的ではあるが、まったく無名のシンガーだった彼女が、特別なキャンペーンや宣伝などをしなかったにも関わらず、日本で多くのファン支持を得たのは、彼女のCDが売り場にあっても、そのジャケットが一際目を惹き、眼にしたオジサン達をたちまち虜にしたことが原因であったであろうことは、容易に想像できよう。それほどにその美貌は際立っているのだ。

Sidsel Storm

Swedish Lullaby / Calibrated


 
そして、躊躇していた私をしてジャケ買いに誘ったアルバムは、初のベスト・アルバム、「スカンジナビアン・ロマンス」。この眼には抵抗できませんでした。はい ・・・。

スカンジナビアン・ロマンス

シゼル・ストーム / ビクターエンタテインメント



ベスト・アルバムにもピックアップして収められている曲は、なぜか「ダニッシュ」ならぬ「スウェディッシュ」・ララバイ」。

「Sidsel Storm - Swedish Lullaby」
 
          

その美貌を封印し、歌の実力で勝負?にでたのか、3作目は、なんと完璧に後姿のジャケット。しかし、ちゃんと歌の実力も発揮され、北欧の気分と北欧美女の歌声とを満喫できるアルバム。

ナッシング・イン・ビトイーン(直輸入盤 帯ライナー付)

シゼル・ストーム / DISK UNION JAZZ (原盤:CALIBRATED)



「This Moment」を ・・・。

「Sidsel Storm - This Moment」
          
by knakano0311 | 2013-11-03 00:15 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)

七五三の夜に聴く色彩のピアニスト

b0102572_22395325.jpg

11月になると孫娘の3歳の誕生日がくる。それまでにと、少し早いが「七五三」のお参りに近くの源氏の氏神「多田神社」へ参詣に行ってきた。0歳児の時に母親が手術を受け、息子は「イクメン」、我々も「イクジジ」、「イクババ」と大変な時期もあったのだが、ここまで無事にすくすくと育ってくれた。そんな感謝の気持ちも込めてのお参りであった。境内は、早めの「七五三」のお参りの人も結構多く、5組くらい家族がそろって神前でお祓いを受け、玉串を奉納。子供たちはなんとなく雰囲気がわかるのか、皆、神妙に行儀よくかしこまっている。そして「孫(馬子)にも衣装」とはこのこと、例外なく女の子は振袖、男の子は紋付き袴である。私の時はどうだったであろうか、写真もないし、かすかに残る千歳飴の記憶以外は、記憶にない。そして我が息子たちには、3人つづけて着回しの半ズボン、ジャケット姿で、近くの氏神様に参って、写真スタジオで写真を撮った。

いまは、こども専用の写真スタジオもあり、そこで貸衣装、結髪などもしてくれるようだ。結構金もかかるのだろうと 誕生祝いもかねて、お祝いを奮発。よく考えてみたら、これではマスコミが時々伝える孫に「甘~いじじばば」の典型そのものではないか ・・・。

さて、「二拝二拍手一拝」の作法通りに、神社へお参りし、少しは厳粛になった夜にしみじみと聴く甘めのピアノは「ダスティン・オハロラン/Dustin O'Halloran」のピアノ・ソロ。「ソフィア・コッポラ/Sofia Coppola」監督の映画「マリー・アントワネット/Marie-Antoinette (2006年)」への楽曲提供で注目を集めたピアニスト。

b0102572_1494280.jpg
「ダスティン・オハロラン」。1971年生まれ、ベルリン在住のアメリカ人ピアニスト/作曲家。1990年後半にデビューし、これまでに数枚のアルバムをリリースしている。そんな彼がソロ・アーティストに転身したのは、2004年のこと、ソロ・ピアノ作品「Piano Solos」をリリースし、その後、2006年には2作目の「Piano Solos Vol.2」をリリースした。これらの作品には「ソフィア・コッポラ」の依頼で作曲した「マリー・アントワネット」のための曲も含まれてる。この映画への仕事をきっかけに、彼の知名度は世界的に広まったという。2012年9月には初来日を果たしている。

2年ほど前、「Piano Solos (Vol.1)」と「Piano Solos Vol.2」の2枚のピアノ作品集がセットになって再発された。最近手に入れたのだが、これが秋の宵に聴くにはオススメのアルバム。「Opus(作品番号)」とだけ記された曲群は、クラシックをベースとしながらも、親しみやすさを持った曲が多く、温かいタッチながら適度なメランコリ-を漂わせる。無題ながらも、一曲一曲に物語性を感じ、胸を締め付けてくるほど美しいピアノ・ソロ作品集。

b0102572_1729221.jpg


「ケティル・ビヨルンスタ/Ketil Bjørnstad」や「ディディエ・スキバン/Didier Squiban」などと同じように、カテゴライズが難しいというよりむしろ、その意味がないのかもしれない。「絵画のように音楽を奏でる色彩のピアニスト」とも評されるのは、「ダスティン・オハロラン」。

Piano Solos Vol.1 and 2

Dustin O'halloran / p*dis



「Piano Solos Vol. 1」「Piano Solos Vol. 2」のフル・アルバムがYOUTUBEで聴けますので、太線部をクリックしてください。そのなかから、「OPUS 17」と「OPUS 21」、「OPUS 34」の3曲を聴いてみましょうか。


「Dustin O'Halloran - Opus 17」
 
          

「Dustin O'Halloran - Opus 21」
 
          

「Dustin O'Halloran - Opus 34」
 
          
by knakano0311 | 2013-11-01 00:15 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)