「Fire」ときたら次は「Smoke」でしょう。さて今宵取り上げる曲は、「煙が目にしみる」ではなく、賑々しく「スモーク・オン・ザ・ウォーター/Smoke on the Water」。ハード・ロックですが、何故かこの曲を私は好きなのです。その印象的なリフのためでしょう。イギリスのロックバンド、 「ディープ・パープル/Deep Purple」の楽曲。
さて今宵の曲、「金」に因んだ曲を2曲ほど。まずは懐かしや、、アメリカの歌手・女優、「ソフト・アンド・クール」な歌声で知られた「ペギー・リー/Peggy Lee」の「Why Don't You Do Right (Get Me Some Money Too)」。「まともに生きたらどうなの、もっと稼いで来なさいよ」、そんな意味でしょうか? 歌詞もちょっときつめ、耳の痛い人もいるかもしれませんね。
【 Why Don't You Do Right (Get Me Some Money Too) 】
written by Joseph "Kansas Joe" McCoy
「♪ You had plenty of money in 1922 1922年には大金持ちだったのに
You let other women make a fool of you 今じゃ街中の女に馬鹿にされている
Why don't you do right? どうして他の男みたいに
Like some other men do ちゃんとまっとうにやれないの?
Get out of here and get me some money, too 外に出て稼いで私にお金を持って来て
You're sittin' there and wonderin' what it's all about
あんたは座り込んで考え込んでいるだけ
You ain't got no money, they will put you out 金がなければ追い出されるだけよ
Why don't you do right, どうして他の男みたいに
like some other men do? ちゃんとまっとうにやれないの?
Get out of here and get me some money,too 外に出て稼いで私にお金を持って来て
さて、いつもその豊かな発想力、創造力、好奇心のかたまりに驚かされている子供たち。今宵のピアノ、「不思議の国のアリス/Alice In Wonderland」でも聴いてみましょうか。ちょっと趣は違うが、「ヴィーナス・レコード」の二つのトリオを選んでみました。「デヴィッド・ヘイゼルタイン・トリオ/David Hazeltine Trio」と、「エディ・ヒギンズ・トリオ/Eddie Higgins Trio」。
まずは、「デヴィッド・ヘイゼルタイン」。1958年生まれのアメリカのジャズ・ピアニスト。13歳の時からプロのピアニストとして活動を始めたというから、かなりの早熟。カレッジに入るまでは音楽に対してそう深く考えたことはなかったと言うが、共演した「チェットベイカー/Chet Baker」に背中を押され、ニューヨークで本格的にジャズの道を志す。もっとも影響を受けたのは、「チャリー・パーカー/Charlie Parker」だという。演奏活動の傍ら、現在は「バークリー音楽院」でジャズを教えているという。同名のタイトルのアルバム、「Alice In Wonderland」から。
本名、「イェンス・クリスチャン・ブッゲ・ヴェッセルトフト」。 1964年生まれ。16歳まではパンクバンドをやっていたが、父の影響を受けてジャズに進んだという。ブラスバンドやダンス楽団にて活動したのち、1983年に19歳でプロになった。その後、ノルウェーのロック・ポップの分野で活躍していたが、ジャズが関心事だったため、独学で学んだという。同じノルウェー出身のジャズ・サクソフォーン奏者、「ヤン・ガルバレク/Jan Garbarek」のアルバム、「I Took Up the Runes」(1990)に参加、ノルウェーのジャズシーンに衝撃を与える。その後、ECMレコードと契約、フューチャージャズないしはニュージャズと呼ばれたスタイルで演奏し、ツアーでも、ジャズ・ロックを演奏し、自身のJazzlandレーベルで一連の録音を行っているという。
革新的なJAZZを演奏していた彼を私は全く知らなかったが、そのソロ・ピアノを聴いて驚いた。「静謐」という言葉以外に表現する言葉が見当たらない。そんなアルバムが、「It's Snowing On My Piano」(1997発売、2013年再発)である。
さて、今宵もジャズ・ディーヴァによる「火」に因んだ歌を ・・・。ということで、まずは、前回に続き再び、「ハートに火をつけて/Light My Fire」。ピアノに歌にとその才気をいかんなく発揮する「イリアーヌ・イリアス/Eliane Elias」のアルバム、「Light My Fire」から ・・・。
「Smoke Gets In Your Eyes」ではなく、「Smoke Gets In Our Business」ということで、私をジャズ・ピアノの世界へと誘ってくれた一人、今は亡き「エディ・ヒギンズ/Eddie Higgins」の演奏にしようか、それとも中学生の頃、洋楽へと目覚めさせてくれた「プラターズ/The Platters」。どちらにしようかと迷いましたが、二つともということで ・・・。
まず、「エディ・ヒギンズ」のソロ・ピアノ・アルバム、「Standard By Request~1st Day」(2009)から。リクエストで選ばれた上位40曲の中から、ヒギンズが選曲して1枚のアルバムに収める予定だったそうだが、ヒギンズ自身のリクエストで、それぞれ15曲ずつ、2枚のアルバムに収められたというその一枚。
1990年に製作された「リュック・ベッソン/Luc Besson」監督のフランス映画「ニキータ/Nikita」のハリウッド版リメイク映画、死刑因の少女が政府秘密組織の女工作員となる姿を描くサスペンス・アクション「ジョン・バダム/John Badham」監督の「アサシン/原題;Point Of No Return」(1993)のエンディングにも、「ニーナ・シモン」のこの歌が流れていた。
「♪ Bird flying high 空を高く飛んでいる鳥たちよ
You know how I feel 私の今の気分がわかる?
Sun in the sky 空に輝く太陽よ
You know how I feel 私の気分がわかる?
Breeze drifting on by 頬をそよぐそよ風よ
You know how I feel 私の気分がわかる?
It’s a new a dawn 新しい夜明け
And a new day そして新しい日が始まる
And a new life for me 私の新しい人生が ・・・
And I’m feeling good ・・・ もう気分は最高ね ♪」
さて、子供に因んだ曲をいくつか ・・・。まずは大御所、「エンリコ・ピエラヌンツイ/Enrico Pieranunzi」の「鉄壁トリオ」と呼ばれた、「マーク・ジョンソン/Mark Johnson(b)」、「ジョーイ・バロン/Joey Baron(ds)」とのトリオ・アルバム、「バラッズ/Ballads」(2006)から、「The Heart of a Child」。浮き立つような美しいメロディの展開が楽しい。