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大屋地爵士のJAZZYな生活

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今に活かしたい里山ではあるが ・・・

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谷筋に咲く「エドヒガン(江戸彼岸)」の群落。「一庫ダム」のダム湖、「知明湖(ちみょうこ)」の湖面に映るかっての里山の風景。1983年(昭和58年)に「一庫ダム」が完成したため、湖底に沈んでしまったが、ここには昔から続く、炭焼きや農林業を生業とした村の歴史と生活があった。村人の移転によって放置された里山を県が買取り、公園として1998年(平成10年)にオープンしたのが「兵庫県立一庫公園」であり、我々はここを拠点に森林ボランティア活動を行っている。

それゆえ、「里山」、「炭」については人一倍関心があるが、「里山」の歴史と変遷、我々の活動の主要な部分を占めている「炭焼き」の歴史などについて記された好著がある。「有岡利幸著/里山Ⅰ、Ⅱ」、「樋口清之著/木炭」(いずれも法政大学出版局/ものと人間の文化史シリーズ)。

「里山Ⅰ、Ⅱ」は、日本の原風景をなす「里山」は、古くから信仰の場であるとともに、衣食住の生活、採集、農耕、製塩、製鉄などの生産活動を支える場所でもあった。縄文時代から近世までの里山の変遷を、里人の生活史として描き、明治の地租改正による山林所有者の変遷、相次ぐ戦争による山野の荒廃、エネルギー革命と木材輸入自由化等による里山の空洞化の経緯をたどり、見捨てられつつある里山の現状と、再生への展望を語っている。 そして、「木炭」は、炭の起源から炭焼、流通、経済、文化にわたる木炭の歩みを歴史・考古・民俗学の総合的な知見で俯瞰し、かつてわが国の重要なエネルギー源として、また独自で多彩な文化を育んできた木炭の魅力を語っている。

生活に欠かせない多くの資源を里山から得、その結果多くの里山が禿山状態だった戦前から一転して、戦後は「産業立国」の旗印の元、工業の発展、経済効率を最優先とするなかで、日本中の里山は段々と廃れていった。その結果が荒れ放題になった放置林である。「今に活かしたい里山」と願いながらも、現実はなかなか難しい状況である。間伐材や炭の用途も限られているし、さりとて期待されているバイオチップ、セルロース・ナノファイバーなどもまだまだ未知数。あるドイツの町では、建築材料に50%以上の木材を使うことを義務付けていたが、日本でも、新国立競技場で多く活用することが予定されている集成材の普及などに期待をしたいところ。

そんなかっての里山に、今年も変わらぬように、桜が咲き、躑躅(つつじ)が山を彩る。

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今宵の一曲は、「四月の思い出/I'll Remember April」。ジャズ・スタンダードとして知られている曲である。もともとは、「ジーン・デ・ポール/Gene DePaul」が、人気コメディ映画、「凸凹カウボーイの巻/原題:Ride 'em Cowboy」(1942年)に提供した曲で、作詞は、「パトリシア・ジョンソン/Patricia Johnston」と「ドン・レイ/Don Raye」が担当し、その年のアカデミー賞の最優秀主題歌賞にノミネートされたという。

【 I'll Remember April 四月の思い出 】

「♪ This lovely day will lengthen into evening,  この素敵な日もやがて夕暮れとなり、
   We'll sigh good-bye to all we've ever had,  僕らはこの日の出来事に別れを告げる
   Alone where we have walked together,     一緒に歩いた道も今は一人で 
   I'll remember April and be glad....         あの四月の思い出に浸る
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・                  ・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」

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ディーヴァは、イタリア出身のジャズ歌手で、美しく艶やかでいて情熱な、「アリーチェ・リチャルディ/Alice Ricciardi」。アルバムは、「ブルーノート」からのデビュー作となった「カムズ・ラヴ/Comes Love」(2008)。

「アリーチェ・リチャルディ」は、1975年イタリア、ミラノ生まれ。「プッチーニ」などを輩出した「ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院」に入り、バイオリンとピアノを学び、その後、「ミラノ国際音楽アカデミー」で、彼女より一足先にJAZZシンガー・デビューを果たしている「ロバータ・ガンバリーニ/Roberta Gambarini」などと共にヴォーカルの勉強もスタートさせたという。2005年には「インターナショナル・モントルー・ジャズ・フェスティバル・ヴォーカル・コンペ」にて2位に入賞。その後N.Yで様々なアーティストと共演するチャンスを得、多くの経験を積み、満を持してのCDデビューとなったという。その後消息を聞かないが、どうしたんでしょう。

Comes Love

Alice Ricciardi / Pid



「Alice Ricciardi - I'll remember april」

          



 
by knakano0311 | 2016-04-05 17:02 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

桜は人を笑顔にさせる

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あすは雨だというので、青空が広がる今日、もう一度「エドヒガン」を見ておこうと、妻も一緒にいつもの山へ。午前中なら逆光にならずに、さぞ青空に映えるだろうと思っていってみたが、果たしてそのとおりであった。休みとあって、何人かの来園者が、この天然記念物に指定された「エドヒガン」の群落を見に訪れていた。口々に「なんと、きれい!!」と感嘆の声を上げているのを聞くと、開花に間に合わせるため、周辺整備に苦労したことも喜びに変わる。やはり、桜は、見る人も手入れをする人も笑顔にさせる。

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「メイク・サムワン・ハッピー/Make Someone Happy」でも聴いてみましょうか。ボランティア活動の真髄を表しているようなタイトルですが ・・・。いろいろなアーティストにカバーされているスタンダード。今宵は、「ソフィー・ミルマン/Sophie Milman」のボーカルと「ビル・エヴァンス/Bill Evans」のピアノ・ソロで ・・・。

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「ソフィー・ミルマン」。ロシア・ウラル山脈出身で冷戦崩壊後の混乱の中、イスラエルに移住、そこで育ち、その後カナダへ。トロント大学生のときJAZZ歌手デビュー、現在はカナダ、アメリカを中心に活躍する若手イチオシ女性ボーカルの一人。

「ペリー・コモ/Perry Como」あたりが最初に取り上げて有名になった歌らしい。作詞は「ベティ・コムデン/Betty Comden」、「アドルフ・グリーン/Adorf Green」のコンビ、作曲「ジュール・スタイン/Jule Styne」。ミュージカル「Do Re Mi」(1960年)の中の曲という。

【 Make Someone Happy 】 作詞;Betty Comden & Adorf Green 作曲;Jule Styne

「♪ Make someone happy,           誰かを幸せにしてあげよう       
   Make just one someone happy,   ある誰かを幸せにしてあげればいい
   Make just one heart the heart you sing to.  その人の心に歌いかけてあげよう
   One smile that cheers you,       必要なのは元気づける笑顔、それと
   One face that lights when it nears you,  そばに来ると周りがパッと明るくなる笑顔だ
   One girl you’re ev’rything to.      そしてあなたが全てと思ってくれるその人
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・         ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」


Make Someone Happy

Sophie Milman / Linus



「Sophie Milman - Make Someone Happy」

          

「トニー・ベネット/Tony Bennett」とのデュエットなど、「ビル・エヴァンス」も好んで取り上げているが、ここではピアノ・ソロで ・・・。アルバムは、「Alone Again」から。

Alone Again

Bill Evans / Ojc



「Bill Evans - Make Someone Happy」

          
 




 
by knakano0311 | 2016-04-03 09:54 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

10年がかりでクヌギを育てる

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周辺の整備も間に合い、やっと咲き出した「エドヒガン(江戸彼岸)」。そんな桜を遠目に見ながら、「クヌギ(椚、櫟)」の苗とそのドングリを再生林に植える。我々が行っている炭焼きは、かっての先人たちが里山としてずっと昔から利用していたクヌギ林のクヌギを材料としている。伐採した後も、株から新しい芽が出て、8~10年くらいで炭材としてちょうど手頃な太さに育つ。これを里人は、「台場クヌギ」と呼んで、成長しては伐採するということをずっと昔から、繰り返し繰り返し行ってきた。しかし最近その新芽が育たなくなってきたのである。最大の原因は、鹿の食害である。それに株の老齢化、最近の豪雨による表土の流出などが重なっていると考える。このまま行けば、クヌギの入手が困難であるのは目に見えているので、ドングリとそれから育てた苗を植え付ける活動を始めた。

太閤秀吉の時代からお茶席で重用されてきた菊炭。その伝統の技術を守っていこうとしている我々の活動。材料であるクヌギを絶やすわけにはいかないのである。結果がでるのは10年後。今から毎年少しずつでも育てていくつもり。10年! さて私はどうなっているのでしょうか ・・・。

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さて、今宵のピアノ。「ビル・エヴァンス/Bill Evans」のソロ・ピアノで、「スパルタカス 愛のテーマ/Spartacus Love Theme」。アルバムは、「Bill Evans The Solo Sessions, Vol. 1」。エヴァンスのソロ・ピアノと言えば、グラミー賞を取った、「自己との対話/Conversations With Myself」 (1963)、「アローン/Alone」(1968)がよく知られている。

本アルバムは、エヴァンスの死後にその存在が明らかになった1963年のソロ・パフォーマンス第一集。1963年といえば、彼にとって最も完成されたといわれている、「スコット・ラファロ/Scott LaFaro(b
)」と「ポール・モチアン/Paul Motian(Ds)」との鉄壁トリオが、1961年、「スコット・ラファロ」の交通事故死によって崩壊したしまったまもない頃。ジャズ・トリオとしての最高の対話相手を失ってしまった「ビル・エヴァンス」。同じ年に録音された、同じくソロ・アルバム「自己との対話」はリリースされ、「The Solo Sessions」はお蔵入りしてしまったという。どんなドラマがあったのか ・・・・。

Solo Sessions 1

Bill Evans / Milestone



「自己との対話」にも収録されている美しくも儚い曲、「スパルタカス 愛のテーマ/Spartacus Love Theme」を ・・・。


「"Spartacus" Love Theme - Nardis - Bill Evans Solo 」


          
 


 
by knakano0311 | 2016-04-02 23:10 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

桜づくしの山  ~天空のソナタが聴こえる~

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いよいよ我が遊びの山でも桜の饗宴がが始まりました。まずは昨年川西市の天然記念物に指定された「エドヒガン(江戸彼岸)」桜の群落。2月半ばより1ヶ月近くかけて周辺を整備しただけに、見通しが良くなり、一層鮮やかに、美しくなったことに、苦労の甲斐があったとクラブ員一同も感激。やはりこの山の桜の主役は、「エドヒガン(江戸彼岸)」。

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「エドヒガン」の他にも、何種類もの桜があります。知明山への登り口にある「ソメイヨシノ(染井吉野)」。「ソメイヨシノ」の中では、この山で一番早く咲く。まだ若木であるが凛として咲く孤高の姿が美しい。「オオシマザクラ(大島桜)」。桜餅に使われるのはこの桜で、葉が大きいのが特徴。「エドヒガン」と並んで、「ソメイヨシノ」の親としても知られる。そしてこの山にも多く自生する「ヤマザクラ(山桜)」も咲きだした。桜の饗宴が楽しめるのも、たぶんこの1週間。そして一休みして、「ウワミズザクラ(上溝桜)」、「イヌザクラ(犬桜)」へと続いていく。

この「エドヒガン」の饗宴のテーマ音楽を、私はかってに、「天空のソナタ」と名づけているが、「ヨーロピアン・ジャズ・トリオ/European Jazz Trio」のクラシック音楽で構成されたアルバム、「天空のソナタ/Sonata」から、「スカルラッティ/D. Scarlatti」の「天空のソナタ/Sonata D minor K 9」を聴きましょうか。

天空のソナタ

ヨーロピアン・ジャズ・トリオ / エム アンド アイ カンパニー



「European Jazz Trio - D. Scarlatti : Sonata D minor K 9」

          
 


 
by knakano0311 | 2016-04-01 10:14 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)