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大屋地爵士のJAZZYな生活

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通じなくなった固定観念

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 台風一過。コンパクト台風と言われた15号に続く数年に一度の大型で強烈台風19号が東日本を直撃、大きな被害をもたらしたようだ。TVでは、私の故郷信州の千曲川が決壊して、広い地域にわたって水害が発生している状況を伝えている。被害に遭われた皆さんには、お見舞い申し上げます。
    
 かって、就職して関西に住みだした50年近く前の頃、こちらの戸建住宅を見て、「ああ、雨戸があるんだ」と強い印象を持ったことがある。私の田舎では、雨戸などほとんど見たことがなかったからである。その当時は「西日本は台風、東日本は地震」という自然災害の俗説になんとなく納得したものである。そんな俗説、固定観念が昨今、一挙にひっくり返ってしまった感がある。とくに、地球温暖化の影響による異常気象となって、日本だけではなく、世界中で現実に猛威を振るいだした。そんな印象すらある。自然災害では、もう固定観念が通じない、別次元のステージに移ってしまったないのではと懸念している。まだ歯止めや対策が効けばいいのであるが ・・・。
    
 国連で地球規模の気候変動の危機を訴えたスウェーデンの少女、「グレタ・トゥーンベリ/Greta Ernman Thunberg」(16)さんの言葉も、各国首脳の心に届いたのかどうか ・・・。
   
 今宵も、ポーランドの鬼才、「レシェック・モジジェル/Leszek Możdżer」のアルバム、「The Time」(2005)から、「Suffering」。「苦痛、苦難、苦悩、被害」という意味。ライブ演奏で。パーソネルは、「レシェック・モジジェル(p)」、スウェーデンを代表する才人ベーシスト、「ラース・ダニエルソン/Lars Danielsson(b)」、イスラエル出身「ゾハール・フレスコ/Zohar Fresco(perc)」の鉄壁トリオ。

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 The Time
 Leszek Mozdzer,Lars Danielsson,Zohar Fresco
 Outside Music




          
「Suffering - Możdżer, Danielsson, Fresco」

          

    
    
    


by knakano0311 | 2019-10-13 13:44 | JAZZ的トリビア | Trackback | Comments(0)

秋の味覚を求めて今年も丹波篠山へ

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 丹波篠山の黒枝豆が解禁。早速、車を飛ばして、いつもの老舗、「小田垣商店」へ向かう。去年は天候不順で、黒枝豆の育ちが悪く、数量を確保するのに大変なようであったが、今年は生育も順調で、店先には山のように積んであった。早速、黒枝豆を心待ちにしている知人などへの発送の手続きを済ませる。この店は創業1734年(享保19年)、国登録有形文化財に指定されている店や事務所の中は、いつ来ても歴史の趣を感じさせる。

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いつものように、いろいろな秋の味覚をたっぷりと仕入れ、昭和初期にタイムスリップしたかのような町並みをしばらく散策して、ゆっくりとコーヒーを飲む。

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 今宵のピアニストは、容貌とはとても似ても似つかないような繊細で美しい音をその指先から紡ぎ出す、「レシェック・モジジェル/Leszek Możdżer」。舌を噛みそうで、いつもまともに発音できません。1971年生まれ、ポーランドの音楽家、ジャズ・ピアニスト、映画音楽の作曲家、音楽プロデューサーでもある。両親のすすめで5歳の時にピアノを始め、18歳でジャズに出会ったという。1996年、「グダニスク音楽アカデミー」を卒業。これまで「クシシュトフ・コメダ」賞(1992年)、ポーランド外務大臣賞(2007年)などを受賞。 幅広いキャリアで多くの音楽作品に参加しており、コラボレーションしたアーティストは、「パット・メセニー/Pat Metheny」、「アンナ・マリア・ヨペック/Anna Maria Jopek」など多数に及ぶ。
   
 結晶のようにキラキラ輝きを放つ彼のピアノの音色は、いつ聴いても美しい。同じ素材の曲、「Asta」を、3様の味付けで聴かせてくれる。アルバムは、「The Time」(2005)。パーソネルは、「レシェック・モジジェル(p)」、スウェーデンを代表する才人ベーシスト、「ラース・ダニエルソン/Lars Danielsson(b)」、イスラエル出身「ゾハール・フレスコ/Zohar Fresco(perc)」の鉄壁トリオ。

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 The Time
 Leszek Mozdzer,Lars Danielsson,Zohar Fresco
 Outside Music
   



       
「Możdżer, Danielsson, Fresco - Asta」

          

「Asta Ⅱ - Możdżer/Danielsson/Fresco」

          

「Mozdzer Danielsson Fresco - the time - Asta III 」

          

     
    
      

by knakano0311 | 2019-10-10 17:53 | おやじの遠足・街歩き | Trackback | Comments(0)

威風

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 地元の小学4年生の里山体験学習をサポートしている時のこと。一段落して静けさが戻ったら、突然、一頭の牡鹿が目の前に現れた。動じず悠然とした仕草、立派な角、鋭い視線で睥睨するようにこちらを見据えている。鹿は母系社会なので、公園に出てくるのは、ほとんどが母子づれ。牡鹿が見られるのは、珍しい。普段は森の奥深く潜んで、単独行動をし、滅多に出てこない牡鹿も、この時期は繁殖期なので、雌を求めて出てくる。周りを見たら、やはり近くに草を食む雌鹿が ・・・。自分は草を食むこともなく、雌を守るかのように、視線を外すことなく、じっとこちらを見据えている。人間社会ではなかなか見られなくなった、その「牡」の威風に圧倒される。子供たちに見せられなかったのが残念。
   
 今宵の歌、「マンズ・ワールド/It's A Man's Man's Man's World」。オリジナルは、作詞・作曲とも、「ジェームズ・ブラウン/James Brown」。
   
【 It's A Man's, Man's, Man's World 】    作詞・作曲: James Brown
   
「♪ This is a man's world            この世界は男の世界
  This is a man's world            この世界は男の世界
  But it would be nothing           でも意味のない世界になってしまう
   Nothing without a woman or a girl     女たちがいなければ
  
   You see man made the cars          男は車を作った
   To take us over the road          どこまでも行けるように
   Man made the train              男は列車を作った
   To carry the heavy load           重い荷を運ぶために
   Man made the electric lights         男は電灯を作った
   To take us out of the dark          我々を暗闇から解放するために
   Man made the boat for the water       男は船を作った
   Like Noah made the ark            ノアが箱舟を作ったように
   
   This is a man's world            この世界は男の世界
  This is a man's world            この世界は男の世界
  But it would be nothing           でも意味のない世界になってしまう
   Nothing without a woman or a girl     女たちがいなければ
   
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
    

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 歌い手は、イギリス出身のソウル・ミュージシャン、「シール/Seal」で聴いてみましょうか。アルバムは、「ソウル/Soul」(2008年)から。
    
 「シール」は、1963年、イギリスのパディントンにてブラジル系の父とナイジェリア人の母の間に生まれた。1980年代後半から地元のクラブやバーでライブ・パフォーマンスを行い、本格的なアーティスト活動を開始させる。1990年にロック・シンガー、「アダムスキー/Adamski」の楽曲「Killer」に参加し、歌手デビュー。デビューアルバム「Seal」(1991)は、英国アルバム・チャート1位を獲得し、ヨーロッパだけでなくアメリカやカナダなどでも大ヒットとなった。
    
 ソウルフルで男臭さ満載。ハスキー・ボイスでソウル・R&amp;B・ポップスなど様々なジャンルを歌いこなす。世界的なソウル・R&amp;B歌手で、日本でも高い人気を獲得している。容貌もごつくて怪異。顔に傷のようなものがあり、また頭髪もないが、これらは幼少の頃にかかった膠原病の一種の後遺症によるものであるという。

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 Soul
 シール/Seal
 Warner Bros / Wea

        



「Seal - It's A Man's Man's Man's World」

          
    
    
     


by knakano0311 | 2019-10-09 10:55 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

空に雷、地に炎

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 毎年、この時期に団地のコミュニティが行うのが、地区の自主防災訓練。昨今の列島での災害を考えると、避難経路や場所を確認しておこうと参加した。非常放送の合図で、近くの公園に集合、数珠つなぎで避難場所の小学校まで移動する。実際の燃え盛る炎での消化訓練、救護訓練などを体験した。空には轟く爆音。見上げると、こちらは11月に行われる市民と自衛隊との交流の祭りのための9機のヘリコプターの編隊飛行訓練。毎年行われる二つのイベント。ともにこの地域の風物詩となっている。

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 今宵のピアノ、「ミシェル・ペトルチアーニ/Michel Petrucciani」の「Training」。フランス出身のジャズ・ピアニスト。先天性疾患による障害を克服し、フランス最高のジャズ・ピアニストと評価されるほどの成功を収めた。その彼が1997年来日した時の「ブルー・ノート/Blue Note」でのライブの模様を収録したアルバムが、「Michel Petrucciani Trio In Tokyo」(1999)。その冒頭の曲である。フルアルバムがアップされていた。パーソネルは、「Michel Petrucciani - piano」、「スティーヴ・ガット/Steve Gadd - drums」、「アンソニー・ジャクソン/Anthony Jackson - bass」。
    
1. Training (4:39)
2. September Second (5:19)
3. Home (9:19)
4. Little Peace in C for U (7:30)
5. Love Letter (9:07)
6. Cantabile (7:49)
7. Colors (10:49)
8. So What (7:32)
   
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 Trio in Tokyo
 Michel Petrucciani,Steve Gadd,Anthony Jackson
 Dreyfus





        
「Training - Michel Petrucciani Trio In Tokyo」

          
   
   
    
   

by knakano0311 | 2019-10-08 17:55 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)

「おもろ能」はおもろかった

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 今宵は、久しぶりに、地域おこしのために始まり、今年で第28回を迎える地域の薪能、「川西おもろ能」へ。場所は、山裾の団地、けやき坂中央公園にある彫刻家、故「流 政之」氏作の石舞台、「おもろ座」。

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 演者は、奈良・春日大社の専属能楽流派、「金春(こんぱる)」流の「金春穂高」氏を中心とした一派。篝火に火が入り、演目は、「岩船」、「胡蝶」、「融(とおる)」の「仕舞」で幕を開ける。そして、盗み酒をする下人とそれを懲らしめようとする主人との攻防をユーモラスに描いた、「狂言 棒縛(ぼうしばり)」に、会場は大爆笑。
   
 そして、「能」の演目。「安達が原の人食い鬼婆」伝説を能にした「黒塚」。「旅の衣は篠懸(すずかけ)の。旅の衣は篠懸の ・・・」という有名な謡曲の一節にのって、山伏一行が登場する。一夜の宿を借りた女主人は、旅の慰みにと糸車を廻し、人生の虚しさ、儚さを物語りつつ、糸づくしの歌を歌ってもてなす。女主人は、「夜も更け、寒くなってきたので、山へ薪を採りにゆくが、留守中けっして寝所をのぞいてはならぬ」と言って出かける。
   
 しかし、供の者が約束を破って寝所を覗くと、そこには屍や骨がうず高く積まれていた。鬼の棲家、「黒塚」であったのだ。山から帰った女は裏切られた憤りに、本性を現し、鬼となって山伏を追うが、やがて法力に祈り伏せられてしまう。(演目の写真はNETより拝借)

 動きの少ない能ではあるが、スリリングで、迫力に満ちた見ごたえのある演技。いや、面白かった。
   
 あっという間の1時間半であったが、終わる頃には空には煌々と半月。やはり山裾のためかなり冷え込んできたため、帰路、今シーズン初めて車のヒーターを入れる。

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 今宵のアルバム、洋才和魂。ポーランドの歌姫、「アンナ・マリア・ヨペック/Anna Maria Jopek」と「小曽根真」とのコラボ・アルバム、「Haiku(俳句)」(2011)。邦楽篠笛奏者、「福原友裕」も参加している。

 このアルバム、「俳句(Haiku)」は、福原の作曲になる「Yoake(夜明け)」に始まり、「和泉式部」の和歌に着想を得たという「Biel/ビェル(白)」、ポーランドの民族舞曲「OBEREK / オベレック」や「KUJAWIAK /クヤヴィアク」などを経て、やはり福原の手になる最終曲の「Yuugure(夕暮れ)」で幕を閉じる。さらに歌舞伎から題材をとった「Do Jo Ji(道成寺)」では、和太鼓、大鼓、小鼓などが演奏に使われている。福原の奏でる篠笛、そして和太鼓などが、ポーランドのミュージシャンたちとのコラボに違和感なく溶け込み、「和と洋との邂逅」を際立たせていることに驚嘆する。

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 Haiku/俳句
 Anna Maria Jopek & Makoto Ozone/アンナ・マリア・ヨペック&小曽根真
 Universal Music Polska




          
「Yoake(夜明け) - Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

「Do Jo Ji(道成寺) - Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

「Yuugure(夕暮れ) · Anna Maria Jopek · Makoto Ozone」

          

    
    
     


by knakano0311 | 2019-10-06 14:22 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

覗いてみると ・・・

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 早いもので一年はあっという間に過ぎ、来年そうそうに始まる炭焼きのための窯木の準備をする時期になった。鹿の食害の影響は大きく、今年も「台場クヌギ」にはできるだけ手をつけず、高木中心の伐採で賄おうという方針。この日は、どこエリアの、どの高木を伐採するかを決めるための調査。まあなんとか、賄えるだけの目処はたった。これから伐採計画を立て、伐採準備に入る。

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 クヌギの高木に取り付けられていた捕虫用のトラップ。来園した小学生あたりが取り付けたのでしょうか、中を覗いてみると、「オオセンチコガネ(大雪隠金亀子、大雪隠黄金虫)」と思われる虫が2匹入っていた。園内の虫たちは、これから冬を越す準備に入る。
    
 今宵の曲、御贔屓、「ステイシー・ケント/Stacey Kent」の「The Tender Trap」。アルバム、「Love Is...The Tender Trap」(1999)から。
   
 この曲は、1955年制作、「フランク・シナトラ/Frank Sinatra」、「デビー・レイノルズ/Debbie Reynolds」主演のコメディ映画、「The Tender Trap/邦題:桃色の罠」のために作られたもの。作詞は、「サミー・カーン/Sammy Cahn」、作曲は、「ジミー・ヴァン・ヒューゼン/Jimmy Van Heusen」。
    
【 The Tender Trap 】    by Sammy Cahn , Jimmy Van Heusen
   
「♪ You see a pair of laughing eyes  いま笑っていたと思うと
  And suddenly your sighing sighs   突然ため息をつくあなた
  You're thinking nothings wrong   嫌なことしようと考えたとは思わないけど
  You string along, boy, then snap!  からかっているの、あなた、まったくもう!
  
  Those eyes, those sighs       あの目も、あのため息も
  They're part of the tender trap   甘い罠の一部なのね
   
  You're hand in hand beneath the trees 木陰で手を握り合っていると
  And soon there's music in the breeze  そよ風が音楽を奏でてくれる
  You're acting kind of smart       君は賢そうに振舞っているけど
  And then your heart just goes wap!   君のハートはすぐにバクバクになるさ
   
  Those trees, that breeze        この木陰も、あのそよ風も
  They're part of the tender trap     甘い罠の一部なのさ
   
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
  
 「ステイシー・ケント」のこのアルバム、「Love Is...The Tender Trap」(1999)は、私が一番最初に聴いた彼女のアルバムでもある。しかも、収録されていた「カムズ・ラブ/Comes Love」という曲に虜になってしまい、その後も、いろんな女性ボーカルが歌うその曲が収録されているアルバムを見ると、衝動買いをしてしまうという、まさに私にとっては、「The Tender Trap」だったアルバム。 

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 Love Is...The Tender Trap  
 ステイシー・ケント/Stacey Kent
 Candid Records





         
「Stacey Kent - The Tender Trap」

          

私がトラップにはまった曲、「Comes Love」。

「Stacey Kent - Comes Love」

          

フルアルバムもアップされています。

「Stacey Kent - The Tender Trap (Full Album)」

          

    
   
    


by knakano0311 | 2019-10-05 13:50 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

ホッパーの絵のように ・・・

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                                            (Nighthawks 1942)
   
 最近読んだ本。「ローレンス・ブロック/Lawrence Block」編、「田口俊樹」ほか訳による「短編画廊/原題:In Sunlight Or In Shadow」(ハーパーコリンズ・ジャパン、2019)。

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 20世紀アメリカの具象絵画を代表する名画家の1人、「エドワード・ホッパー/Edward Hopper」の17枚の絵画(序文を含むと18枚)から、17人の文豪たちがストーリーを紡いだ短編集である。編者で作家の「ローレンス・ブロック」は、「ホッパーの作品のすべてには、物語があり、その物語は語られるのを待っている」と考え、ホッパーの絵から物語を紡ぐこの短編集を考えついたという。
  
 彼の呼びかけに集まったのは、「スティーヴン・キング/Stephen King」、「ジェフリー・ディーヴァー/Jeffery Deaver」、「マイクル・コナリー/Michael Connelly」、「リー・チャイルド/Lee Child」といった錚々たる顔ぶれ。「ローレンス・ブロック」作の「オートマットの秋/原題:Autumn At The Automat」は、2017年MWA賞受賞した。


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 短編画廊 絵から生まれた17の物語
 ローレンス・ブロック、スティーヴン・キング、ジェフリー・ ディーヴァー、その他
 ハーパーコリンズ・ ジャパン








 「ローレンス・ブロック」による序文を含めて、「エドワード・ホッパー」の絵画18点がカラーで挿入されている。本文にはいる前に読者が想像を膨らますという趣向だ。収録作品/作者と、それがインスパイアされた絵は次のとおりである。
    
・「序文」 ローレンス・ブロック 田口俊樹 訳:Cape Coo Morning(1950)
・「ガーリー・ショウ/Girlie Show」 ミーガン・アボット/Megan Abbott 小林綾子 訳:Girlie Show(1941)
・「キャロラインの話/The Story Of Carokline」 ジル・D・ブロック/Jill.D.Block 大谷瑠璃子 訳:Summer Evening(1947)
・「宵の蒼/Soir Bleu」 ロバート・オレン・バトラー/Robert Olen Butler 不二淑子 訳:Soir Bleu(1914)
・「その出来事の真実/The Truth About What Happened」 リー・チャイルド/Lee Child 小林宏明 訳:Hotel Lobby(1943)
・「海辺の部屋/Room By The Sea」 ニコラス・クリストファー/Nicholas Christopher 大谷瑠璃子 訳:Room By The Sea(1951)
・「夜鷹 ナイトホークス/Nighthawks」 マイクル・コナリー/Michael Connelly 古沢嘉通 訳:Nighthawks(1942)
・「11月10日に発生した事件につきまして/The Incident Of 10 Novenber」 ジェフリー・ディーヴァー/Jeffery Deaver 池田真紀子 訳:Hotel By A Railroad(1952)
・「アダムズ牧師とクジラ/Taking Care Of Business」 クレイグ・ファーガソン/Craig Ferguson 不二淑子 訳:South Truro Church(1930)
・「音楽室/The Music Room」 スティーヴン・キング/Stephen King 白石 朗 訳:Room In The New York(1932)
・「映写技師ヒーロー/The Projectonist」ジョー・R・ランズデール/Joe R. Lansdale 鎌田三平 訳:New York Movie(1939)
・「牧師のコレクション/The Preacher Collect」 ゲイル・レヴィン/Gail Levin 中村ハルミ 訳:City Roofs(1932)
・「夜のオフィスで/Office At Night」 ウォーレン・ムーア/Warren Moore 矢島真理 訳:Office At Night(1940)
・「午前11時に会いましょう/The Woman In The Window」 ジョイス・キャロル・オーツ/Joyce Carol Oates 門脇弘典 訳:Eleven A.M.(1926)
・「1931年、静かなる光景/Still Life 1931」 クリス・ネルスコットKristine Kathryn Rusch 小林綾子 訳:Hotel Room(1931)
・「窓ごしの劇場/Night Windows」 ジョナサン・サントロファー/Jonathan Santlofer 矢島真理 訳:Night Windows(1928)
・「朝日に立つ女/A WomanIn The Sun」 ジャスティン・スコット/Justin Scott 中村ハルミ 訳:A WomanIn The Sun(1961)
・「オートマットの秋/Autumn At The Automat」 ローレンス・ブロック/Lawrence Block 田口俊樹 訳:Automat(1927)
   
 いや、久しぶりに読み応えのある短編集に堪能しました。特に印象深かった短編は、「夜鷹 ナイトホークス/Nighthawks」、「オートマットの秋/Autumn At The Automat」でしょうか。私は、ホッパーの実物の絵は見たことがないがないのだが、もし、実際の絵を眺めたとしたら、どんなストーリーが思い浮かぶだろうか。どんな音楽が思い浮かぶだろうか。

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 ホッパーの絵をジャケットに使ったジャズ・アーティストがいる。クールでエレガントな北欧・ノルウェイの歌姫、「カーリン・クローグ/Karin Krog」と、ニューヨークの知性派ピアニスト、「スティーヴ・キューン/Steve Kuhn」とのデュオ・アルバムである。
    
 1974年、「カーリン・クローグ」、37歳。アメリカ的なジャズではなく、真に自由な表現としてのジャズを求め続けた彼女と、ピアノにおける耽美的表現を求め続けたピアニスト、「スティーヴ・キューン」との出会いがもたらした傑作が、「ウィー・クッド・ビー・フライイング/We Could Be Flying」。
  
 そして、2002年、28年ぶりの運命の再開が再び傑作を生んだ。「ニューヨーク・モーメンツ/New York Moments」。このアルバムのジャケットに、「エドワード・ホッパー」の絵、「Hotel Room(1931)」が使われている。カーリンの想いなのか、プロデューサーの想いなのか、このアルバムには、ニューヨークを舞台にした11編の切ないラヴ・ストーリーが収録されている。さらに3年後の2005年、秋深いオスロでの再会から生まれたデュオ・アルバムが「トゥゲザー・アゲイン/Together Again」。ここにも再び「エドワード・ホッパー」の絵、「Automat(1927)」が使われていた。そして、10年後の2015年、二人はコラボ・アルバム、「ふたりの夜明け/Break Of Day」をリリースした。しかし、ホッパーの絵はなぜか使われていない。

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 ニューヨーク・モーメンツ/New York Moments
 カーリン・クローグ&スティーヴ・キューン/Karin Krog & Steve Kuhn
 MUZAK,Inc.




        
「Karin Krog - The Meaning of Love (featuring Steve Kuhn)」 

          


「Karin Krog - Gloomy Sunday(暗い日曜日)」

          

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 トゥゲザー・アゲイン/Together Again
 カーリン・クローグ&スティーヴ・キューン/Karin Krog & Steve Kuhn
 MUZAK,Inc.





        
「We'll Be Together Again - Karin Krog & Steve Kuhn」

          


「I Thought About You - Steve Kuhn & Karin Krog」

          


「Time After Time - Karin Krog & Steve Kuhn」

          


「Lazy Afternoon - Karin Krog & Steve Kuhn」

          
   
   
    


by knakano0311 | 2019-10-02 17:52 | 読むJAZZ | Trackback | Comments(0)

いろいろな実を楽しむ

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 秋です。花も楽しめるが、いろいろな実の形や色も楽しめる。「ムラサキシキブ(紫式部)」の艶やかな紫。「ヘクソカズラ(屁糞葛)」と「カマツカ(鎌柄)」の赤。この実は食用にもなるという。「ナンテン(南天)」は、色づくのはまだまだのよう。夏、次々と咲いて長い間楽しませてくれた「ヒオウギ(檜扇)」。もうしばらくすれば、弾けて真っ黒い「ヌバタマ(射干玉)」が現れる。「フウセンカズラ(風船葛)」も愛らしい。ご近所の「サルスベリ(百日紅)」は、花を残しながら、実はもう真っ赤に。
   
 今宵の歌。「奇妙な果実/Strange Fruit」という歌がある。1930年に「ルイス・アレン/Lewis Allan」によって書かれ、1939年からは、「ビリー・ホリデイ/Billie Holiday」のレパートリーとした、有名なアメリカの人種差別を告発する歌である。題名や歌詞の「奇妙な果実」とは、木にぶら下がる黒人の死体のことである。作られてから90年近くたった今、トランプ大統領の登場をきっかけに、人種差別が世界中で再びあらわになってきたようだ。
    
【 Strange Fruit 】   作詞 / 作曲 Lewis Allan
  

「♪ Southern trees bear a strange fruit       南部の木には、奇妙な実が成る
  Blood on the leaves and blood at the root    葉には血を流れ、根にまで血が滴る
  Black bodies swingin’ in the Southern breeze   黒い体は南部の風に揺れている
  Strange fruit hangin’ from the poplar trees  奇妙な果実がポプラの木に吊るされている
   
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・     ♪」
 
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 まずは、目ヂカラ姉御、「カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson」、1995年のヒット・アルバム、「New Moon Daughter」でも歌っていますが、最新アルバム、「Coming Forth By Day」(2015)からの歌唱。このアルバムは、伝説的ジャズ・ボーカリスト、「ビリー・ホリディ(1915年4月生まれ)」の生誕100年を記念して制作されたという。アルバム・タイトルは、古代エジプトの「死者の書」の英訳に由来しており、ウィルソン自身は、「私からすれば、ビリー・ホリデイの魂を21世紀に蘇らせる思想は、「死者の書」における再生の概念とも関係がある」と説明しているという。


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 COMING FORTH BY DAY
 カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson
 COLUM

       




「Cassandra Wilson - Strange Fruit」

          

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 もうひとりは、自分の声を様々な楽器のように扱う、スイス出身の異色の女性ボーカル、「ルツィア・カドッチュ/Lucia Cadotsch」。そのスタンダード集、「Speak Low」 (2015年ポーランドにて録音、2016年リリース)。
   
 「ルツィア・カドッチュ」。1984年スイス、チューリッヒ生まれ。幼少の頃は、クラシックの声楽とピアノの教育を受けたが、ベルリンとコペンハーゲンの音楽学校でジャズを学んだという。そして、キャリアを重ねたあと、このアルバムが初のリーダー・アルバムだという。

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 スピーク・ロウ/Speak Low
 ルツィア・カドッチュ/Lucia Cadotsch
 MUZAK,INC.

       




「LUCIA CADOTSCH - Strange Fruit」

          
   
   
   
   


by knakano0311 | 2019-10-01 17:04 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

路傍の花、樹々の鳥(354) ~ 運動会の花? ~

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 運動会の季節になると決まって、「キンモクセイ(金木犀)」の香りが漂ってくる。生垣にしている家も多いので結構強烈である。この香りが、「ああ、運動会近し ・・・」と地域の学校の行事を知らせてくれる。

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 そして今咲くのは、「ヒガンバナ(彼岸花)」、「マツバギク(松葉菊)」、「ハナカタバミ(花片喰)」。
    
 今宵もまた秋の宵に合いそうなクラシカルなジャズを。「ジャック・ルーシェ/Jacques Loussier」。「プレイ・サティ/Satie: Gymnopidies Gnossiennes」(1988)。「ジムノペディ」は1番だけを取り上げ、4種類のヴァージョンに弾き分けている。YOUTUBEにアップされてたvar1,2,3を。

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 Satie: Gymnopidies Gnossiennes/サティ:ジムノペディ グノシェンヌ
 Jacques Loussier Trio/ジャック・ルーシェ・トリオ
 Telarc

        




「Jacques Loussier Trio - Erik Satie's Gymnopedie No. 1 」

          

「Jacques Loussier Trio - Gymnopedie No.1 Var. 2 (Satie) 」

          

「Jacques Loussier Trio Satie Gymnopedie No 1 Var 3」

          

「Jacques Loussier Trio — Gnossienne No. 3 」

          

     
    
     


by knakano0311 | 2019-10-01 00:11 | 地域の中で・・・ | Trackback | Comments(0)