女性JAZZブームだそうだ。確かにshopのJAZZコーナー行っても、女性のお客さんが増えている。大歓迎、本当にいいことだ。本来は決してそうでないのだが、タバコ、酒、ドラッグなどの暗い、不健康な、おやじの音楽のイメージからたしかに変わった。レコード会社もスムース・ジャズといってアルバムを出せば、結構あたるらしい。かっての「Speed」の「HIRO」が、「Coco d’Or 」の名前で、JAZZアルバムをだしたり、「akiko」のアルバムが売れたり、女子高校生のJAZZバンドの映画「Swing Girls」がヒットしたり、アーティスト側にも若い人が増えてきているのも原因だろうか?誰の功績か?といえば、私は「ノラ・ジョーンズ」の影響が大きいと思う。一作目「COME AWAY WITH ME」の大ヒット、2作目の「Feels Like Home」の日本盤のボーナストラック「スリープレス・ナイト」は、2005年公開の映画『東京タワー』のテーマ曲。私の知り合いに、「COME AWAY WITH ME」のCDを貸したら、目ざとくそれを見つけた大学生の娘さんから「ノラなんて、お父さんセンスいいじゃん。」といわれたとか。
ちょっと前は、ボサノバブームだったことを思い起こすと、JAZZYな音楽の喜びを知ったファンが、今度はJAZZへ関心を持ち出したのか。まっ、いずれにせよ本当にいいことだ。このJAZZオヤジでももてる気配が出てきたか?、ウン、ウン。
JAZZ若葉マークの女性ファンへのオススメのコンピレーション・アルバムを紹介しよう。
次は、一変して本格派のコンピ。「Woman The Best Jazz Vocals」。いずれ特集で取り上げねばならない大好きな歌手のひとり、「ダイアナ・クラール」のゆったりしたボサノバの「アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン 」から、これを超えることはないとされるくらい名曲中の名曲、「ヘレン・メリル/ ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ」まで豪華絢爛な顔ぶれによるコンピの王道盤。
Woman The Best Jazz Vocals
オムニバス ダイアナ・クラール セリア モニカ・ゼッタールンド ディー・ディー・ブリッジウォーター アビー・リンカーン カサンドラ・ウィルソン / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005R0R0
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1996年1月にジャズクラブ、ブルース・アレイで行われたこのライヴ盤、「Live at Blues Alley」。ジャズをメインとしたスタンダード・ナンバーで構成され、ブルース調のJAZZナンバーとバラードが交互に演奏される。「Cheek to Cheek」、 「Bridge over Troubled Water」、 「Fine and Mellow」 、「Blue Skies」、「Fields of Gold」(Stingの名作)、「Autumn Leaves」など。
この年の暮れに彼女は急逝した。生前4枚のアルバムを残しているが、このライブ版がまぎれもなく、最高傑作である。
ボーン・トゥ・ビー・ブルー
ベヴァリー・ケニー / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00003Q49T
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そうそう、この夏、女性におくるボーナス、女性Jazzファンのためぜひとも偲ばねばならない、イケメンのアーティストがいます。「泣かせのトランペッターにして、恋唄唄いのチェット・ベイカー」。 1988年5月、滞在中のアムステルダムのホテルの窓から謎の転落死をした。享年59歳(夭折のミューズではないが・・)。生涯ドラッグのスキャンダルから抜け出すことは出来なかったが、彼のスタイルに影響されたJAZZアーティストは数多い。また、甘くハスキーな高音でささやくように歌うその魅力、魔力にとりつかれた女性も数知れず。アストラッド・ジルベルトですらインスパイヤーされたと聞く。
アデージョ(艶女)たちよ!一夜の「真夏の世の夢」に痺れること請け合い。ただ彼の毒はよく効くのでご用心。「ちょいワルおやじ」ども、かれのアルバムを口説きの小道具に使ってはゆめゆめなりませんぞ!「Sings」大傑作、「Sings Again」もオススメ。アストラッド・ジルベルトがはまったのは「My Funny Valentine」、私がはまったのは「I Fall in Love Too Easily 」。
Chet Baker Sings
Chet Baker / Pacific Jazz
ISBN : B000005GW2
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晩年の大傑作、「ラヴ・ソング」。晩年ドラッグがらみの喧嘩に巻き込まれ、ペット吹きの致命傷ともいえる前歯を折ったそうであるが、その息の漏れ具合が、さらに泣かせ節に磨きをかけたようです。彼は晩年アムステルダムが大のお気に入りだったそうであるが、その理由は、何もヨーロッパの魅力に取り付かれたなどというロマンチックな話ではないと思う。私の知っている限り、アムステルダムはヨーロッパで一番ドラッグに対し、規制の緩い(確か合法化さえされている?)寛容な街のはず、それが理由ではなかったかと思う。(事実そうだったらしいが。) まっ、最後の無頼派・イケメン・女蕩し・ジャンキー・破滅型Jazzアーティストか。こんなJAZZアーティストはもう絶対に、出てこないだろうな。女性ファンが増えるような健康的なJazzはもちろん大歓迎であるが、私たちオジサンにとっては、ちょいワルぶってJazzを聞きかじりだした青春時代には彼のようなJazz Manが一種憧れだったことは間違いない。「I'm A Fool To Want You」はいつ聞いても最高。
ラヴ・ソング
チェット・ベイカー ハロルド・ダンコ ジョン・バー ベン・ライリー / BMG JAPAN
ISBN : B000FWGTVM
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