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インビクタス/負けざる者たち ~オリンピックとワールドカップ~

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TVのなかでたくさんの日の丸が揺れている。2月12日(日本時間13日)のバンクーバー・オリンピックの開会式だ。選手も観客の日本人も日の丸を振っている。この開会式直前の2月11日、いつものように団地内をウォーキングしたが、日の丸は皆無であった。この落差は一体何故なんだろうと思ってしまった。子供の頃、国民の祝日は「旗日」といって、各家では日の丸を戸口に掲げたものだが・・・・。「オリンピックの時の旗、日の丸」。この落差には、私を含め、我々シニア、団塊世代に責任の一端があるのは間違いない。

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さて、映画を観ました。「クリント・イーストウッド」監督の最新作「インビクタス/負けざる者たち(原題INVICTUS)」。「硫黄島からの手紙」、「父親たちの星条旗」、「チェンジリング」、「グラン・トリノ」と、ここ数年、国家、権力、人種間の葛藤や対立の中で、「筋を通す」人々を描いてきたイーストウッド監督が今回素材に選んだのは、「ネルソン・マンデラ」である。

「ネルソン・マンデラ/Nelson Rolihlahla Mandela (1918年7月18日- )」。反アパルトヘイト運動により反逆罪として逮捕され、27年間の長きに渡り、刑務所に収容された。釈放後、アパルトヘイト(人種隔離政策)を撤廃する方向へと南アフリカを導き、1994年に大統領に就任。民族和解・協調政策を進め、経済政策として復興開発計画(RDP)を実施した。1999年に行われた総選挙を機に政治家を引退した。

舞台は南アフリカ共和国。「ネルソン・マンデラ(モーガン・フリーマン)」は27年間の牢獄生活より解放され、1994年、ついに南アフリカ共和国初の黒人大統領となった。政府中枢部で働く白人たちは、マンデラの報復を恐れ荷物を纏めようとしたが、そんな彼らにマンデラは赦しこそがこの国の未来の礎となることを説き、黒人と白人の相互理解を重視する融和路線による人事を行った。これによりマンデラのボディーガード陣は、前大統領の白人警備スタッフも採用され、黒人と白人の共同チームとなった。マンデラは多忙な政務のなかで、アパルトヘイトの象徴的存在であった南アフリカのラグビー代表チーム「スプリングボクス」が黒人の大多数に忌み嫌われていることを知り、ラグビーを利用して自らの政治的理念を示そうと決意する。 1年後の1995年に迫ったラグビー・ワールドカップを通して国民をまとめあげてゆこうとするマンデラは、ボクスの主将「フランソワ・ピナール(マット・デイモン)」を官邸に招き、黒人と白人の架け橋となることを依頼する。ボクスのメンバーも徐々に考えを改め、単なるラグビーチームではなく政治的役割を担っていることを自覚するようになる。
ワールドカップ本番、「スプリングボクス」は下馬評を跳ね返し決勝に進む。強豪のニュージーランド代表オールブラックスが先住民マオリの気合入れハカを披露し、とうとう最後の試合が始まる ・・・・。

ジョン・カーリン原作のノンフィクション小説を、イーストウッド監督が映画化した感動のドラマ。反アパルトヘイト運動に尽力し、南アフリカ共和国大統領となった「ネルソン・マンデラ」と、同国のラグビー代表チームのキャプテンとの人種を越えた友情を描く。ラストの過去の怨念を超え、新しい国旗、国歌の下に国民が一丸となるシーンに胸が震え、目頭が熱くなった。
この映画「インビクタス」は、間違いなくイーストウッド監督のオバマ大統領への応援歌である。

国家に飢餓感、緊張感が満ち、国民の側にマグマにも似たエネルギーが貯まったとき、卓越した国家指導者が現れるという。郵政民営化選挙における小泉フィーバー、昨年の政権交代選挙の民主党といい、あれは一過性のフィーバーだったにすぎないのか。飢餓感、緊張感もエネルギーも日本にはまだ不足だというのか ・・・。

アパルトヘイト撤廃後12年以上が経過したが、未だエイズ、犯罪、経済格差、教育などアパルトヘイトがもたらした傷や人種間格差を解消できてはいない南アフリカ共和国で、サッカーのワールドカップは、今年6月に開催される。そして、「ワールドカップの時の旗、日の丸」がまた打ち振られるのだ。
by knakano0311 | 2010-02-25 17:59 | シネマな生活 | Trackback | Comments(0)