2、3日前、今年一番のポカポカ陽気だったそうだ。そんな陽気につられ、お茶をしに出かけた「宝塚あいあいパーク」にある植木屋さんの庭先には、「クロッカス」をはじめ、もういっぱいの春が溢れていた。
さて、春を感じさせる歌、月並みですが、「It might as well be Spring(春の如く)」。数あるカバーの中で、今日の私のチョイスは、「ステイシー・ケント/Stacey Kent」。アルバム、「In love again」に収録されています。ボーイッシュでコケティッシュなステイシーに惹かれ、ジャケ買いした彼女の最初のアルバムだったでしょうか。
「It might as well be Spring」。1945年、映画「State Fair」のために、「オスカー・ハマースタイン2世/Oscar HammersteinⅡ」が作詞、「リチャード・ロジャース/Richard Rodgers」が作曲したスタンダードナンバー。歌詞を見ると、「春の歌」というよりは、不定愁訴というか、春の熱に浮かされたような落ち着かない乙女心を歌った、「春のような季節の歌」とでもいった方がいいかもしれません。私にはアレルギーがないのでわかりませんが、ひょっとしたら、歌詞だけ見ると、「花粉症の歌」といってもいいかもしれません。こう言ってしまうと身も蓋もなくなりますが ・・・。
「♪ I'm as restless as a willow in a windstorm 強風に揺れる柳のように落ち着かないし
I'm as jumpy as a puppet on a string 操り人形のように飛び跳ねたりして
I'd say that I had spring fever 春風邪にでも罹ってしまったのかしら
But I know it isn't spring 今は春ではないってことは分かっているけれど
I am starry eyed and vaguely discontented, 物思いに耽ったり、何となくイマイチの気分
Like a nightingale without a song to sing まるで歌を忘れたナイチンゲールのよう
Oh why should I have spring fever どうして春風邪なんかに罹ってしまったのかしら
When it isn't even spring... まだ、春ではないっていうのに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ♪」
「ステイシー・ケント」。もう何回もこのブログで取り上げていますので、「またか」とお思いかもしれません。(参照拙ブログ
「立春の朝に」、
「もう少しやさしい雨を ・・・」、
「わが心のミューズたち(2) ステイシー・ケント」、
「とどろく爆音に ・・・」など) 1968年 米ニュージャージー州出身であるが、1991年ごろロンドンへ移住、そこを拠点に活躍。1997年のレコード・デビュー以来、日本でも高い人気を誇る女性ヴォーカリスト。夫でもあり、プロデューサー、SAX奏者でもある、「ジム・トムリンソン/Jim Tomlinson」とロンドンで音楽活動を続けている。こんなところが、脱アメリカ系ボーカル、ヨーロッパの女性ボーカルとも共通するJAZZの香りがして、それが人気の理由かもしれない。2007年には、フランスのブルーノート・レコードと契約し、日系人作家「カズオ・イシグロ」の詩を取り上げた「市街電車で朝食を/Breakfast on the morning tram」は、グラミー賞にノミネートされた。夫、ジムとのおしどり振りについては、先日、
「ひな祭りです、お内裏様デュオです」で紹介したばかり。
In Love Again
Stacey KentCandid
ボッサ・テイストで、春の日差しのように優しく 、ゆったりと ・・・・。もちろん、、「ジム・トムリンソン」のサックスも優しくサポート。
「Stacey Kent - It might as well be Spring」