人気ブログランキング |

大屋地爵士のJAZZYな生活

タグ:チャーリー・ヘイデン ( 5 ) タグの人気記事

ピアノの詩人、ジョン・テイラー逝く

b0102572_1554346.jpg

「ピアノの詩人」と称されるイギリスのジャズピアノ奏者、「ジョン・テイラー/John Taylor」氏が7月に亡くなったという。私はつい最近までそのことを知らなかった。

『ジョン・テイラー氏(英ジャズピアニスト)、フランス西部スグレで17日に開かれた音楽祭で演奏中に心臓発作を起こし、18日死去、72歳。音楽祭の主催者が明らかにした。家族は主催者を通じ「音楽祭で演奏されている音楽が彼にとって最高の弔辞だ」とコメントした。・・・・』

「ジョン・テイラー」。1942年生まれ、イギリス・マンチェスター出身のジャズピアノ奏者、作曲家。音楽一家で育ち、幼少からピアノをマスターしたという。1964年ロンドンに出て、多くのアーティストと共演。1971年トリオを結成し、初リーダー作「Decipher(日本タイトル;覚醒)」を発表。モード手法を基盤としたスピード感溢れる高度なインタープレイを披露した。「ピアノの詩人」と称されるように、欧州ピアニストの例に漏れず、クラシックをベースにした気品あふれる演奏でファンを魅了。現在までにECMレコードに多くの録音を残していることもうなづける。彼の元妻が英ジャズ歌手、ヴォーカリスト、「ノーマ・ウィンストン/Norma Winstone」である。(参照拙ブログ「鹿や猪はこんな事をしない」

奇しくも1年前の7月には、私が最高のジャズ・ベーシストと思っている、「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」が他界している。ヘイデンとテイラーには、「ナイトフォール/Nightfall」(2003)という素晴らしいデュオ・アルバムがある。ベテランの二人が奏でるのは「美しさと静謐にみちた黄昏」といった表現がぴったりのアーティスティックなアルバム。二人を偲んで献杯。

そして、合掌 ・・・・。

ナイトフォール(NIGHTFALL)

チャーリー・ヘイデン&ジョン・テイラー / ライス・レコード



「Bittersweet - Charlie Haden & John Taylor」
 
          
 
by knakano0311 | 2015-08-25 00:15 | 訃報を聞いて | Trackback | Comments(0)

父の日のプレゼントは、Something Cool

b0102572_2341460.jpg
b0102572_15534087.jpg

「父の日」とやら ・・・。1日前の20日に、次男夫婦が孫娘を連れ、プレゼントを持ってやってきた。孫娘から「じいじ、ありがとう」と言われて、手渡されれば、自然に顔もほころびる。プレゼントは濃紺のポロシャツ。父の日に、Something Cool ・・・。早速手を通そう。写真は咲き始めた「ムラサキシキブ(紫式部)」。ひょっとするとコムラサキ(小紫)」かも ・・・。

そんな少し嬉しい夜。大人の雰囲気を色濃く持つ女性シンガーが聴きたくなって、風呂井戸さんからご紹介いただいた「ルース・キャメロン/Ruth Cameron」を聴く。アルバムは、「ロードハウス/Roadhouse」(2000)。まずジャケットがいい。伏目がちな横顔、赤いルージュ。ささやくようなウィスパー・ボイス。落ち着きと安らぎ。これが彼女名義のファースト・アルバムというから驚く。

b0102572_1555218.jpg

「ルース・キャメロン」。私はすっかり忘れていたのですが、私が最高のベーシストと思っていた「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」の奥さん。音楽一家に育ったが、最初は北米やヨーロッパで活躍する舞台女優であった。「チャーリー・ヘイデン」と結婚してからは、彼のバンド、「クァルテット・ウエスト/Quartet West」のマネジャーとなり、プロデュースもしつつ、彼を支えつ受けてきた。ヘイデンの励ましで、ボーカルを志すようになり、「ジェリ・サザン/Jeri Southern」や「スー・レイニー/Sue Raney」の指導を受けたという。1999年に「First Songs」でデビューしたが、自身のフルネームでのアルバムは、この「Roadhouse」が最初だという。

実は、彼女の歌は、「Sophisticated Ladies」で聴いていたのですが、その名前も、ヘイデンのパートナーだということもすっかり忘れていたところでした。(参照拙ブログ「勝尾寺の紅葉に酔う」

Sophisticated Ladies

Charlie Quartet West Haden / Emarcy / Umgd



こんな素晴らしい歌手を忘れるところでした。いや思い出させてくれてありがとうございます。

Roadhouse

Ruth Cameron / Polygram Records



もちろんベースは、「チャーリーヘイデン」。ピアノは、「ブラッド・メルドー/Brad Mehldau」や「アラン・ブロードベント/Alan Broadbent」と、実力派を起用。

「Ruth Cameron - Something Cool」

          

今日、父の日は、義理と愛であふれる日曜日に ・・・。

「Ruth Cameron - Sunday kind of love」

          

「Ruth Cameron - ALL ABOUT RONNIE」

          
by knakano0311 | 2015-06-21 15:55 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)

最高のベーシスト逝く

b0102572_14342373.jpg

突然飛び込んできた訃報 ・・・。

『チャーリー・ヘイデン氏(米ジャズ奏者、作曲家)米メディアによると、11日、ロサンゼルスで死去、76歳。闘病生活が続いていた。アイオワ州シェナンドア生まれ。音楽家の家庭に育ち、幼少期から音楽を始めた。97年のアルバム「ミズーリの空高く」などでグラミー賞を3度獲得。リンゴ・スターや富樫雅彦ら多数の音楽家と共演した。13年にはグラミー賞生涯功労賞を授与された。』

7月9日についで、今日の拙ブログ「やがては華麗なメタモルフォーゼへと ・・・」で取り上げたばかりである。

 
「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」。その卓越したベースラインの美しさがゆえ、私が現在、最高と思ってきたベーシストである。そして、共演者から思いがけない美しい旋律を引出し、奏でさせるマジックを駆使するようにも思えた「デュオの名匠」でもある。(参照拙ブログ「デュオの名匠  チャーリー・ヘイデンの伝説」「棚田の稲穂」「棚田の赤とんぼ」などなど)

驚きと落胆を抑えきれないが、今はただ冥福を祈りばかり。合掌 ・・・・・。

「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden 」が、ピアニストの「ゴンサロ・ルバルカバ/Gonzalo Rubalcaba」や、パーカッショニストの「イグナシオ・ベロア/Ignacio Berroa 」というキューバ出身のチームとトリオを組み、ボレロの名曲をプレイしているアルバム、「ノクターン/Nocturne」で彼を偲ぼう。

Nocturne

Charlie Haden / Umvd Labels



このアルバムから何曲か ・・・。

「Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba - Tres Palabras(Three Words)」

          

哀切のヴァイオリンの調べ ・・・。「Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba - El Ciego(The Blind)」

          
by knakano0311 | 2014-07-12 14:50 | 訃報を聞いて | Trackback | Comments(0)

デュオの名匠  チャーリー・ヘイデンの伝説

b0102572_16144538.jpg

デュオの匠、名匠がいる。「チャーリー・ヘイデン/Charlie Haden」。私の知る限りでは、かれは、4枚のデュオの作品をリリースしている。録音された年代順にあげると、

1)エグベルト・ジスモンティ;ギター&ピアノ;「In Montreal」;1989年7月
2)ハンク・ジョーンズ;ピアノ;「Steal Away」;1994年6月録音
3)ケニー・バロン;ピアノ;「Night And The City」;1996年9月録音
4)パット・メセニー;ギター;「Beyond The Missouri Sky」;1996年11月録音

4枚の中では3)、4)がつとに有名であるが、かれのデュオ作品に共通して言えることは、ヘイデンの思い描く「音楽空間」を、デュオの相手とともに作り上げていくというアルバム作りの姿勢である。決して「白熱のバトル」であるとか、「芸術性の真っ向勝負」とかでなく、あくまでもヘイデンが心根に持っている心象風景をとも描くとともに、デュオ相手の持っている潜在能力を眼一杯引き出して見せている点につきる。このことは、すでに書いたゴンザロ・ルバルカバとの「Land Of The Sun」、「Nocturne」、マイケル・ブレッカーとの「American Dream」とのコンボ編成のアルバムでも同じことが言える。これは彼が「ベーシスト」であることに大きく起因しているのであろう。「ベーシスト」は基本的にメロディーラインを奏でることはない。その時点での演奏の基盤である、リズム、コード、曲想を生み出していく。その意味では、かれの想う「心象音世界」を「メロディーライン」として、紡ぎだしてくれる相手が不可欠であったのに違いない。

1)では、アマゾンの原住民との生活を密林で、共有した経験をもつ「ジスモンティ」は、ブラジルの大地の血を描き出す相手として「ジスモンティ」は最高の相手であったろうし、2)ではJAZZのルーツである黒人霊歌、ゴスペルに思いをはせるには、黒人ピアニストで最高年齢と言っていい「ハンク・ジョーンズ」はまさにふさわしく、3)の現代都市のもつある種の夜の美しさを描くには「バロン」の持っている「ピアノ・リリシズム」が不可欠であっただろう。4)では同郷のメセニーを相手に選んでいるのである。
ブラジル、JAZZルーツの南部、大都会、故郷。いずれも人間が生活し、彼が深い共感を寄せる大地、都市空間が共通したテーマになっている。いずれのアルバムもとんがったり、ピリピリするようなところは何一つ無く、ゆったりとした、心地よさ、しかし上質のJAZZの感覚を失うこと無いいずれも珠玉のアルバムである。まさしくデュオの名匠。伝説の匠。

4)などは、通勤の帰りの電車で聞いていて、あまりの心地よさに寝てしまい、何度も乗り過ごしたことがある。ミズーリーの風景が眼に浮かぶような美しい曲ぞろいの私の愛聴盤。彼の故郷のミズーリーの大地を描くには、同郷の「メセニー」以外には考えられなかっただろう。
3)、都市へのチャーリーの想い。クラブ「イリジウム」でのライブ。聴いているだけでマンハッタンの夜景が目の前に現れてくるような、そこで暮らす人間の営みに想いが馳せるようなすばらしいアルバム。とにかくバロンの宝石のようなピアノのタッチに魅了される。
2)。黒人霊歌や賛美歌、古い民謡をシンプルに演奏しているだけなのだが、静かで、温かく、美しく、とても心を動かされる深いアルバム。
1)のジスモンティは、ブラジル出身の個性的なギタリスト&ピアニスト。ブラジルの伝統音楽をベースにした、ジャンルを超越した完成度の高いアルバム。


In Montreal
Charlie Haden & Egberto Gismonti / Ecm
ISBN : B00005NGWP
スコア選択:

Steal Away
CHARLIE HADEN / HANK JONES / Verve
ISBN : B0000046YU
スコア選択:

ナイト・イン・ザ・シティ
チャーリー・ヘイデン ケニー・バロン / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005FKHX
スコア選択:
原タイトルは、「Night And The City」

Beyond The Missouri Sky (Short Stories)
Charlie Haden & Pat Metheny / Verve
ISBN : B0000047EC
スコア選択:

会社人生でも「チャーリー」のような、先輩、上司に出会うことがある。決して目立たないが、「プロ」と最大限の畏敬を払いたくなる大先達たち。せめて、つめの垢でもと思いつつ、定年を迎えてしまった。



「Charlie Haden and Pat Metheny - The Moon Is A Harsh Mistress」

          
by knakano0311 | 2006-11-26 23:30 | おやじのジャズ | Trackback | Comments(0)

秋の夜長の大人の時間 (3) ~異国にいざなう夜~  

♪ 魔法にかかった異国の夜の街  心に呪文を投げるの ・・・・♪ 
                                    (中森明菜/ミ・アモーレ)

【異国にいざなう夜 コース】

今夜はすこし想像力を働かして、気分だけでも、異国へワープしてみようか。
最初の場所は、強い日差し、陽光と海がきらめく西海岸サンフランシスコ。ゴールデンゲート・ブリッジを左に見て、あの長い急な坂道をストリート・カー(路面電車)で下ると、そこは、サンフランシスコ・ベイに面したフィッシャーマンズ・ワーフ。ゴールデンゲート・ブリッジからアルカトラス島への観光船の観光客や市場、レストラン、みやげもの屋で活気にあふれ、陽気にざわめいている。西海岸特有の陽気なヒスパニックな空気、「ハリーアレン」の明るいボサノバが似合う街。
  

アイ・キャン・シー・フォーエヴァー

ハリー・アレン ギルヘルム・モンテリオ ジェイ・バーリナー ロン・カーター グレディ・テート ジョー・アシオンBMG JAPAN



一転して、アリゾナ州の北部、モニュメントバレーへ飛ぼう。ジョン・フォードの西部劇によくでてくる、奇妙な形をした「メサ(インディアンの言葉でテーブルの意味)」、「テーブルマウンテン」と砂漠をみながら、ナバホ・インディアン居留地の唯一のロッジ、「グールディングス・ロッジ(Goulding's Lodge)」のテラスで、午睡を楽しもうか。暑いんだけどカラッとした乾いた風・空気、静寂さ、メサと砂漠以外は眼に入らない奇妙な異空間。こんなまどろみの時間の音楽として、「チャーリーヘイデン/ランド・オブ・ザ・サン」がよく似合うと思う。

b0102572_905428.jpg


前作「ノクターン/Nocturne」の続編ともいえる、ゴンサロ・ルバルカバとのコラボレーションが生み出した美しいアルバム。メキシコの作曲家ホセ・セブレ・マロキンの楽曲を中心に演奏しているんだが、明るい陽光と土の香がむせかえるような大地、そこに、有史以前から暮らしてきた原住民、インディアンたちの歴史や血を感じさせる、ノスタルジックで温かみのあるアルバム。鋭角的なところや引っかかるところがひとつもなく、聴いているといてるとゆったりと優しい気持ちになれる、本当に傑作と言えるアルバムと思う。ぜひ聴いて欲しいんだ。


ランド・オブ・ザ・サン
チャーリー・ヘイデン イグナシオ・ベロア ゴンサロ・ルバルカバ マイケル・ロドリゲス ミゲル・ゼノン / ユニバーサルクラシック
ISBN : B0002T200W
スコア選択:


マイアミから車を飛ばして400km。カリブ海とメキシコ湾に挟まれた狭い砂洲をひたすら一直線に伸びる道路。ヘミングウエイも愛し、ハンフリー・ボガード主演「キー・ラーゴ」でも描かれた
キー・ウエスト。カリブ海とメキシコ湾に挟まれて400kmも伸びている地形というものがどんなところか知りたくて、車を走らせたことがあるんだ。海とダイバーのためのリゾートのほかは何もないが、目の前のメキシコ湾に沈む夕日と背後のカリブ海から昇る朝日、感動ものだったなあ。さあ、メキシコ湾に沈む夕日を眺めながら、ゆっくりと夜の帳が訪れるのを待とうか。
モニュメントバレーで聴いた「チャーリー・ヘイデン/ランド・オブ・ザ・サン」とワン・セットともいうべきアルバム「ノクターン」を聴きながらね。
実は、この「ノクターン」は、あるブログの読者からメールで知ったんだが、一躍僕の愛聴盤となってしまった。このアルバムも、ピアノのゴンサロ・ルバルカバとコラボしており、キューバなどのボレロを取り上げて、詩情豊かな夜のイメージが漂よってくる。どの曲ひとつとして、とんがったというか、鋭角的な曲はない。が、スムース・ジャズ、やイージーリスニングJAZZっぽく流れるのではなく、ゆったりとした極上のJAZZにとどまっているんだ。スロー・ミュージック・スタイル、或いはスロー・ジャズ・スタイルとでも呼ぶにふさわしいライフスタイルが好きな人には、ぜひおすすめの大傑作だと思うよ。


ノクターン
チャーリー・ヘイデン ゴンサロ・ルバルカバ ダヴィッド・サンチェス ジョー・ロヴァーノ イグナシオ・ベロア フェデリコ・ブリト / ユニバーサルクラシック
ISBN : B00005B3KN
スコア選択:

最後は、NYはブルックリンのレストラン、ダイニング・バーにもどって、今夜は締めようか。対岸のマンハッタンの夜景が息を呑むように美しいだろ。近代都市の夜景でこの美しさに匹敵するのは香港、トロントぐらいかなあ。5年前ならWTCが見えたんだが。パーラメントブルーの夜空と林立する超高層ビルの明かり、本当にきれいだ。「ローズマリー・クルーニー/Sings Ballads」を聴きながら、あのドライマティーニを注文していいかな?

シングス・バラッズ(XRCD)
ローズマリー・クルーニー ウォーレン・バシェ スコット・ハミルトン エド・ピッカート ジョン・オッド チャック・イスラエル ジェイク・ハナ / ビクターエンタテインメント
ISBN : B0001ZX2D6
スコア選択:


「ローズマリー・クルーニー」。このひとは本当に上品に歌うね。また、発音がクリアだから、日本人の我々にも歌詞が、聞き取り易いね。だから、情感がリスナーに素直に伝わってくるね。
マティーニをもう一杯おかわりしていいかな。

「The Days of Wine and Roses - Rosemary Clooney」

          



注)登場人物のキャラクター等一切架空の人物につきお間違えのなきよう。
by knakano0311 | 2006-09-18 01:12 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)