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大屋地爵士のJAZZYな生活

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Black Beauties  ~孤高の歌姫たち~

Jazzはそのルーツを黒人音楽に持つことは言うまでもないが、そのDNAを色濃く受け継ぎながら、独自の世界を築いている歌姫たちがいる。まさに「Black Beauty」という形容がぴったりの。Jazz、Soul、Blues、Rockなど彼女たちが持っているたくさんの引き出しの中から、アルバムや曲にあわせて衣装を取り出し、オリジナルな孤高のファッションを身にまとう。ジャズという単一のカテゴリーの枠にはめて、聴いてしまってはいけないミューズたち。

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「Sade シャーデー」。 深い哀愁をたたえた美形である。ボーカルのシャーデー・アデューばかり印象が深いので彼女一人と思われているが、実は「シャーデー」は4人組なのである。(最近までわたしも一人と思っていました。)Sade Adu(vo)、Andrew Hale(key)、Stuart Mattenwman(g、sax)、Paul S Denman(b)というのがそのメンバーである。だが、ゴメン、ほかの3人はどうでもよくて、我がミューズは「シャーデー・アドゥ」ただひとり。「SADE ADU(シャーデー・アドゥ)は1960年1月16日、ナイジェリア生まれ。というからもう46歳の熟女。あのエキゾチックな美貌はナイジェリア人の父親譲りだそうだ。セクシー・ボイスあるいはシルキー・ボイス。まさに「Black Beauty」。
ここでの、渾身の1枚は、ジャケといい、中身といい、やはりこのアルバム「Love Deluxe」でしょう。ラテンのフレーバが漂う、「No Ordinary Love」、ベースとからむスモーキーで濃厚なボーカルが聴ける、名曲「KISS OF LIFE」。

Love Deluxe
Sade / Epic
ISBN : B000050XNS
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ひときわ異彩を放つミューズがいる。「カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson」。
あの眼の強い光はどこから来るのだろうか?骨格の太さを思わせる、ぶれない、強い、かすれ声。本当に、一度ライブを聞いてみたいと思う歌手の一人。アルバム選びは、ほんとに迷ってしまうが、あえてJazz色が強い世界をお望みなら、以下の3枚か。

「トラヴェリング・マイルス」。冒頭「ラン・ザ・ヴードゥー・ダウン 」。うねるようなEギター、Eベース、トランペットのからむイントロ聞こえてきただけで、マイルスをトリビュートしたカバーということがわかる。、バシッと眼が覚める、体が動く。「タイム・アフター・タイム」ではオリジナルを遥かに凌駕するカサンドラの孤高の世界が展開する。エフェクトされていない彼女のナチュラルな声が一番ストレートに聞けるアルバムであろう。

トラヴェリング・マイルス
カサンドラ・ウィルソン マイルス・デイビス マービン・シーウェル ロバート・ハイマン シンディ・ローパー ビクター・フェルドマン / 東芝EMI
ISBN : B00000JAD8
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前作「Travelling Miles」につづいてリリースされたが、一変してアコースティックで、濃厚な味わいのブルース・アルバム「ベリー・オブ・ザ・サン/Belly Of The Sun」。直訳すると「太陽の腹」?誰か意味を知っていたら教えてください。
ミシシッピ州ジャクソン生まれのカサンドラにとってデルタ・ブルースは、彼女自身のアイデンティティそのもの。録音へのこだわりもすごかったらしく、エディターノーツによると、「ミシシッピ州クラークス・デールにある旧駅舎に機材を持ち込み、録音を行なった」という念の入れよう。
ブルースアルバムであるが、アントニオ・カルロス・ジョビンなどのボサノバ曲をいくつか取り上げている。しかし、そこはカサンドラのこと、彼女ならではという仕立てになっている。伝統的なアコースティックな楽器と、実に効果的なパーカッション、抑制の効いたカサンドラの声、もうボサノバとは別物の彼女の世界になっている。本作は、ブルースという彼女のルーツへの回帰、或いは再確認のアルバムというべきか。

ベリー・オブ・ザ・サン
カサンドラ・ウィルソン / 東芝EMI
ISBN : B00005Y151
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次は、若手キーボード奏者「ジャッキー・テラソン」とのコラボで、「テネシー・ワルツ」。アルバムの原題は「ランデブー」。江利チエミではないのだ、「バカモノ」。このへん、日本のレコード会社は分かっていないというか、思いがないというか、イージーというか本当に嫌ですね。表向きはスタンダード集で、曲目もいわゆるスタンダードであるが、聞いてみればすぐわかる。「テラソン」と出会いがこのアルバムを生み出した最大のテーマであり、だからタイトルは「ランデブー」であり、カサンドラ仕立ての世界に仕上がっている。したがって、普通のスタンダード集ではないのだ。あくまでも素材がスタンダードだというだけの話であって、いつものようにジャンルを超越した彼女の孤高の世界が広がる。

エディター評にいわく。「昨年インタビューした時、カサンドラは、「私は音楽を作る側にいるからジャンルなんて考えない。音楽はひとつであって、カテゴリーとかジャンルなんて信じない」と言っていたが、まさしくここに聴かれる歌声は、ほかの誰にも真似のできない彼女だけの特別の世界だ。」
付け加えるべきものは何もない。

テネシー・ワルツ
カサンドラ・ウィルソン&ジャッキー・テラソン カサンドラ・ウィルソン ジャッキー・テラソン ロニー・プラキシコ ケニー・デイヴィス ミノ・シネル ロニー・ブラキシコ / 東芝EMI
ISBN : B00005GKEC
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カサンドラは常にひとつ所にとどまらず、アルバムをリリースするたびに、新しい試みを試している。そんな彼女の挑戦的アルバムから、2点。

最初は、もう何の説明も不必要はくらい、超有名なアルバム。彼女自身のセミヌードの姿も話題になった、冒頭あの「Strange Fruits」から始まり、今まで聞いたことのない不思議なアレンジの「Moon River」でおわる「New Moon Daughter」。96年度スイングジャーナル誌選定ジャズディスク大賞ボーカル賞受賞の文句なしカサンドラ・ウィルソン最高傑作アルバム。

ニュー・ムーン・ドーター
カサンドラ・ウィルソン / 東芝EMI
ISBN : B00005GKDL
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最新作「サンダーバード」。コンピュータによる打ち込みの音を多用したが、決して無機質な音ではなく、彼女の声の魅力を充分残しながら、また新しい歌世界を切り開いた佳作アルバム。

サンダーバード
カサンドラ・ウィルソン / 東芝EMI
ISBN : B000E6G6H6
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まだまだ、今後も彼女の引きだしは増えていくのだろう。評して、まさしく現代の巫女、或いはシャーマン。私がなぞらえるのは、千手観音。「The Beautiful Black Muse With A Thousand Of Masic Hands」とは、カサンドラのこと。

「cassandra wilson - fragile」

          

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力が入りすぎて、少し肩が凝ったかな。一転して「ロバータ・フラック/やさしく歌って」。英語の題名「Killing Me Softly With His Song」のほうがいいですね。この一曲で買いを決めたアルバム。元はコーヒーのCMソングではないのだ。かって大ヒットしたナンバーで、一時ピアノバーに来るカップルが、皆この曲をリクエストすると弾き語りピアニストが、根を上げていたくらい大ヒットした。この唄が超有名すぎてしまった感があるが、その実力や相当なもの。この曲以外にも、押し付けがましくなく優しい声で語りかけるように歌う。あの「FEEL LIKE MAKIN' LOVE」、「The First Time Ever I Saw Your Face(愛は面影の中に)」も彼女の作品といえば、その歌唱力も納得できるだろうか。

やさしく歌って
ロバータ・フラック / イーストウエスト・ジャパン
ISBN : B00005HEGZ
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再び個性派 「マリーナ・ショウ」の登場。「フー・イズ・ジス・ビッチ・エニウェイ」。オリジナルは75年に発表。この時代にこんなにも垢抜けていて、セクシーで、かっこいいアルバムがあったのかと感心してしまう。「ストリート・ウォーキング・ウーマン 」からはじまる、映画のストーリー仕立てを思わせるようなアルバム作りもおしゃれ。前掲、ROBERTA FLACKの名曲「FEEL LIKE MAKIN' LOVE」のカバーなどを含む全10曲。 デイヴィッド・T.ウォーカー、ラリー・カールトン、デニス・バドミアという3人のギタリストが絶品の歌伴ギターを聴かせる贅沢な内容。

フー・イズ・ジス・ビッチ・エニウェイ
マリーナ・ショウ デイヴィッド・T.ウォーカー ラリー・カールトン デニス・バドミア バーナード・イグナー マイク・ラング ビリー・メイズ ラリー・ナッシュ チャック・レイニー チャック・ドマニコ / 東芝EMI
ISBN : B000CSUY9W
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1942年生まれというから私よりも年上。「フー・イズ・ジス・ビッチ・エニウェイ」のジャケットのあの超イケイケのアフロ・ヘアからはもう30年も経ってしまているですねえ。そんなベテランジャズシンガーのライブ・イン・TOKYO・アルバム。円熟したJAZZシンガーとしての魅力と、エンターテナーぶりが発揮された1枚。30年の年輪とともに落ち着きと深みを増したこのシンガー、円熟のシニアJAZZファンにおすすめする傑作。

ライヴ・イン・トーキョー
マリーナ・ショウ / Village Records
ISBN : B00006IIGT
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by knakano0311 | 2006-08-20 20:15 | ミューズたちの歌声 | Trackback(2) | Comments(0)