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大屋地爵士のJAZZYな生活

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じっとその時を待つ


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 炭焼き2日、3日目は、温度計測が主な作業。デジタル温度計で窯の中、煙道の温度を1時間ごとに測定して、今窯の中がどういう状態なのかを推測し、炭化が進むのをコントロールしつつ待つという「蒸らし」の期間。炭焼き全体を通して、炭の出来栄えが決まる一番大事な期間であるが、一番暇な期間とも言える。

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 その間にも2回目の炭焼きに備えたいろいろの作業がある。炭焼き前後でサイズや体積、重量がどう変化するかを記録するための標準木10本に孔を開け、金属のタグを取り付ける作業。窯にできるだけ隙間なくぎっちりと窯木を立て込むため、窯木に残っている枝や節を鉈で削ぐ作業など。

 木の成分の大半は水。炭焼きの過程で大量の木酢液が出る。200リットルのタンクがいっぱいになったため、ポリタンクに木酢液を抜く。農園で野菜栽培を楽しんでいるクラブ員には、喜ばれる炭焼きの副産物。前日の窯焚きでこれも大量にたまった熾き、消し炭、灰をドラム缶から抜く。たまった薪を薪小屋に積み上げる。そんな、ひととおりの作業を終え、昼飯は前日の餅つき大会で搗いた餅を頬張る。じっと「くどさし」の時を待つ一日。

 曲は、「待つ/Wait」がテーマ。最初は「ビートルズ/The Beatles」のカバーで、「コニー・エヴィンソン/Connie Evingson」の「Wait」。アルバムは、「Let It Be Jazz: Connie Evingson Sings the Beatles」(2003)から。「君のもとへ帰るから待っていてくれ」、そんな意味。

【 Wait 】 by John Lennon / Paul McCartney

「♪ It's been a long time       随分久しぶりなんだ
   Now I'm coming back home    やっと家に帰るんだ
   I've been away now        ずっと遠くにいたからね
   Oh how I've been alone       ずっと一人でいたからね
   Wait till I come back to your side   君のそばに帰るまで待っていてくれ
   We'll forget the tears we've cried   二人で流した涙なんか忘れてしまうだろう


   But if your heart breaks    もし君のハートが傷ついていたら
   Don't wait, turn me away   待たなくていいよ、追い返してくれ
   And if your heart's strong   もし君のハートがまだ強かったら
   Hold on, I won't delay     抱きしめてくれ、僕は遅れることなく帰るから
   Wait till I come back to your side  君のそばに帰るまで待っていてくれ
   We'll forget the tears we've cried  二人で流した涙なんか忘れてしまうだろう

    

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」


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 Let It Be Jazz-Connie Evingson Sings the Beatles
 コニー・エヴィンソン/Connie Evingson
 CD Baby






「Wait - Connie Evingson」
          

 次は、「マデリン・ペルー/Madeleine Peyroux」。アルバム、「Careless Love」(2004)から、「Don't Wait Too Long」。「そんなに長くは待てないわ」。

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 Careless Love
 マデリン・ペルー/Madeleine Peyroux
 Universal Jazz






「Don't Wait Too Long - Madeleine Peyroux」
          


 ピアノ演奏を一曲。「Waiting for the Bird」。ベルギー出身の「ミシェル・ビスチェリア/Michel Bisceglia」のアルバム、「Blue Bird」(2016)から。
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 Blue Bird
 Michel Bisceglia/ミシェル・ビスチェリア
 Prova Records






「Waiting for the Bird - Michel Bisceglia」
          

   
     



by knakano0311 | 2020-01-15 21:10 | 炭焼き小屋から

一日中、ただひたすらに炎と煙を見る

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 炭焼き二日目は窯焚き。窯の中の温度を上げるため、朝8時から約8時間、ひたすら薪を燃やし続け、炎の状態、煙の量・色を観察し、新兵器ディジタル温度計で窯内の温度を計測する。400本ほど入った窯木が自己熱分解し、炭化に向かって走り出したと判断したら、薪を取り除き、熱さに耐えながら、窯の入口を煉瓦で遮蔽して、今日の作業を終える。遮蔽を始めたのが、午後4時。作業を終え、家路につくころには、もうあたりは薄暗くなっていた。

 「大きな焚き火」のことを英語で、「bonfire」という。イタリアのジャズ・ピアニスト、「ロベルト・オルサー/Roberto Olzer」に、「The Moon And The Bonfires」(2015)というアルバムがある。今宵はそこから2曲。

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 「ロベルト・オルサー/Roberto Olzer」。1971年、イタリアは「ドモドッソラ」生まれ。幼少の頃から、クラシックのピアノとオルガンを習い、名門「ベルディ音楽院」ではオルガンを専攻。その後、ミラノのカソリック大学では哲学を学ぶ傍ら、「エンリコ・ピエラヌンツィ/Enrico Pieranunzi」らからジャズ・ピアノを学んだという。その後、今回もトリオとして一緒に来日している「ユーリ・ゴロウベフ/Yuri Goloubev (doublebass)」、「マウロ・ベッジオ/Mauro Beggio (drums)」とピアノトリオを結成、2012年に、「ジャズ・ディスク大賞金賞」を受賞した「Steppin'Out」、そして2015年「澤野工房」からの初リリースが、「The Moon And The Bonfires」。

 私が初めて聴いたアルバムも、この「The Moon And The Bonfires」。そして、初めてステージを聴いたのが、2016年12月、「Hyogoクリスマス・ジャズ・フェスティバル2016」であった。いや、ピアノの音の透明感が尋常ではない。クレジットには、ピアノは、イタリアのピアニストたちが好んで使うという「ファツィオリ/Fazioli Grand Piano F278」を使っていると記載されている。そして、ロシア・モスクワ出身のベーシスト、「ユーリ・ゴロウベフ/Yuri Goloubev」の無骨で太い指から繰り出されるメロディアスで、ダイナミックで、しかも凄まじい早弾きの音とともに強く印象に残るステージであった。ドラムスは、同じくイタリア出身「マウロ・ベッジオ/Mauro Beggio」。

 そのアルバムから、「ヴィクター・ヤング/Victor Young」の「Beautiful Love」、「Y. Goloubev」の手になる「Le Vieux Charme」(古い魅力という意味らしい?)

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 THE MOON AND THE BONFIRES
 ロベルト・オルサー・トリオ/Roberto Olzer Trio
 澤野工房





「Roberto Olzer Trio - Beautiful Love」
          


「Roberto Olzer Trio - Le Vieux Charme」
          

    
   
   


by knakano0311 | 2020-01-12 23:34 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

いよいよ炭焼きが始まった


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 いよいよ、今年第1回目の炭焼き体験塾が始まりました。公園の開園後まもなく、ダムのできる前にこの地に住んでいた人たちの生業、文化を継承する形で、先輩たちによって始まったこの炭焼きも、16年目を迎える。受講する一般の皆さん6人には、窯前で炭焼きの安全祈願をし、太閤秀吉の時代以前から続き、江戸時代には、「日の本一番」と言われた、この地の炭焼きの歴史や、その工程について学び、実際にバイタ作りや窯木の運搬、窯入れを体験してもらう。今回は約400本の窯木が窯に収まった。

 予備乾燥の火入れは、古式に則り、火打石・火打金によって熾した火で行う。無事着火し、30分ほど薪を燃やし、火のとおりを確認したところでこの日の作業は終了。明日は、朝早くから8時間、ただひたすらに薪を燃やし、窯木が炭化を開始するまで、窯内の温度を上げるという単調だが、大事な作業が待っている。

 炭焼きがスタートということで、今宵のスタンダードは、「Where Do You Start ?」。「アラン・バーグマン&マリリン・バーグマン/Alan Bergman & Marilyn Bergman」作詞、「ジョニー・マンデル/Johnny Mandel」作曲の美しいメロディを持った曲。たしか、「トニー・ベネット/Tony Bennett」あたりが歌って一躍有名になったと記憶しているが ・・・。

【 Where Do You Start ? 】  by Johnny Mandel , Alan & Marilyn Bergman
 
「♪ Where do you start?      あなたはどこから始めるの?
  How do you separate the present from the past? どう過去から今を切り離して?
  How do you deal with all the thing you thought would last?
                  最後にしようと考えていたすべてのことにどう向き合うの?
  That didn't last         しかしそれが最後ではなくずっと続くのよ
  With bits of memories scattered here and there 
                   そこかしこに散らばっている思い出の欠片を見回しても
  I look around and don't know where to start
                   私はどこから始めたらいいのかわからないの

  Which books are yours?   どの本があなたの本?
  Which tapes and dreams belong to you and which are mine?
             どのテープがどの夢があなたのもの、どれが私のもの?
  Our lives are tangled like the branches of a vine that intertwine
              私たちの生活は絡み合う蔓の枝のように錯綜したのね
  So many habits that we'll have to break 壊さなければならなかった多くの習慣も
  And yesterday's we'll have to take apart そして別れなくてはならなかった昨日も

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ♪」

 さて、最初は、「シャーリー・ホーン/Shirley Horn」。アルバム、名盤「Here's to Life」(1992)。彼女を最初に持ってきたのには理由があります。私は、タイトル曲も含め、このアルバムがいたく気に入っていて、ゆっくりと語りかけるその歌声は心に染み入るとともに、今までの人生を振り返らせてくれる。そして多くの歌手が、この歌をカバーしているが、いつも聴くたびに、「シャーリーを超えられるか?」という基準で聴いてしまう。そんな歌である。

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 Here's to Life
 シャーリー・ホーン/Shirley Horn
 Universal Jazz






「Where Do You Start - Shirley Horn」
          

 シャーリーに挑むのは、カナダ出身、デビュー作で世界中のジャズ・ファンから一躍注目されたシンガー「ソフィー・ミルマン/Sophie Milman」の歌唱。2ndアルバム、「Take Love easy」(2009)から。

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 Take Love Easy
 ソフィー・ミルマン/Sophie Milman
 Koch Records







「Sophie Milman - Where do You Start」
          

 デトロイトの歌姫、「スーザン・トボックマン/Susan Tobocman」は ・・・。アルバム、「Live In Detroit With The Cliff Monear Trio」(2012)から。

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 LIVE IN DETROIT ライヴ・イン・デトロイト ライブ/Live In Detroit
 スーザン・トボックマン/Susan Tobocman
 寺島レコード







「Where Do You Start? - Susan Tobocman」
          

 絶滅危惧種、男性シンガーからも聴いてみましょうか。ロサンゼルス出身のシンガー・ソングライター/ギタリスト、「ケニー・ランキン/Kenny Rankin」。アルバム、「A Song For You」(2002)から、アコースティック・ギターの弾き語りで。

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 ア・ソング・フォー・ユー/ A Song For You
 ケニー・ランキン /Kenny Rankin
 ユニバーサル ミュージック クラシック







「KENNY RANKIN - Where Do You Start 」
          

 こちらは美形のピアノ弾き語り。イタリア、ローマ生まれ、「フランチェスカ・タンドイ/Francesca Tandoi」。アルバム、「Wind Dance」(2016)から。
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 WIND DANCE
 フランチェスカ・タンドイ・トリオ/Francesca Tandoi Trio
 澤野工房






「Francesca Tandoi Trio - Where Do You Start 」
          

 締めは、御贔屓「カーラ・ヘルムブレヒト/Carla Helmbrecht」。アルバムは、「One For My Baby」(2003)。
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 One For My Baby
 Carla Helmbrecht/カーラ・ヘルムブレヒト
 CD Baby







「Where Do You Start? · Carla Helmbrecht」
          

 「新春 Where Do You Start ? 歌合戦」。いかがでしたでしょうか。心に届いた歌唱はありましたか?
   


     


by knakano0311 | 2020-01-12 01:01 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(1)

炭焼き準備を終える

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 この日も土曜日から始まる炭焼きの準備を続ける。もう正月気分はとっくに吹っ飛んでいる。まず七輪で窯を暖め、乾燥させ、炭焼き2回分の窯木を太さごとに仕分けをし、本数をカウントする。第1回目の窯には約440本の窯木を準備できた。また1回の炭焼きで使う「バイタ」80束も2回分準備し、2年以上乾燥した薪も同じく十分確保できている。窯の遮蔽に使うために採取した土塊を篩(ふるい)にかけ、粘土を用意。寸法や重量など、材の変化を見るために選んだ10本の標準木に金属タグを取り付ける。ディジタル温度計や夜間作業用の照明、作業に必要な様々な治具や道具類の準備を、リストに従って行う。
    
 すっかり準備を終えたあとは、美味しいぜんざいとコーヒーが待っていた。さあ、土曜日の炭焼き開始が待ち遠しくなってきた。

 今宵の曲、ゴスペルの名曲、「People Get Ready」。「さあ、みんな準備はできているかい?」。そんな意味でしょうか。アメリカのR&Bグループ、「インプレッションズ/The Impressions」が1965年に発表した曲。作詞・作曲はメンバーのカーティス・メイフィールド/Curtis Mayfield」。歌詞は、1960年代中頃の「公民権運動」を題材とし、メイフィールドはこの曲を、「マーティン・ルーサー・キング、ジュニア/Martin Luther King Jr. (キング牧師)」の行進が、彼らのホームタウン、シカゴを通る直前に書いたという。

【 People Get Ready 】  by Curtis Mayfield

「♪ People get ready      みんな準備は出来てるかい
  There's a train a-coming   もうすぐ列車がやってくるぞ
  You don't need no baggage  荷物なんかいらないさ
  You just get on board     ただ乗り込めばいい
  All you need is faith      必要なことは信じる事
  To hear the diesels humming そうすれば機関車の音もハミングに聞こえる
  Don't need no ticket      切符もいらないんだ
  You just thank the Lord    ただ主に感謝を捧げればいいんだ

  People get ready       みんな準備は出来てるかい
  For the train to Jordan   聖地ヨルダンへと向かう列車だ
  Picking up passengers    西海岸から東海岸へ
  From coast to coast     乗客を拾っていくんだ
  Faith is the key        信仰がキーさ
  Open the doors and board them ドアを開いて乗り込むための
  There's room for all       愛する人々の間だから
  among the loved the most   いくらでも乗り込める余地がある

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」


 最初は、33歳で夭折した「エヴァ・キャシディ/Eva Cassidy」のライブアルバム、「Nightbird」(2015)から。このライブは、亡くなる10か月前、1966年1月3日にワシントンDC、ジョージタウンの老舗ジャズクラブ、「ブルース・アレイ/Blues Alley」で行われた伝説のライブ。この歌唱は「Songbird」(1998)にも収録されている。
  
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 Nightbird
 Eva Cassidy/エヴァ・キャシディ
 Blix Street Records






「Eva Cassidy - People Get Ready」
          


 次は、6人組の男性コーラス・グループ、「テイク6/TAKE6」。ア・カペラも得意とするが、ここでは、さわやかなアレンジの演奏をバックに歌うアルバム、「
Beautiful World」(2002)から。

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 Beautiful World
 TAKE 6
 Wea Japan






「People Get Ready - Take 6」
          

 最後にゴスペルの大御所、「アレサ・フランクリン/Aretha Franklin」の歌唱を。名盤、「レディ・ソウル/Lady Soul」から。この曲が発表されてから3年後、まだ、公民権運動の真最中の、1968年リリース。

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 LADY SOUL/Lady Soul
 アレサ・フランクリン/Aretha Franklin
 ATLAN






「People Get Ready - Aretha Franklin」
          

      
      
       


by knakano0311 | 2020-01-10 09:58 | 炭焼き小屋から

雪の中、なんとか「窯入れ」を終える

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 午前中、第1回目の炭焼き体験塾の「窯出し」を終え、すぐに第2回目のグループの「窯入れ」を始める。第2回目のグループは家族での参加が多く、子供たちも、寒さの中を一生懸命にお手伝い。昼からは天気予報通り雪が降ってきたが、なんとか「窯入れ」を終え、つぎの日の「窯焚き」を待つ。

 今宵の曲、「Out in the Cold」。「キャロル・キング/Carole King」です。直訳すると、「寒さの中に放り出されて」というような意味でしょうが、「冷たくされて、無視されて、忘れられて、のけ者にされて」という慣用句。名盤、「つづれ織り(タペストリー)/Tapestry」(1971)に収録。

【 Out in the Cold 】  by Carole King 

「♪ I only wanted to play         祈ることしかできなかった
  I thought what he didn't know      これぽっちも私が彼を傷つけようなんて
       wouldn't hurt him anyway    思ってもみなかったに気付いて欲しいと
  But he found out            でも、彼は見つけてしまった
    and someone else gave him her hand to hold 彼に手を差し伸べてくれる他の人に
  And suddenly I find myself out in the cold  そして、突然、冷たくされてしまった

  He trusted me all the time        彼はいつでも私を信じてくれた
  I thought I could see another man      ほかの男に目移りした時も
        and he would still be mine     彼はいつも私だけを見てくれた
  Well yesterday I had a good thing      そう、私は昨日まではゴールドより
          worth more than gold     価値のあるものを持っていたのだ
  Today he's got a truer love         でも今、彼は真実の愛を見つけ
           and I'm out in the cold    私は寂しく一人ぼっち

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」


 TAPESTRY

 CAROLE KING / EPIC



「Carole King - Out In The Cold」

          
    


     
by knakano0311 | 2019-01-27 22:36 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

職人列伝 ~ 炭を焼く合間に ~

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 窯焚きの翌日。前々日一日かけて薪を燃やし、窯木が自分で熱分解を始める温度まで窯の温度を上げてから、窯口をレンガで密閉した。昨日、今日と2日かけて、じっくりと窯木を炭化をさせ、十分に炭化したと判断したら、「くどさし」といって、窯を完全に密閉する。それまでは、1時間ごとに温度を測定し、炭化の推移を推定することぐらいしか作業がない。そこで、羨ましいのが、時間を有効に使う術を心得ている、職人ともいえる技を持った仲間たち。

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 かっては、桜の枝などでスプーンやバターナイフなどをつくる器用な人もいた。第2回目で使う標本窯木に取り付ける金属タグを加工する人、それを高温にさらされても外れないように取り付ける人。壊れた長ベンチを上手に修理するクラフトマン。根っからの木樵ではないかと思うほど、楔と玄能を使って玉木を見事に割っていく人 ・・・。様々な職人はだしの腕を持った仲間たちに、この活動は支えられている。

 さて、今宵のピアノ、「Snow Leopard」。「雪豹」。「リッチー・バイラーク/Richard Beirach」が、ECMに残した3部作、「EON(邦題:Nardis」(1974)、「Hubris」(1977)「ELM」(1979)の一枚、「ELM」から。プロデューサーは、ECMレコードの創設者でもある、「マンフレッド・アイヒャー/Manfred Eicher」。12分半の長丁場の演奏ながら、ECM流の緊張感 スピードに溢れる演奏で飽きさせない。「リッチー・バイラーク」のECM盤は、海外では全部廃盤。なぜか、日本だけでリリースが許可されているという。

 パーソネルは、「リッチー・バイラーク(Piano)」、「ジョージ・ムラーツ/George Mraz(Double Bass)」、「ジャック・デジョネット/Jack DeJohnette(Drums)」。

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エルム/Elm
リッチー・バイラーク・トリオ/Richard Beirach Trio
ユニバーサル インターナショナル



「Snow Leopard - Richard Beirach」

          
by knakano0311 | 2019-01-16 18:18 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

ホントに点くのかな?

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 興味津々の顔つき。窯入れの後の予備焚きの最初の火は、いつも、仲間が手作りの火打石(燧石)と火打金(燧金)で火をつけることを習わしとしている。「ホントに火がつくの?」と疑い深そうに見つめるが、炎が上がると一転、驚きの声に変わる。

 今日は炭焼き初日。体験教室には老若男女、10人ほどが参加。炭焼きの安全を祈って、お神酒と「ヒサカキ(非榊)」を窯前に備え、2礼2拍1礼、作法に則り頭を垂れてから、作業に取り掛かる。些細なことだが、かっての里人が行っていた、こんな伝統も守って炭を焼き続けている。

 今宵の美メロ・ピアノ。「風習、しきたり」という意味の「Folkways」。1974年生まれのスウェーデン出身で、現在はドイツ・ハンブルグを中心に活動しているという俊英ピアニスト、「マーティン・ティングヴァル/Martin Tingvall」のピアノ・ソロ・アルバム、「Distance」(2015)からです。彼は、「アイスランドを旅してインスプレーションを得た」というソロ・ピアノ・アルバム。これを聴くと、かって仕事だったが、何回も訪れたスウェーデンの大地、空気が脳裏に蘇る。

 Distance

 Martin Tingvall / Skip



「Folkways - Martin Tingvall」

          

 アルバム・タイトル曲、「ディスタンス/An Idea of Distance」。
   
「An Idea of Distance - Martin Tingvall」

          
by knakano0311 | 2019-01-12 23:13 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

炭焼きの準備整う

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 いよいよ12日から炭焼きが始まる。今日はその最終準備。炭焼きの成否は、原材料である「クヌギ」の出来に依存することも多いと同時に、どれだけいい条件で焼けるかにかかっている。そしてその条件はどれだけちゃんと準備したかによって左右されるといっても過言ではない。いままで多くの失敗もしてきたが、それがノウハウとして積み重なり、準備のチェックリストとしてマニュアル化され、それに基づいて、各人が手分けをして準備を行っている。

 煙突のタールを落とす人、木酢液回収sysをチェックする人、窯を乾燥させる人、標本窯木の選定とタグ付け、寸法等計測をする人。土くれを砕き、篩がけして粘土を準備する人、十分に乾燥させ、2年後の炭焼きに必要になる薪を割る人、道具類のチェックをする人 ・・・。誰かに言われるまでもなく、それぞれに各人が分担を自分で決め、自立的に作業をすすめる。かっての現役時代の仕事は、お互いに知らないが、今仲間たちの作業する姿を見ていると、彼らの過去のキャリアでの仕事ぶりを想像することができる。みんな今は、良き老後を楽しんでいるのだ。さあこれで準備は整った。

 「私は冬の季節って大好き。だって炭焼きがあるから。」 そんな歌詞の今宵の歌は、「ウインター・ウェザー/(I love the) Winter Weather」。「ファッツ・ウォーラー/Fats Waller」、「ペギー・リー/Peggy Lee」などによって歌われたという、1941年、古い古いうたですが、そのとろけるようなメロウ・ヴォイスで囁きかける、カナダの妖精、「ダイアナ・パントン/Diana Panton」によって新しい息吹が吹き込まれたように思う。アルバムは、「ウィンター・キッス ~わたしのホリデイ/Christmas Kiss 」(2012)から。


【 I Love The Winter Weather 】  by Ted Shapiro

「♪ I love the winter weather      冬の天気って大好き
  So the two of us can get together   二人が一緒にいられるから
  There’s nothing sweeter, finer    冬ほどあったかくて、素晴らしい季節はない
  When it’s nice and cold        素敵だわ 寒いけど
  I can hold my baby closer to me    彼をぐっと近くに抱き寄せて
  And collect them fine kisses that are due me  素敵なキスを手に入れられるし
  I love the winter weather         冬の天気って大好き
  Because I got my love to keep me warm 私を暖かくしてくれる愛を手にれたから ♪」


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ウィンター・キッス ~わたしのホリデイ/Christmas Kiss
ダイアナ・パントン/Diana Panton
MUZAK,Inc.



「Winter Weather - Diana Panton」

          



      
by knakano0311 | 2019-01-10 23:53 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

窯木作りの日々が続く

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 太陽も顔を出さず、一段と寒さが増したこの日。燃えるように真っ赤な紅葉の下で、今日も、「クヌギ(櫟、椚)」の伐採、炭焼きに向けての窯木作りの作業をこなす。そろそろ紅葉の見頃も終わりかな ・・・。

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 今宵の曲、「Sitting In A Tree」。個性的この上もない歌手の一人、ドイツを代表するジャズ・シンガー「リャンビコ/Lyambiko」の 自身の名をつけたメジャー・デビュー・アルバム、「Lyambiko」(2005)から。

 「リャンビコ」は、1978年、タンザニア人の父親とドイツ人の母親の間に生まれたドイツ出身の女性JAZZ歌手である。1930年代にすでにジャズ・コンボのメンバーだった祖父、教会の聖歌隊のメンバーであった父親という音楽的にアクティブな家族の中で育ったという。2枚のCDをリリースした後、メジャー・デビューは2005年、「LYAMBIKO」。スキャットをまじえたオーソドックスなジャズ・ヴォーカルとボサ・ノヴァが話題となった。抜群の存在感、歌唱力、そして個性を持った彼女のヴォーカルは、まさに「ニーナ・シモン/Nina Simon」を継ぐシンガーとして、注目されている。

 「Sitting On A Tree」でもなく「Sitting In A Trees」でもない。大きな洞(うろ)の中にでも入っているのでしょうか、「木の上」と訳しましたが、「Sitting In A Tree」は、ピアノを弾く「マルク・ローエンタール/Marque Lowenthal」の作詞・作曲とある。 

【 Sitting In A Tree 】 by Marque Lowenthal

「♪ You and me,you and me           あなたと私 あなたと私
  We could be so true and free ,true and free  偽りなく自由でいられるのに 
  If we wanted                 もしふたりで望むならね
  Talk to me,walk with me           私に話しかけてよ 一緒に歩こうよ
  And Tell me what you want to be,   何が欲しいのか、偽りなく自由にいたいのかどうか
            true and free     教えてよ
  In this crazy place           こんなクレイジーな場所で生きていくから
  Tell me why,you and I             教えてちょうだい あなたと私
  Why we can't find time to be,true and free なぜ偽りなく自由でいる時間が持てないのか
  Far away,yesterday,we were both in love again 遠い昔に私たちは恋に落ちたのね
  Now and then,with each other          今も昔も お互いにね

  Cause I want you to be with me,        あなたと一緒にいたかったから
  I dreamed that you were sitting in a tree  木の上に座っているあなたを想像したわ
  Then I learned to kiss my dreams away  でもそんな夢にはいつかサヨナラしていたわ
  I never thought I'd live to see the day    そんな日が来るなんて思いもしなかったの
  When you would be right next to me,      まさか木の上で、あなたが私の右隣に
             sitting in a tree         座ってくれる日がくるなんて

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」
   

LYAMBIKO

 リャンビコ/マーク・ローウェンサル/ロビン・ドラガニック/トルステン・ツィンゲンベルガー/ジョルジオ・クロブ ヘルマー・マルチンスキー/ソニーミュージックエンタテインメント



「LYAMBIKO - Sitting in a Tree」

          
by knakano0311 | 2018-11-23 16:01 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)

雪の中、二回目の炭焼き準備に取り掛かる

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 明け方に雪が降り出した。今季一番の冷え込みの朝。うっすらと雪が積もった山の公園へと登る道を車を走らす。スタッドレス・タイヤに替えているので、なんの心配もなく登っていく。

 19日(金)に一回目の「くどさし」をし、この土曜日の午前中に窯を明け、続いて午後、第二回目の炭焼きの「窯入れ」をする予定になっている。その準備作業を行う。降りしきる雪の中、かじかむ手をこすりながらの作業。去年は大雪のため、「窯焚き」を二日延期せざるを得なかったという経験もある。なんとか土・日は積もらないで欲しいと願うのみ。

 今宵の曲は、「ビートルズ/The Beatles」の曲。よくご存知でしょう、「イン・マイ・ライフ/In My Life」のカバー。ビートルズの世界とは全く別な世界を、3様の演奏で聴いてみましょうか。

【 In My Life 】   By JOHN LENNON, PAUL MCCARTNEY

「♪ There are places I remember      人生の中で、思い出に残る場所がいくつかある
  All my life, though some have changed  いくつかは変わってしまっているが
  Some forever not for better        永遠に変わらない場所もいくつかある
  Some have gone and some remain   失くなってしまった場所も失くならない場所も
  All these places have their moments   どの場所にも、その時々の思い出がある
  With lovers and friends I still can recall  愛した人や友達の忘れられない思い出が 
  Some are dead and some are living  何人かは亡くなってしまったけど元気な人もいる
  In my life I've loved them all       その人たちすべてを人生で愛してきたんだ

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ♪」


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 まず、「ルディ・ロッタ」。1950年イタリア、ヴェローナ近郊の生まれ。なんともう67歳のオヤジ・ロッカー。幼少の頃、家族がスイスへ移住、14歳でギターを始め、18歳からプロとしてのキャリアを積んできたという。1987年に自身のバンドを結成。1993年には「モントルー·ジャズ·フェスティバル」で賞賛を勝ち取った。最近は故郷ヴェローナを活動の拠点としているという。

 そんなイタリア男、「ルディ・ロッタ」が率いるブルース・バンド、「ルディ・ロッタ・バンド/Rudy Rotta Band」のアルバムが、「The Beatles in Blues」(2001)。全曲ビートルズのブルース・カバーである。決して「キワモノ」でなく、ブルースにアレンジされたビートルズ・ナンバーはどれも渋めで、ビートルズへの情熱がそのサウンドには感じられる。

Beatles in Blues

Rudy Rotta / Pepper Cake



「Rudy Rotta - In my Life - The Beatles」

          
   
    
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 そして、「フェイク・ボッサ」は、つい最近もビートルズ・カバーで取り上げた、「Rita Lee/リタ・リー」。ブラジル・ロック界の女王といわれていた、「ムタンチス/Os Mutantes」のリード・ヴォーカル。ビートルズ・ナンバーをボッサ・アレンジしたアルバム、「ボッサン・ビートルズ/Bossa 'n Beatles」(2005)は、ビートルズ・カバーのPOPな楽しさに溢れている一枚。

ボッサン・ビートルズ

リタ・リー/ワードレコーズ



「Rita Lee - In My Life」

          
  
  
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 最後は、これも「フェイク・ボッサ」ですが、ボーカル・デュオ。ポーランド出身の歌姫、「グラジーナ・アウグスチク/Grazyna Auguscik」とブラジリアン・ギタリスト、「パウリーニョ・ガルシア/Paulinho Garcia」のデュエットによるビートルズ・カヴァー集から。「ふたりのボサノヴァ〜ビートルズ・ノヴァ/The Beatles Nova」は、リラックスして聴けるボッサ・アルバム。ガット・ギターで紡がれるナチュラルで柔らかなボッサのリズムと、アンニュイな雰囲気をもち、そっとつぶやくような美しい歌声。ビートルズが築いた世界とは全く別のノスタルジックで哀愁漂う世界が現われる。二人共、現在は、シカゴに在住し、親交を続けてながら、音楽活動を続け、3枚ほどのデュオ・アルバムをリリースしているようだ。

ふたりのボサノヴァ~ビートルズ・ノヴァ

グラジーナ・アウグスチク&パウリーニョ・ガルシア / MUZAK



「Grazyna Auguscik and Paulinho Garcia - The Beatles Nova/In My Life」

           



  
by knakano0311 | 2018-01-25 14:56 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(0)