大屋地爵士のJAZZYな生活

タグ:芽吹き ( 2 ) タグの人気記事

芽吹きを促すやさしい雨

b0102572_13121690.jpg


雨である。暖かくやさしい雨である。車検が近づいてきたので、近くのディーラーまで車を預けに行った。もういらないだろうと思うので、スタッドレス・タイヤを元のタイヤに戻してもらうことも頼んできた。この冬、度重なる帰省で、相当お世話になったタイヤである。こんなことにも、春を実感するのである。車を預けた帰りは、久しぶりに電車に乗って帰ってきたが、若葉が芽吹き出し新緑が鮮やかになった車窓から見る景色が、さらに春を実感させる。そして玄関脇の椿の若葉も雨に濡れて一層鮮やかに ・・・。

さて、月並みですが、「やさしい雨/The Gentle Rain」を選んでみました。歌うのは何度も登場している「ステイシー・ケント/Stacey Kent」。もう長いあいだ私がご贔屓にしている「ジャズ・ソングバード」とも呼ばれている女性ヴォーカル。

b0102572_13495730.jpg

「ステイシー・ケント」。1968年、ニューヨーク生まれ。大学では文学を専攻したらしいが、1991年のヨーロッパ旅行の際、ロンドンで英国のミュージシャンと交流を深め、以後ロンドンを拠点に活動中。1997年に、「クローズ・ユア・アイズ/Close Your Eyes」でデビュー。以後、彼女名義では10作程のアルバムをリリースしている。2007年にブルーノートに移籍、移籍後も、日系人の「カズオ・イシグロ」を作詞に起用したり、全編フランス語のアルバムをリリースしたり、意欲的な活動を展開している。その、移籍第1弾アルバム「市街電車で朝食を/Breakfast on the morning tram」はグラミー賞にノミネートされた。

b0102572_13521934.jpg

彼女の持ち味は、さわやかで、しかも暖かみを感じさせる歌声。夫は彼女の音楽監督でもあるサックス奏者の「ジム・トムリンソン/Jim Tomlinson」。

その「ジム・トムリンソン」名義のアルバム、「ブラジリアン・スケッチ/Brazilian Sketches」(2001)の中で、彼女が4曲ほど歌っているうちの一つが、、「やさしい雨/The Gentle Rain」。「黒いオルフェ」の作曲者として知られる「ルイス・ボンファ/Luiz Bonfa」の名曲ですね。サックスを中心としたバックによる上質なサポートを得て、ソフィスティケートされた極上のボッサ・サウンド世界を作り上げています。

ソー・ナイス~ブラジリアン・スケッチ~

ジム・トムリンソン / キングレコード



「Stacey Kent - Gentle Rain」

          
[PR]
by knakano0311 | 2015-04-13 13:54 | 音楽的生活 | Trackback | Comments(0)

初々しい緑は始まりの色

b0102572_1014175.jpg


山の色が劇的に変わっている。遠目には常緑樹の濃い緑が優って分かりにくいが、近くや森の中で見ると、鮮やかな明るい緑が増えてきた。「クヌギ(櫟、椚、橡など)」、「コナラ(小楢)」など、この山に多い落葉広葉樹が一斉に芽を吹き出したのである。この鮮やかな明るい緑は、山を劇的に明るくさせ、春が来て、木々の命の活動が活発に始まったんだということをあらためて私に感じさせる色である。20年前この地に移って来るまでは、大阪市内のマンションに住んでいたので、この緑を見たときは、大げさであるが自然の移ろい、季節の到来を実感し、感動したものである。さて、今年の山の手入れ作業も始まり、いよいよこれから本番を迎えるのである。

 
b0102572_105641.jpgb0102572_1052271.jpg


この緑、まだ残る「ヤマザクラ(山桜)」の白や、今が主役で満開の「コバノミツバツツジ(小葉の三ツ葉躑躅)」の淡紅色と見事なコントラストを見せてくれる。この初々しい明るい緑、日増しに色鮮やかに濃くなって、連休が過ぎると全山を覆い、初夏の色となる。

さて、「スタン・ゲッツ/Stan Getz」がジャズ・シーンで活躍し始めた頃のアルバムに、「West Coast Jazz」(1955)という一枚がある。西海岸ジャズの代表的なミュージシャンばかりを従え、流麗なフレーズを次から次へと吹きまくる初期の代表的なアルバムである。ジャズの巨人にも、初々しい時代というものがあったんですね。
 
b0102572_14572775.jpg

「スタン・ゲッツ」。有名なテナーサックス奏者であるが、麻薬と酒に溺れ、自ら身を持ち崩していった典型的なジャズメン。1927年、フィラデルフィアのハーレムでユダヤ系ウクライナ人移民の家庭に生まれる。13歳の頃、父に買ってもらったサックスで演奏を始めたという。16歳頃からバンドに参加し、「スタン・ケントン/Stan Kenton」、「ジミー・ドーシー/Jimmy Dorsey」、「ベニー・グッドマン/Benny Goodman」の各楽団で活躍した。1940年代後半には、いわゆる「クール・ジャズ」を代表するテナー・サックスとして知られるようになる。しかし、一方で麻薬にも手を染めるようになり、1954年にはモルヒネ欲しさにシアトルの薬局で武装強盗未遂事件を起こして逮捕され、医療センターに収容され、ヘロイン中毒で実刑判決を受けてしまう。

b0102572_14574873.jpg

服役生活を終えた後は北欧へと旅行し、しばらくジャズからは離れていたが、1961年にアメリカに帰国し、当時注目されていたブラジル音楽のボサノヴァを採り入れたアルバム、「ジャズ・サンバ/Jazz Samba」を「チャーリー・バード/Charlie Byrd」と共に録音、リリース。これがジャズとボサノバが結びついた記念すべき最初のアルバムといわれ、それによって彼は、ジャズ界におけるボサノバの第一人者としての評価を得る。
 
1963年には「ジョアン・ジルベルト/João Gilberto」、「アントニオ・カルロス・ジョビン/Antônio Carlos Jobim」と共に録音した名盤「ゲッツ/ジルベルト/Getz/Gilberto」をリリースし、グラミー賞4部門を独占する大ヒットとなった。その後、麻薬に代わってアルコール依存症に悩まされつつも演奏活動を精力的に続け、癌との闘病生活を続けた末に1991年6月肝臓癌により亡くなった。

1955年8月、西海岸ハリウッドで録音された、「スタン・ゲッツ/Stan Getz(ts)」、「コンテ・カンドリ/Conte Candoli(tp)」、「ルー・レヴィ/Lou Levy(p)」、「リロイ・ヴィネガー/Leroy Vinnegar(b)」、「シェリー・マン/Shelly Manne(ds)」のクインテットによる演奏がアルバム、「West Coast Jazz」。

West Coast Jazz

Stan Getz / Polygram Records



そこから、春にちなんだ曲、「Suddenly It's Spring」を ・・・。あの明るい緑を感じさせるような軽快な演奏。

「Stan Getz - Suddenly It's Spring」

         
 



 
[PR]
by knakano0311 | 2014-04-15 10:17 | 炭焼き小屋から | Trackback | Comments(2)