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大屋地爵士のJAZZYな生活

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終戦の日に「半藤一利/昭和史」を読む

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いつもの遊びの山。水の広場には、夏休みを迎えた子供たちが無心に遊んでいる。いやになるほど暑いが、平和な夏の風景が今年も目の前に ・・・。

「桑田圭祐」が歌っている。「♪ ・・・教科書は現代史を やる前に時間切れ ・・・♪」と。隣の国々が肩をいからせている。「正しい歴史認識を ・・・」と。そして、総理が語っている。「憲法改正が私の歴史的使命だ」と。この夏、ちゃんと「昭和史」を学んでみたい気になった。

「昭和史」について書かれた本はたくさんあるが、歴史学者のそれでは硬そうだし、政治家や政治学者の本では、なんとなく色がついてそうな気がする。私が注目したのは「半藤一利」氏。というのも彼の著書、「日本型リーダーはなぜ失敗するか」(文春新書)を読んで強い共感を覚えたからである。決断力に欠け、情報を軽視し、従来のやり方に固執して、責任をとろうともしなかった太平洋戦争の指揮官たちにみられる共通の悪弊を明らかにし、なぜ、こういうリーダーしか日本陸海軍は戴けなかったのかという著者の熱いメッセージに触れたからである。

日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)

半藤 一利 / 文藝春秋



そして、「幕末史」( 新潮社)。この本は実に面白かった。黒船来航から西南戦争までの日本が大転換を遂げた時代を、「歴史の語り部」と呼ばれる著者が、分かりやすくひも解いてゆく。官軍、幕府軍側も含めて大きなうねりを、鳥瞰図的に語ってゆく。

幕末史

半藤 一利 / 新潮社



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そんなことから選んだのが「昭和史 1926-1945」(平凡社ライブラリー)。これは、「昭和史 戦後篇 1945-1989」(平凡社ライブラリー)と対になっている。1926年から始まる「昭和」、その中で終戦までの20年間、半藤の目で見た昭和を「幕末史」と同じように授業形式の語り下ろしで、わかりやすく語ってゆく。小事件の積み重ねや、処理の判断ミス、リーダーシップと責任感の欠如の中で、国民的熱狂とマスコミの扇動に押され、陸軍を中心とした軍隊に引っ張られて、負ける戦争に突入していった日本。何が間違っていたのか、どうして歯止めがかからなかったかを、この本は教えてくれる。憲法改正、自衛隊の国防軍化や集団的自衛権の容認の気運や兆しに不安を感じる反面、隣国の声高で強引な物言いや理不尽な行動にも反発を感じている私が今、「昭和史」を学ぶことの意義を見いだせた本と言っていいだろう。

人をそう簡単に「愚かもの」とは決めつけられないが、この本を読むと、「敗れるべくして敗れた戦争」への道を歩んでいった愚かな国家指導者たちが浮かび上がってくる。昨今の気がかりな状況を思うにつけ、決して同じ道を歩むことなかれと思わずにはおれない。

「3.11は第2の敗戦」と語る半藤氏。敗戦の日に「半藤一利/昭和史 1926-1945」を読了 ・・・。半藤氏の結論、「それにしても何とアホな戦争をしたものか。・・・ ほかの結論はありません。」 そして、最大の戒めは「国民的熱狂をつくっては、いけない」ということであった。

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)

半藤 一利 / 平凡社


 
終戦の日にあたり、全戦没者、全犠牲者に哀悼を ・・・。
 

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さて、孤高のディーヴァ、その魔術的とも言える歌の凄みと独自の世界観は、まさしく現代の巫女、シャーマン。私が「千手観音(The Black Muse With a Thousand of Music Hand)」になぞらえる「カサンドラ・ウィルソン/Cassandra Wilson」に、「A Day in the Life of a Fool(愚か者の一日)」という歌唱がある。収録されているのは、スタジオ録音とワルシャワ、セビリア、グラナダでのライヴ録音を融合したアルバム、「シルヴァー・ポニー/Silver Pony」。この歌の原曲は、「黒いオルフェ/カーニバルの朝」で、カサンドラにしては珍しい選曲である。あの「フランクシナトラ/Frank Sinatra」さえも、ボサノヴァに大きな影響を受け、英語詩で歌った曲でもある。(1967リリース「My Way」に収録) 英語詩には、「この素晴らしき世界」や「バードランドの子守歌」などで知られる「ジョージ・デヴィッド・ワイス/George David Weiss」が。「カーニヴァル/Carnival)」の題で1963年に書き、「ペリー・コモ/Perry Como」が歌ったバージョンと、「引き潮」などが代表曲の「カール・シグマン/Carl Sigman」が「A Day in the Life of a Fool」の題で書き、「フランク・シナトラ」が歌った、失恋した男の心情を歌った二つバージョンがある。しかし、なぜ後者がこんな内容の詩になったのか、それはちょっと判りませんが ・・・。

Silver Pony

Cassandra Wilson / Blue Note Records



「♪ 愚か者の一日 悲しくて長い孤独な一日 ・・・ ♪」。何か身につまされませんか?

「cassandra wilson - a day in the life of a fool」
 
          
 
 
by knakano0311 | 2013-08-16 10:03 | 想うことなど・・・ | Trackback | Comments(0)